TOEFLは海外留学、特にアメリカの大学に入学する方にとって必要不可欠な資格試験の一つ。
TOEFL iBTのスコアは120点満点です。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションが30点満点の計算になります。
必要なTOEFLのスコアは学部によって異なる場合もありますが、ハーバード大学、スタンフォード大学、イェール大学といった有名大学ですと100点以上110点ぐらいまでのハイスコアが求められます。このようにTOEFL iBTで満点を取るのは、かなりレベルが高いと思った方がよいでしょう。しかもTOEFLは英語資格の中でも難しい試験の一つです。日本人が満点を目指すのは非常に厳しいとされますが、実際に満点を取った人もいるので、不可能なことではありません。しかし、事実120点満点を求める教育機関はないので、100点以上を目指されることが現実的です。目標を120点満点に設定することが
セクション別 TOEFL iBT満点スコアとは
配分は、各セクション30点満点の合計120点満点となります。
下記の表は、点数毎でだいたいのレベルを知ることができます。TOEFL100点以上のスコアを要求される場合、各セクション上級レベルの点数を取得することになります。
120点満点を目指すなら、すべての項目において上級レベルを狙う必要があります。
セクション別 | レベル | 点数 |
リーディング | 上級 中上級 中級 初級 | 24-30 18-23 4-17 0-3 |
リスニング | 上級 中上級 中級 初級 | 24-30 18-23 4-17 0-3 |
スピーキング | 上級 中上級 中級 初級 基礎 | 25-30 20-24 16-19 10-15 0-9 |
ライティング | 上級 中上級 中級 初級 基礎 | 24-30 17-23 13-16 7-12 0-6 |
日本人のTOEFL平均点ってどれぐらい?
ドイツ:99点
インドネシア:86点
韓国:84点
中国:81点
日本:73点
2022年のETSのデータによると、日本人のTOEFL iBT平均点は120点満点中73点となります。
他国と比較すると低い結果となっており、特に4つのセクションの内スピーキングが一番苦手なようでした。アウトプットを必要とするスピーキングでは日本人にとっては一番難しいセクションです。また、世界のスコア平均は「86」で、満点の取得率は1%未満であるそうです。
また、昨今iPadやスマホなどの電子機器ですべてを済ましてしまっているため、パソコン自体の操作に慣れていない学生の方も少なくありません。そちらも原因の一つとして考えられるでしょうか。
TOEFLスコア比較表
TOEFLとよく比較されるIELTSのスコアとTOEIC、英検と比較してみました。ただし出題形式や出題内容の違いから、実際にはTOEFLで満点取ることは、他の英語試験で満点をとるより難しい傾向にあると言えるでしょう。
TOEFLibt | IELTS | TOEIC | 英検 |
120 | 9.0 | - | - |
119 | 9.0 | - | - |
117-118 | 8.5 | - | - |
109-116 | 8.0 | 970~990 | - |
100-108 | 7.5 | 870~970 | 1級 |
90-99 | 7.0 | 820~870 | 1級 |
80-89 | 6.5 | 740~820 | 準1級 |
69-79 | 6.0 | 600~740 | 準1級 |
61-68 | 5.5 | 550~600 | 2級 |
52~60 | 5.0 | 500~550 | 2級 |
45-51 | 4.5 | 450~490 | 準2級 |
33-44 | 4.0 | 300~440 | 準2級 |
29-32 | 3.5 | 291~299 | 3級 |
TOEFLで満点を目指すべき?
まずは、ご自身の目標点数を設定してみましょう。目的は何のためですか。進学のためであれば要求されるスコアよりも少し上を目指して頑張りましょう。高ければ高いほどいいというわけではなく、今の自分の実力を分かった上で現実的な目標を決めることが重要です。非現実的な目標は挫折したり、モチベーションが続かなかったりの原因となります。
例えば、今のレベルが60点ならば、80点のラインに到達できる勉強をすることが大事です。それから90点を目指し、そのスコア超えたら100点越えを目指すようにしましょう。それで満点を目指すということであれば、ステップバイステップでもちろん可能です。
120点目指そうという意気込み自体はとてもよいと思いますが、先述したように挫折しがちですので、要求されているスコアから少し上ぐらいを狙っていき、到達したら次という対策が一番効果的です。
TOEFLで満点を取りやすいセクション
TOEFLでも満点を取りやすいセクションがあります。ある程度のリスニング力がある方はリスニングが一番30点満点を取りやすいセクションです。実はTOEFLのリスニングは4択で大まかな主旨が理解できていればほぼ正解を導けるようになっています。詳細な人物名や年代などは決して聞かれることはないです。何かの講義であれば専門用語の概念を理解する、2つ比べられていればその2つの概念の違いを理解することがポイントです。大学では自分の専攻の専門用語をたくさん学ばなければなりません。そのため、例えば「お金」の概念であったり、「カレンダー」の概念であったり必ず講義で示されます。ポイント掴んだリスニングで満点を狙えるでしょう。
逆に満点を取りずらいセクションは日本人にとってはアウトプットのスピーキングです。ライティングは書き方のテンプレートを覚えればある程度の高得点を取ることは可能ですが、スピーキングは時間内に自分言いたいことをまとめる、講義をリポートする必要があるため、とてもチャレンジングなセクションです。しかし日本人の帰国子女の方でスピーキングセクションが満点を取った方が一人いらっしゃいます。構成に沿った答え方を徹底して練習した成果です。
満点に近づく勉強法
①語彙力強化
まずは英語の基礎がしっかりしていることが大事です。TOEFLの単語は大学生活で使われるアカデミックな範囲になりますので、難易度も高いです。単語数も8,000~10,000語と言われているため、普段のTOEFL対策に加え講義などの様々な分野の英単語を学習することを取り入れる必要があります。まずは単語固めから入りましょう。
②文法の強化
そして、TOEFLの文章も複雑な構文を使ったアカデミックな構造になります。このアカデミックな文に普段から慣れておかないと、実際に試験で目の当たりにした時に何が問われているのか頭が真っ白になってしまいます。したがって、文章の読解力を身に付け文の構造をしっかり理解しておくことは極めて重要です。ですので、少なくとも高校で学習する英単語、英文法は固めておく必要があります。
③リスニング力の強化とメモ取り
そしてリスニングとメモ取りの能力は別に開発していく必要があります。リスニングはアメリカ英語を中心としたナチュラルスピードです。このスピードに慣れていくには日頃からリスニング強化練習を取り入れましょう。ディクテーション(英語の書き取り)シャドーイングやリテンション(英語の音声を後から追って反復する練習)を毎日やっていく必要があるでしょう。一度音声を初めて聞くときにはメモ取りの練習をします。なるべく多くの内容をメモできるように手を動かしながら聞くことに慣れましょう。そして機械的にメモができるように頭文字を多用する、記号を多用するなどしましょう。
下記のTOEFLリスニング勉強法を参照してください。
④速読力の強化
ある程度の文法と文章の構造を理解できるようになるには前から分の意味を区切って理解する必要があります。この練習はスラッシュリーディングとも言われます。スラッシュリーディングの詳しい説明は下記をチェック
TOEFLリーディングの場合は問題で聞かれていることと、4つの設問の違いがしっかりと把握できていないと間違えるようになっています。ひっかけ問題に、「本文で使っている単語を並べ替えてそれらしい内容にしているなど」が挙げられます。その微妙な文章の意味の違いがわかるようになるには、文の構造を理解することです。意味がしっかりとれているか必ず確認しましょう。その練習を続けていくことにより速さが加わってきます。
満点が取りずらいライティングとスピーキングの強化対策について
ライティングとスピーキングの強化はある程度の語彙と読解力、リスニング力を養ってから行いましょう。まずは「聞ける」、「読める」のインプットのレベルを上げてからアウトプットの練習に入ります。
ライティングの強化対策はしっかりとした構成と書き方を覚えること、常にサンプルアンサーを参照して文字数を多く書けるように練習することです。
スピーキング強化対策としてはまずはタスク1の自分の意見がしっかりと1分間で言える練習を集中的にやりましょう。時間の感覚も身に付きます。その後実践的に練習問題をこなしていきましょう。自分の声はレコーダーを使い必ず録音してフィードバックしましょう。
ライティングとスピーキングで満点は難しいセクションになるので高得点を目指している人はTOEFL高得点保持の講師とのレッスンを受けることをお勧めします。
別ブログのTOEFL100点のレベルとその対策も参考にしてください。
TOEFL満点を目指すべき まとめ
TOEFLの配点は各30点満点の合計120点満点となります。
アメリカの名門、アイビーリーグでは105点以上のハイスコアを求められます。TOEFLで満点を取るのは可能ではありますが、日本人にとってはかなりハードルが高いと思った方がよいでしょう。
満点を目指すモチベーションはとても良いと思いますが、現実に可能な目標をセットして、その目標に到達したら、次のステップへ進むようにステップ・バイ・ステップで対策を取りましょう。
自分の勉強のためにも満点を目指すのであれば、特にスピーキングとライティングは高得点保持の講師がいる学校に通う、レッスンを受講することが一番の近道になります。
高得点を実証する講師が教える