TOEICリスニング Part 3 徹底攻略

TOEICのリスニング試験は45分間、合計100問となっています。

その中で3番目に登場するPart 3は「複数人による会話」問題となり、場面はレストラン、オフィス、電話など多岐に渡っています。全部で13の音声 (長さは30〜40秒)が用意されており、3つずつ設問が設けられています。マルチタスクが求められるPart 3の問題パターンや解き方のコツなどを紹介していきます。

TOEICのリーディングパートの詳細や概要は、下記の記事にまとめています。

① Part 3: 2人や3人の会話問題

Part 3の傾向として、男女の会話が交互に行われ雑談がされることはほぼありません。

会話の流れとしてまずは「導入」から入り、その後に「問題」が起こった上で「要求」や「提案」がされる場合がほとんどです。稀に「導入」部分が省かれ、「問題」提起から始まる場合もあります。

ここで例題を見ましょう。

【例題】

TOEIC 公式問題集から抜粋

会話は”Welcome to Sullivan Technology Store.”という「導入」から始まり、店員さんとお客様の会話ということが想像できますね。次にお客様が、”軽いノートパソコンを探している”という「問題」提起に入り、最後は店員さんが”タブレットはどうか?”という「提案」で話が進んでいます。

このようにPart 3では、一連のストーリーで進んでいきます。3人での会話も難易度は特に変わりません。大切なことは、何が「問題」であり、何が「提案」なのかをはっきりさせることです。

上記例題の正解は、問32 (C)、問33 (A)、問34 (C) となります。
テンポよく話が進みますので、置いていかれないようにしましょう。

② Part 3: 意図を考える問題

これは文字通り、「暗に何を意図しているのか?」ということを問う問題です。

会話の中ではっきりと明言されていない場合でも、会話の流れから何を示しているのかを読み取る必要があります。「意図問題」と聞くと構えてしまいますが、意外と分かりやすい内容の問題が多いことも特徴です。ただしこの手の問題は、国語力や状況背景を理解する力も大事になります。

「意図問題」と言われる問題の例題を一緒に見ていきましょう。

【例題】

TOEIC 公式問題集から抜粋


問57が意図問題と言われている問題です。特徴としては、” “で文章が表記されており、これは「会話から直接持ってきている」という知らせになります。こういう場合はこの前後の話の流れをきちんと聞く必要があります。

この場合では、直前で女性が「お昼を食べに行く」と述べ男性を昼食に誘っています。ただ男性は「会計報告書に取り組んでいる」と返答し、暗に女性からのお誘いを断っています。状況を読み取り、男性が何を言いたいのかを考えそれに合う回答を選びましょう

上記例題の正解は、問56 (B)、問57 (C)、問58 (A) となります。

③ Part 3: 図表問題

Part 3では、図表を見ながら答える問題も出題されます。この場合、図表ばかりに気を取られないように注意するだけではなく、「いかに自分が欲しい情報を素早く見つけられるか」という力が必要になります。
また周知の通り、TOEICの問題用紙にメモは出来ません。ということは、「音声を聞きながら情報を聞き取り、回答をする」というマルチタスク能力も必要となってきます。

頻出問題ではありませんが、慣れておくに越したことはありません。

【例題】

TOEIC 公式問題集から抜粋

問63で図表を見て答える問題が出題されています。会話内で「紙製品の売り上げが良くない」と問題提起がされています。それに対して男性が「ティッシュペーパーを美容品売り場に置くことが出来るかも」と提案、それに対し女性も同意を示していますね。
よって回答は、美容用品が置かれている (A). Aisle 1ということになります。

また問62では、紙製品(our paper products)をSome merchandiseと言い換えたりするなど、難易度も高くなっています。英語の総合的な力が必要となっている問題ですね。

上記例題の正解は、問62 (C)、問63 (A)、問64 (B) となります。

次は、効率良く解くためのポイントを紹介していきます。

ポイント①: 会話がされている状況を想像

会話の出だしに集中し、場面設定を把握しましょうPart 3では大体がパターン化されています。
公式問題集や予想問題集で何回も練習を重ねることで、TOEICらしい会話に慣れましょう。

ポイント②: 部分的な情報で正解を導く

初級者でも部分的な情報で正解が出来てしまう場合もあります。Part 3の選択肢は、ダミーの回答は的外れや会話の内容からずれているものばかりなので、部分的にしか聞き取れなくても正解を導き出すことが出来ます。

集中力が切れて何を話しているか分からなくなっても、聞こえてきた単語で推測するなどしましょう。

ポイント③: ” “内(意図問題)や図表の先読み

先の例題でも出てきましたが、”I am working on a financial report.”のように意図問題が出題されている場合、問題を読んだ上でリスニングに取り組みましょう。事前に見ておくことで、前後の内容が入ってきやすくなります。
また図表問題においても、先にチェックをしておいた方が良いと言われています。

ポイント④: 何度も同じ問題を解き、スクリプトを精読

TOEICだけではなく他の試験にも言えますが、何度も同じ問題を繰り返し解くことが大事です。
当校が「復習」に力を入れているのも、反復練習がとても大事なことを分かっているからです。


公式問題集をはじめ、皆様がご使用されている参考書でも良いです。
問題を完璧に解けるようになった次は、リスニングのスクリプトを「長文問題」として精読し、語彙や文法を確認し、さらに知識として確立させましょう。

TOEICリスニング Part 3 まとめ

・さまざまな話題が入れ替わり立ち代わり流れるのが特徴で、集中力が切れやすい

・問題によっては先読みをすることで、リスニング内容が頭に入ってきやすくなる

・複数人での会話のため、文の最初でどのような状況下なのかを把握する

・一度リズムを崩すと最後まで響くので、途中で分からなくなった場合は諦め、次の問題へ進みましょう。気持ちの切り替えは、Part 1とPart 2以上にとても大事になる

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