増え続けるIELTS 試験のニーズ
高校生の皆様へ
最近では、海外の大学に入学するのに必要とされるだけでなく、高校生が日本の大学に入学するためにも、そして交換留学生として英語力を証明するためにも必要となってきているIELTS のアカデミック。また、IELTSのスコアを提出すれば英語の試験免除、加点となる大学もあります。IELTSのテストスコアが大学入試の足切りに使われることも多く、2023 年一般選抜で英語の外部検定を利用した大学も多くあるからです。当校でもIELTS受験のために高校生もしくは中学生の徒様も増えてきています。
日本の大学を志望するのであれば 4.5から5.5、海外の大学をの場合は、アイエルツアカデミック 5.5から6.0を目指す方が多いかと思います。そのためのIELTS学習どのように進めてよいか悩むところ。高校生の方に最適な勉強法を教えます。
ご希望の大学が IELTSを導入しているか、いくつのスコアが要求されているかはチェックしておきましょう。
【IELTS試験活用例】
大学 | 学部 | 入試方式 | IELTSスコア |
青山学院大学 | 国際政治経済 (国際政治、国際コミュニケーション) | 【併用】個別学部A方式 | 5.0 |
中央大学 | 文(人文社会<英語文学文化>) | 【独自】英語外部検定試験利用入試 | 4.5 |
早稲田大大学 | 文化構想、文 | 【独自】英語4技能テスト利用型 | 5.5 |
高校生のためのIELTSのレベルとは
日本にある多くの大学では、IELTSスコア4.0~5.5を要求するところがほとんどです。
4.0を取るためにはリスニング、リーディングでいうと40問中最低でも10問正解すれば取れる点数です。高校生レベルの英単語・文法を網羅していれば取れる点数と言えます。
一方で、海外の大学に入学するとなるとIELTSスコア5.5~6.5が一般的に求められます。おおよそですが、IELTS 6.0は英検準1級、TOEIC740~820点、TOEFL iBT 60~78点に換算されますが、もちろんIELTSは4技能テスト、スピーキング、ライティングなど他の資格試験にはない技能も問われるため、正確に換算することはできません。6.0がとても高いスコアとは言いがたいですが、低いスコアでもないため、英語初級の上から中級の下に当たると思われます。
目的にもよりますが高校生の方でもIELTSを受験される方は増えて来ているのが現実です。
他の英語能力試験とのスコア換算表
IELTS | TOEIC | 英検 | TOEFL IBT |
5.5 | 600~740点 | 英検2級以上~ | 46~59 |
6.0 | 741~819点 | 準1級 | 60~78 |
6.5 | 820~870点 | 1級 | 79~94 |
7.0 | 871~970点 | 1級以上 | 95~101 |
7.5 | 971~990点 | 1級以上 | 102~110 |
8.0 | 990点 | 1級以上 | 111~120 |
高校生レベルでIELTSスコア 5.5-6.0を取るには何が必要?
このスコアで一番求められるものは、IELTSに特有な単語の習得と形式に慣れるとともに、英語基礎能力を高めるためのリテンション(英語のオーディオを文で区切って、かたまりで反復する練習)、瞬間英作などを取り入れたレッスンが必要となります。日本の高校生が習う英単語では足りませんので、単語の習得もとても大事となります。文法は高校生レベルでも大丈夫。しっかりと習ったことをおさらいしておく必要があります。IELTSでは文法を直接問われませんが、ライティングでは文法の間違いが減点対象となります。ある一定以上の文法の間違えが見受けられる場合は6.0を取ることを妨げる要因となってしまいます。逆に言うと、文法がしっかりしており、ある程度の語彙力があればライティングで6.0は目指せるでしょう。4.5,5.5,6.0を目指す対策は別ブログページで目標スコア対策を紹介しております。
高校生ができるリーディングとリスニングの対策
まず高校生の勉強法としてインプットのリーディングとリスニング対策に重視することがとても大事です。難しいと思ったら、 IELTS のアカデミックの教材を使用せず、自分のレベルより少しチャレンジングな課題に取り組みましょう(IELTSのジェネラル教材でも可)。また、リスニングではディクテーション、シャドーイングやリテンションをとりいれることが一番効果的な勉強法です。まずはディクテーション(英語の書き取り)の練習も取り入れましょう。ディクテーションとは音声を聞いて英語を書き取ることです。シャドーイングは聞こえてくる英文の音声のすぐ後ろを影(shadow)のように追いかけるのがポイント。リテンション(リプロダクションとも言います)とは音声を聞いて、それを反復する練習ですが、音声を文単位やかたまりで区切って反復する練習です。少し高度になりますが、最終的には音声で聞いたことを頭の中に記憶としてとどめておく必要があるのでリスニング力を養うにはとても効果的です。アクティブに英語を聞く練習になります。特にディックテーションの練習は正しい英文の音声を書きとることで文の構造や知らない単語をチェックできたりと初心者には最適な練習でしょう。
難易度順ですのでステップバイステップでレベルアップしていきましょう。
①ディクテーションの練習
②シャドーイングの練習
③リテンションの練習
高校生でもできるライティングとスピーキングの対策
インプットがある程度安定してくれば、アウトプット(ライティングとスピーキング)の対策に移行します。スピーキングとライティングは独学でスコアをアップするには、時間が必要以上にかかってしまいがちですが、ライティングはとにかく書かなければ上達はしません。しっかりとした構成を学び、とにかく文字数を書く、文法の間違えがないか、チェックするようにしましょう。スピーキングも自分で声に出して、回答してみることが大事。ボイスレコーダーを使用して自分でフィードバックするようにしましょう。また、瞬間英作などの練習はスピーキング力の向上に役立ちます。
しかし、スピーキングとライティングはなかなか独学では効率的に学べないのが現状です。当校ではIELTS のライティングとスピーキングのコツを学びながらケンブリッジのナンバーシリーズの過去問を解いていきます。バンドスコア 6 に求められるライティングの添削基準を元に添削形式で行っていきます。スピーキングはIELTS 特有の頻出課題のインプットに集中して、スムーズに答えられるように練習していきます。オリジナルの直前対策トピックを使用します。
基礎英語能力がある程度ついたら、ケンブリッジや公式過去問題等の模擬テストを解いて、設問形式と試験の傾向を学び、本番に備えましょう。
IELTS リスニング 換算表
Band Score | 9 | 8.5 | 8 | 7.5 | 7 | 6.5 | 6 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4 | 3.5 | 3 | 2.5 |
Score / 40 | 39-40 | 37-38 | 35-36 | 32-34 | 30-31 | 26-29 | 23-25 | 18-22 | 16-17 | 13-15 | 10-12 | 8-10 | 6-7 | 4-5 |
IELTS リーディング 換算表
Band Score | 9 | 8.5 | 8 | 7.5 | 7 | 6.5 | 6 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4 | 3.5 | 3 | 2.5 |
Score / 40 | 39-40 | 37-38 | 35-36 | 33-34 | 30-32 | 27-29 | 23-26 | 19-22 | 15-18 | 13-14 | 10-12 | 8-9 | 6-7 | 4-5 |
上記のスコア表によるとリーディング&リスニングともに4.5を取るには、40問中の13問正解すれば可能です。27問も間違えることができると考えると時間を気にするというよりは、着実に解いて正答率を上げることが点数を取るためには必要かと思われます。
まとめ
日本の大学ではIELTSのスコアを提示すれば、英語の試験が免除されるなどプラスに働くという点において、近年高校生の方がIELTSを受験されることも少なくありません。
一方で、海外の大学では入学条件として IELTS 5.5~6.5が求められます。場合によっては7.0を求められることもあります。IELTS バンドスコア 6 に到達するには、ある程度のリスニング、リーディング、ライティング、スピーキング力を要しますが、高校英語の基礎がしっかりしている方にとっては、チャレンジングなスコアでは決してありません。しかし語彙力は高校生で学ぶレベルではないので単語帳を作りましょう。高校英語までの基礎がしっかりしていない方は、下記の英語基礎能力向上が必要になります。
- 文法のおさらい
- 単語力強化
- リスニング強化対策のディクテーションとシャドーイングやリテンション
- スピーキング対策の瞬間英作とIELTS頻出課題を網羅する
- IELTS公式問題集等の過去問を解いて、試験の傾向と設問形式に慣れる
この5つの対策で高校生でも大学進学のためのIELTS 4.5-6.0の目標スコアを達成することができます!
一発合格を目指し、万全な体制で試験に臨みましょう。
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