帰国子女のTOEFL【大学入試で必要な対策】

帰国子女TOEFL

海外に1年以上住んでいる高校生は、大学受験ではいわゆる「帰国子女枠」として特別な選抜基準が設けられています。そして、帰国子女の方々の英語力の証明としては、日本国内ではTOEFL iBTの需用が根強くあります。合格スコアは志望校によりますが、65点から100点以上を求められるのが一般的です。

帰国子女枠で高校編入、大学受験をする場合に必要なTOEFL iBTの点数

帰国子女にとっては避けられないTOEFL iBT対策。それでは、実際に帰国枠で日本の大学にTOEFLのスコアを提出する場合は、どのくらいの点数が必要なのでしょうか。

学校にもよりますが、以下の点数が目安と言われているようです。
難関国立大学:100点以上
難関私立大学:90点以上
中堅私立大学:75点以上
有名私立大学:65点以上

こちらの点数はあくまでも合格された方々の点数の目安です出願自体はもっと低い点数でも受け付けている場合が多いので、希望進学先の要件をよく確認しましょう。一般的に合格に必要と言われている点数より低いスコアで難関私立大学に出願し、合格された方もいらっしゃいます。しかし出願倍率にもよりますのでなるべく高い点数を取っておいた方が無難です。日本の高校に編入する際にもTOEFLは必要ですが、高校編入においても同じくらいの点数が求められるのが現実です。

高いスコアを取得しておく方が有利なことには間違いありませが、まずは希望進学先の帰国枠の募集要項を見て、必要な点数・スコア提出時期を確認しておきましょう。そして早めの対策を取り出願ぎりぎりになるまで点数が取れない、入学を先送りにする、などの問題が起こらないようにしましょう。

【日本】大学一般入試におけるTOEFL iBT利用状況

2023年にTOEFLを運営するETSによって行われた調査によると、大学の一般入試においてTOEFL iBTのスコアを考慮する大学が以下の通り公開されております。

TOEFL iBTテストの大学における活用状況

こちらの調査によると、TOEFLiBTの利用は近年増加している傾向で、500以上の大学でiBTテストのスコアを入学選抜に利用すると回答しています。帰国子女枠以外でも、現在ではより多くの大学がTOEFLを選考に利用していると言えるでしょう。TOEFLを帰国子女枠に取り入れている大学は、東京大学、東京外語大学、慶応大学、上智大学、青山学院大学、テンプル大学、同志社などの有名大学です。

TOEFL iBT MyBest™ Scoresとは?

2019年8月より、過去2年間に受験した全てのTOEFL iBTのテストスコアから、各セクションの最も高いスコアを組み合わせた「MyBest™スコア」が導入されています。受験者にとっては、MyBestスコアの導入によって、出願要件を満たす志望先が増える可能性があるので、非常に有利な制度と言えます。ただし、MyBestスコアを活用するかどうかは志望校によりますので、自身の希望進学先がMyBestスコアを受け入れているかチェックしておきましょう。

MyBest™スコア を受け入れている教育機関は、以下のETSのページより検索することができます。
立命館やソフィア大学、東京大学で取り入れているようです。

https://www.jp.ets.org/toefl/institutions/ibt/set-score-requirements/mybest-acceptance.html

帰国子女入試の場合、いつからTOEFLの準備をするべき?

それでは、帰国枠で日本の大学に進学したい場合、TOEFL対策はいつごろから始めれば良いのでしょうか?

当校には、海外の高校に進学されていて、TOEFL対策講座を受講されている現役高校生の生徒様も多くいらっしゃいます。海外の高校に通っているからといって自然に英語ができるようになるわけではありません。進学先の環境によりますが、中には日本人同士で固まってしまって、授業以外では英語を使う機会があまりない・・・という生徒様もいらっしゃいます。他には、あまり英語の文法を勉強することがないまま留学し、意思疎通はできるけど、文法がわからない方もいらっしゃいます。

今留学していて、帰国後にTOEFLを使った帰国子女枠での大学進学を検討している場合は、なるべく早く試験を意識した英語の勉強を開始しましょう。

学習を開始するにあたっては、まずTOEFL iBTを受験するか、問題集を解いてみて今の自分の実力を確認しましょう。そして、目標点数に合わせてTOEFLへのアプローチを工夫していきます。

帰国子女の生徒様は多くリーディングを苦手とする方が多いです。理由としては、何となく英語が分かっているのでなんとなく読んで大まかに理解しているという理由からです。文法的解釈や正確な意味を理解しながら読むことをしたことがないからとも言えます。TOEFLの設問は単語を入れ替えてそれなりの意味になるように工夫されていたり、因果関係を逆にしたり、と意味を理解していないと正解に導けない問題が多々あります。そのため帰国子女の方はリーディング読解で設問の違いが見極められるようにする練習が必要です。

【点数別対策】
点数が40以下の場合、どの点数を目指す場合も、英語の基礎から勉強を始めた方がいいでしょう。また、基礎からおさらいする場合は時間がかかります。文法のおさらい、語彙の習得に加え、リスイング強化対策が必要です。TOEFLはリスニング力が重要なので、目標点数にもよりますが、学習期間の目安としては、スコアの取得期限の1~2年前には英語に特化した勉強を始めることをおすすめします

TOTAL 41~60の場合、英語の基礎が不安定なところがあります。目標点数が60点台でしたら、TOEFLの問題集に取り組みながら、分からない単語や文法を同時並行でおさらいしていきます。学習期間は半年から1年を目安に集中して対策を行いましょう。またこの段階からTOEFL対策の学校でレッスンを受講するのが一番効率的に学習を進める方法になります。

TOTAL 61~70の方は、目標点数が71以上80以下でしたら、TOEFLの特徴や戦略を抑えておけばTOEFLに特化した対策で目標を達成することは可能です。3か月から6か月程は集中してTOEFL対策に取り組む必要があります。

現時点でTOTAL 71以上で、100点以上を目指す場合、TOEFL対策と並行して英語の文法知識や表現の幅を広げるような勉強も行う必要があるため、最低でも6か月以上は勉強期間を設けましょう。実は、70点以上ある状態から100点を目指す場合がTOEFLでは一番難しいと言えます。TOEFLで100点以上を取ることは簡単ではありません。特にライティング・スピーキングで独学での対策が難しいので、TOEFLに特化したコースを受講することが一番の近道です。

TOEFLの概要は下記の記事で詳しく説明しています。

希望進学先が、TOEFL、IELTSどちらのスコアも受け入れている場合は、どちらのテストが自分に合っているか確認してからどちらかの対策を決めて進めていきましょう。

帰国子女のためのTOEFL iBT まとめ

帰国枠で日本の大学に進学する場合、TOEFL iBTのスコアがほぼ必須点数は進学先によって異なるため、希望進学先の要件を確認しておくこと
→MyBestスコアを使えるかどうかも要確認帰国枠受験を考えている場合、まずTOEFL iBTを受験するか、問題集を使って自分の実力を把握する
→今の実力と目標点数を見て対策を行う。基礎が不安な場合は文法から見直し目標スコアが高ければ高いほど対策が必要
特に100点以上を目指す場合は長期計画とTOEFL専門学校に通うこと検討しましょう

効率よくTOEFLのテクニックを身に着けたい場合や、ライティング・スピーキングのスコアアップに苦労している場合、プロの手を借りるのが最良です。帰国子女生が多く在住する当校のTOEFL対策コースはオンラインで世界のどこからでも受講でき、実際にTOEFLでハイスコアを取得したバイリンガル講師が目標達成をサポートします。

Metropolitan Academy of English

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