IELTSのライティングは、他のセクションと比較しても難易度が高く、スコアが伸びづらいと言われています。
しかし、練習を繰り返し書き方のコツを覚えることで、解答時間の短縮やスコアアップにもつながります。
この記事では、ライディング試験の概要と解答の構築・構成について紹介します。
IELTSライティングの概要
IELTSライティングはタスク1とタスク2に分かれており、合計60分で2つのタスクを完成させる必要があります。
タスク1(ジェネラル)
IELTSジェネラルのタスク1では、「依頼」「苦情」「お礼」「お詫び」の手紙を書きます。
文字数は150文字以上で、制限時間は約20分です。
タスク1(アカデミック)
IELTSアカデミックのタスク1では、図表の内容を説明します。出題テーマは大きく分けて次の3つに分かれます。
IELTSタスク1の形式 | |
---|---|
図表の説明(円グラフ、棒グラフ、テーブルなど) | 数字や統計などのレポート |
プロセスマップ | 何かができるまでのプロセスの説明 |
地図問題 | 都市や町の移り変わりなど説明 |
文字数は150文字以上で、制限時間は約20分です。
タスク2
タスク2は、ジェネラル・アカデミックとも共通で、エッセイライティングです。
250文字以上で、時間制限は約40分です。
IELTSのエッセイは、大学やカレッジで出されるエッセイより短く、セミアカデミックと言われています。
基本的な出題形式としては、「あるトピックについて議論」することを求められます。
トピックスは、昨今の健康問題や社会問題についての設問が多いです。
エッセイでは、課題に対して賛成か反対か、自分の主張を明確にして、なぜそう思うのか、理由を議論します。
採点基準
IELTSライティングの採点基準は、以下の4つです。(IELTS の公式 band descriptors も参照してください)
- Task Achievement:質問にきちんと答えているか
- Coherence and Cohesion:論理的であるか
- Lexical Resources:語彙
- Grammatical Range and Accuracy:文法の複雑さと正確性
このうち、特に③と④を気にする方が多いですが、実は、①と②が非常に重要です。
①と②は、与えられた情報をまんべんなくカバーし、うまくまとめられているかを評価しています。
タスク1の解答構成
IELTSライティングのタスク1は、主に図表のデータや特徴を要約する問題が出題されます。
出題形式は大きく3タイプありますが、どのタイプでも4段落の構成で解答できます。
4段落構成の詳細
4段落構成とは、次のような構成です。この構成通り書く事が、スコアを安定させるポイントです。
段落 | 段落の役割 | 段落の内容 |
---|---|---|
段落1 | イントロダクション | 問題文のパラフレーズ(書き換え) |
段落2 | 概要 | 特徴をまとめる: メインの特徴を2つほど挙げて、2, 3文でまとめる グラフや表の場合は大まかな変化を簡潔に述べること ※ここでは詳細な数字は挙げません |
段落3 | 詳細1 | 特徴を細かく述べる 変化と数字の詳細を述べる(大きい値と小さい値を述べる) |
段落4 | 詳細2 | 段落3以外の特徴を細かく述べる 別の変化や数字を詳細に述べる |
高得点のポイント
IELTSライティングの採点基準は非常に厳しく、1番の難関と言えます。
英語上級者でも、なかなか6.0の壁を抜け出せない方が多ですが、次のポイントに注意してスコアを伸ばしましょう。
- タスク1の構成を把握すること
- レポートを書く前にしっかりと構成を練る
- タスク1特有の書き方と表現方法を覚える
- 文法の間違いをなくす
これらの点を意識することで、劇的なスコアアップにつながります。
さらに詳しいタスク1対策については、以下の記事も参考にしてください!
タスク2の解答構成
IELTSライティングのタスク2は、エッセイライティングで、課題は主に5つの出題形式に分けられます。
パターンによって段落の内容は変わりますが、基本的には、タスク1と同じ4段落の構成で解答します。
4段落構成の詳細
4段落構成とは、次のような構成です。この構成通り書く事が、スコアを安定させるポイントです。
段落 | 段落の役割 | 段落の内容 | 文字数 |
---|---|---|---|
段落1 | イントロダクション | 問題文のパラフレーズ(言い換え) | 30文字 |
段落2 | ボディー1 | トピックに対する答え1つ目 | 90文字 |
段落3 | ボディー1 | トピックに対する答え2つ目 | 90文字 |
段落4 | 結論 | 段落2と段落3のまとめ | 40文字 |
時間配分
IELTSライティングのタスク2は、時間との戦いです。
時間内に解答できるよう、どの段落に多くの時間を配分するかを意識しながら取り組みましょう。
各段落の時間配分
段落の役割 | 段落の内容 |
---|---|
イントロダクション | 定型文をできる限り使用し、時間と労力をかけない |
段落1 | 時間と労力を使い、試験官にアピール |
段落2 | 時間と労力を使い、試験官にアピール |
結論 | 定型文をできる限り使用し、時間と労力をかけない |
解答時のポイント
解答する上で、まずは文法の間違いが少ないことが重要です。
IELTSライティングでは、文法の間違いが10個以上あると、6.0は難しいと言われています。
文法のミスが少なくなった後は、構成をしっかりと組むことで、スコアアップにつながります。
論理的な内容を記述する
IELTSで高得点とされる6.5以上の取得を目指す場合は、文法と構成に加え、文章が論理的に発展されているかが鍵となります。
IELTSライティングは、構成だけでなく内容も評価されることから、難しい試験と言われています。
しっかりと対策して、目標に近づけましょう。さらに詳しい構成と出題形式については、以下の記事もチェックしてください。
まとめ
IELTSライティングは、タスク1とタスク2のセクションに分かれ、合計60分のテストです。
解答の目安は、タスク1を20分以内で150文字、タスク2は40分以内で250文字を書くことです。
IELTSライティングの採点基準は、「質問にきちんと答えているか」「論理的であるか」「語彙」「文法の複雑さと正確性」の4つです。
タスク1、タスク2とも、解答は4段落構成で解答することが大事です。構成さえしっかりしていれば、ある程度の点数が見込まれます。論理的な内容と文法のミステイクをなくしていくことで、さらにスコアを伸ばせます。
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