IELTSライティングのタスク2では、約40分以内で、250単語以上を使用したエッセイを作成します。
この記事では、タスク2のスコアアップにつながるエッセイの構成と考え方について紹介します。
タスク2の概要
IELTSライティングのタスク2は、ジェネラル・アカデミックとも、250単語以上を使用したエッセイ作成が課題です。
時間は約40分以内で、作文のテーマは、現在の社会問題に関連したものが、多く出題される傾向があります。
タスク2の課題例
タスク2の課題は、大きく以下の5つに分類されます。
- 自分の意見を問われるエッセイ(opinion essay)
- メリットとデメリットを論じるエッセイ(disucussion essay)
- 2つの意見のうちどちらに賛成かを問われるディスカッション形式(discussion/opinion essay)
- 2つの質問文に答えるエッセイ(direct question essay)
- 原因と解決策を論じるエッセイ(cause and solution essay)
課題のパターンについては、後ほどさらに詳しく紹介します。
タスク2の出題例
タスク2は、以下のような形式で出題されます。この例題は、「賛成か反対か」を問われるパターンです。
WRITING TASK 2
You should spend about 40 minutes on this task.
Present a written argument or case to an educated reader with no specialist knowledge of the following topic.
It is important for children to learn the difference between right and wrong at an early age. Punishment is necessary to help them learn this distinction.
To what extent do you agree or disagree with this opinion?
What sort of punishment should parents and teachers be allowed to use to teach good behavior to children?
Give reasons for your answer and include any relevant examples from your own knowledge or experience.
Write at least 250 words.
解答の注意点
ライティングのタスク2では、以下のような理由で、作文が減点されるケースがあります。
- 単語数が不足している
- 長文になり、冗長な内容や文法のミスが増える
ここでは、タスク2解答時の注意点について紹介していきます。
単語数が不足している
パート2では、250単語以上の作文が求められているため、これを下回らないように注意しましょう。
250単語を超えていれば、それ以降の単語数が少なくても減点されることはありません。
長文になり、冗長な内容や文法のミスが増える
タスク2で最も注意が必要な点が、長く書きすぎないということです。
一般的に、300単語以上のエッセイは「書きすぎ」と言われます。
エッセイを書きすぎてしまうと、次のようなミスが発生し、減点につながってしまいます。
- 内容が散漫になる
長文になり、エッセイの内容に一貫性がなくなってしまうと、減点の対象となることがあります。 - 文法のミスが増える
単語数が増えるほど、文法や語彙の間違いが目立ち、結果としてスコアが下がることがあります。 - 時間が足りなくなる
長文を書くために時間を使いすぎてしまい、最後まで文章を仕上げられない可能性があります。
IELTSライティングのタスク2では、文法の間違いがある場合、高得点の獲得が非常に難しくなります。
定型文などを使用し、最低限の単語数を確保しつつ、丁寧に作文するように意識しましょう。
ライティングの構成と書き方
IELTSライティングで、タスク2の作文は、以下の4段落構成で記述すると高得点につながります。
- イントロダクション(40単語)
- ボディー1(90単語)
- ボディー2(90単語)
- 結論(30単語)
各段落に単語数の目安を記載していますが、この構成で、合計で250単語を目指しましょう。特に、イントロと結論は簡潔に書くように意識しましょう。
ここから、各段落について、さらに詳しく紹介していきます。
イントロダクション
「イントロダクション」とは、エッセイの導入部分である、最初の段落を指します。
読者が、「このエッセイが何についてのトピックなのか」をわかるように指し示す役割があります。
後に続く内容を理解しやすくする上でも、イントロダクションがわかりやすく書かれていることは重要なポイントです。
イントロダクションの書き方
IELTSライティングのエッセイでは、下記の3通りの方法で、イントロダクションを作りましょう。
- 問題文の言い換え+自分の意見
- 課題に対する一般論+自分の意見
- 問題文の言い換え+これからエッセイで書く事
どの方法を使うかは、設問によります。自分の意見が求められている場合は意見を述べ、聞かれていない場合は、これから何について書くかを記述しましょう。
どちらの場合も、曖昧な意見ではなく、自分の立場をはっきり主張することが重要です。
イントロダクションの解答例
ここでは、上記の方法で記述したイントロダクションの例を紹介します。
課題は、ある意見に賛成か反対か、意見を求められるものです。
When choosing a job, the salary is the most important consideration. To what extent do you agree or disagree?
解答例①問題文の言い換え+自分の意見
Recently, many people believe that salary should be the first consideration when choosing their jobs.
I completely agree with this idea, feeling that people are mainly motivated by financial compensation.
解答例②課題に対する一般論+自分の意見
There are some arguments that salary is considered as a key factor in terms of a career choice.
I mainly agree with the idea for several reasons.
このように、自分の意見をはっきりと主張することで、後に続く内容を予想しやすくなります。
課題の書き換えを行うことを、「パラフレーズ」といいます。
パラフレーズを使用することで、課題の内容を理解していること、本文を転記しているわけではないことをアピールできるため、IELTSライティングでは非常に重要なテクニックです。
テンプレートを活用する
イントロダクションもは、決まり文句が活用できます。
以下のようなテンプレートを使用し、時間を節約しましょう。
- There are some arguments about…
- Recently, many people have been talking about…
- There is a trend that…
- There is no doubt that…
- In some societies(countries),
“Recently”の言い換えとして、”In recent years”, “These days”, “Today”なども使えます。
ボディ1
ボディとは、「Body Paragraph」とも言われ、エッセイの中身となる部分です。
イントロダクションで記述した自分の主張について、「なぜそう思うのか」を具体的に説明する、最も大事な段落です。
ボディは基本、「トピックセンテンス」、「理由・具体例」、「段落のまとめ」をセットとして記述します。
トピックセンテンスは、段落の結論(最も言いたいこと)に当たります。
イントロダクション同様、後続の文章が理解しやすくなるため、必ずトピックセンテンスから始めましょう。
ボディ1の解答例
ボディ1の解答例を紹介します。文章の構造に注目してください。
The main reason why I agree with the idea is that money is a key motivator for many people at the workplace.
This is because, low paying jobs, for example, show high turn over rates, which means people are constantly finding a job to meet their needs. In the recent capital market, keeping up with the high standard living requires higher financial investments. Women also have joined the workforce to support their family.
For example, smart phones are the things we need to have because they are socially important items. In the past, however, we didn’t need to buy computers, smartphones, and many more things and services. In our modern busy lifestyle, we are keep buying products and services that are offered for convenience.
Money can, therefore, an important factor to make a living for many and be a primary reason when choosing a job.
このように、トピックセンテンス、根拠、具体例、結論という構成にすることで、読みやすく、説得力のある文章にすることができます。
トピックセンテンスのテンプレート
トピックセンテンスを作成するための、便利なテンプレートを紹介します。
- First (firstly)
- The reason why I agree with …
- There are several reasons why …
- On the one hand,
ボディ2
ボディ2では、自分の主張についての2つ目の理由を書きます。構成はボディ1と同じです。
ボディ2では、必ずボディ1で言及した内容とは、全く異なる理由を解答しましょう。同じ内容や、その延長線上にあるアイデアだと、意見の反復のように思われてしまいます。
ボディ2の解答例
Another reason why I agree with the idea is that the size of salary can give a positive effect on people’s job performance.
Firstly, it is the best and only indicator that clearly shows how well they do at work, given that a correct and air job evaluation is conducted.
According to a survey, majority of workers answered that they could be motivated by knowing that there was a possibility that they would be recognized if they stood out in their job performance.
Secondly, many people feel confident about their achievement when their salary is increased.
For instance, when some colleagues who sold a lot o products received bonus and got promoted, this positive feeling can help them achieve another goals and gain confidence, which will probably lead to his overall satisfaction in life.
この解答例では、根拠となる理由を2つ述べている点に注意しましょう。
ボディ2のテンプレート
ボディ2で、トピックセンテンスの作成に便利なテンプレートを紹介します。
- On the other hand,
- Another reason why I agree with…
- Similarly,
- Equally important point is that…
- Another point to note is that…
結論
結論は、ボディ1と2の主要なポイントや論点を要約した、エッセイ全体の内容をまとめる、重要な部分です。
エッセイの締めくくりとなる部分ですので、結論部分には、新しい情報を含めないよう注意しましょう。
また、読者がエッセイ全体の内容を振り返りやすくなるように、問題文の言い換えを取り入れると効果的です。
結論の解答例
In conclusion, I absolutely believe that the size of salary must be the priority when selecting a job, because money is a necessity to make a living in today’s society and many people are motivated by a higher financial remuneration.
結論のテンプレート
結論は、イントロダクション同様に、テンプレートを有効に活用できます。解答時間の節約につなげましょう。
- In conclusion, there are convincing arguments whether A or B
- To conclusion, although…, I believe that
- For the reasons mentioned above,
- In conclusion, it is true that …, I think that…
“To sum up”のような、アカデミックライティングに適さない表現は、避けるように意識しましょう。
“In conclusion”や”To conclusion”は、アカデミックで、非常に良い表現です。
IELTSライティング5つの問題形式と例題
IELTSライティングのタスク2には、5つの問題パターンがあります。
それぞれの特徴を把握して、素早く構成や書き方を考えられるように、練習していきましょう。
自分の意見を述べる opinion エッセイ
To what extent do you agree or disagree?
Do you agree or disagree?
What is your opinion?
自分の賛成しない方の意見も支えなければならない discussion opinion エッセイ
Discuss both views and give your opinion
Do the advantages of this outweigh the disadvantages?
Do the advantages outweigh the disadvantages?
2つの質問に答える direct question エッセイ
What could be the reason for this trend? and what can be done to solve the problem?
What effects does this cause? What are the solutions to it ?
advantage とdisadvantageについて公平に述べる discussion エッセイ
Discuss the advantages and disadvantages.
What are the advantages and disadvantages?
問題を提議してその解決策を提案する cause and solution エッセイ
Explain this problem and suggest some solutions.
What problems will this cause for individuals and society? Suggest some measures that could be taken to reduce the impact of ageing populations.
また、以下の各記事で、パターン別の解答例を紹介しています。参考にしてください。
まとめ
IELTSライティングのタスク2では、約40分で250単語以上の作文を行います。イントロと結論は、テンプレートを活用し時間をかけず、ボディにを丁寧に解答しましょう。
課題は、5つのエッセイタイプ(5つのパターン)から出題されます。このパターンを把握しておきましょう。
エッセイパターンに関係なく、解答は4段落構成(イントロダクション、ボディ1、ボディ2、結論の順に記述しい、ボディは、トピックセンテンス(段落のまとめ)、その理由・詳細、具体例、段落の結論の構成で作文します。
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