IELTSライティング|文法対策

英文法は、文の骨組みとも言われており、英語を学ぶ上で重要な基盤です

IELTSでも、全セクションで重要な要素となります。この記事では、IELTSと英文法の関連性について紹介します。

目次

IELTSと英文法

IELTS試験では、英文法を理解できていないと、各セクションでスコアを獲得する妨げとなります。

セクション文法の理解デメリット
リーディング・文の構造が理解できない
(主語や動詞、装飾部分が把握できない)
・内容が理解できず解答を誤る
・解答に時間をかけてしまう
スピーキング・複文・複合文などの複雑な文章が組み立てられない
・文法の間違いが多くなる
・減点対象が増える
ライティング・複文・複合文などの複雑な文章が組み立てられない
・文法の間違いが多くなる
・減点対象が増える

このように、IELTS試験では文法の理解がスコアに直結するため、必ず英文法の学習を行いましょう。

直接的な文法問題は問われない

IELTSでは、TOEICなどの試験と異なり、穴埋め問題のような、直接的な文法問題は出題されません。

これは、直接的に文法問題を問わなくても、受験者の解答を見れば、文法知識が認識できるためです。

応用力が求められる

IELTSライティングでは特に、英文法の応用力が求められます

ライティングの採点基準には、文法の正確さを評価する項目として、「複雑な文法構造を持った文章が誤りなく作れているか」という点が含まれます。

英文法の基礎ができていないと、稚拙な文章や、同じ単語や表現の繰り返しが多くなり、スコア向上が難しくなります。

基礎英文法の重要性

基礎英文法は全ての英語力の土台となります。

この部分が不安定だと、複雑な表現や言い換えなどの応用力が積み上がりませんので、まずは基礎英文法をしっかりと固めていきましょう。

IELTSは、知識と文法力を前提として、英語力を試される試験であることを理解しておきましょう。

ライティングの学習方法

特に文法力が試されるIELTSライティングにおいて、おすすめの学習方法を紹介します。

復習を行う

ライティング力の向上には、復習を怠らないことが非常に重要です。

解答を振り返ることで、どこが良くなかったか、なぜ間違えたのかを、しっかり把握・分析することができます

復習を行うことで同じミスを繰り返さなくなり、絵英語力の向上にもつながります。

数をこなそうとしない

ライティングの学習は、問題の数をこなせば知識が増え、スコアが向上するものではありません。

たくさんの問題を解き、様々な出題形式を知っていても、根本的な英語力が向上していないとスコアは伸びません

特に、IELTSのライティング試験では、それが明確に現れます。

弱点を克服する

ただ問題を解くのではなく、解答を振り返り、不正解だった問題や内容を理解できなかった文章を見直しましょう。

自分の間違えやすい問題や傾向が明確になり、弱点に対して的確な対策を行うことができます

弱点克服を行った後は、同じ文法のミスや、不自然な表現などを繰り返さないように意識しましょう。

インプットを行う

模範解答やニュース記事などを読み、ライティングに使える表現や論理的な知識、語彙を学びましょう。

新しく得た知識を解答に取り入れることで、表現力の幅も広がり、スコア向上も期待できます。

以下の記事では、効果的に学習する「ライティングノート」の作成方法について紹介しています。ぜひ参考にしてください。

複雑な英文法の使用

IELTSライティングは、とにかく難しい文法を使って解答すれば点数が上がる、というわけではありません

中級~上級レベルの複雑な文法は、正しく使用できていれば加点になりますが、誤った使い方をしていた場合は減点対象になります。

無理に難しい文法を使わない

IELTSでは、文法ミスを頻繁にしていると、スコア6.0の取得が非常に難しくなります。

まずは、無理に難しい文法を使わず、確実にスコアが取れる書き方、文法表現を使って解答しましょう

ただし、スコア6.5以上を目指す場合は、複雑な文法表現が求められるので注意しましょう。

IELTSで求められる表現

一般的に、英会話であれば、中学生レベルの英文法を理解できていれば成り立つと言われています。

IELTS試験は、よりアカデミックな試験になるため、それ以上の英語力が求められます。

アカデミック用語の使用

英単語は、大きく「口語表現」と「文語表現」に分けることができます。

ライティングでは、アカデミック用語など、文語表現を使用すると高得点につながります。

アカデミック用語は、「unusual words」、普段はあまり使わない用語・フォーマルな表現と定義されます。

口語的表現文語的表現
illness/disease (病気)ailment
start (始める)commence
make up (作り上げる)fabricate
enough (充分な)sufficient
job (仕事)occupation
Unusual wordsの例

文語表現の学習

英単語には、フォーマルとカジュアルといった、場面に応じて選ぶ言葉や表現があり、これを「Register(言葉の使い分け)」と呼びます。

IELTSで求められる、フォーマルで文語的な表現の学習には、ニュース記事などを活用しましょう。

英語のラジオや映画を使用した学習は、リスニング力のトレーニングにはなりますが、口語的な表現が多くなるので注意しましょう。

文法は積み重ねが非常に重要です。暗記するのではなくロジカルに構造を理解する必要があります。

押さえておくべき文法項目

日本の英語教育は、英文法や英単語など、文法重視の傾向があり、日本人は特に文法の知識が豊富です。

しかし、全ての英文法を網羅することは非常に難しく、試験本番で文法ミスに気づけないことも多々あります。

そこで、IELTSのライティング試験では、文法項目の中でも、減点されやすい・されにくいものを区別しましょう

減点されやすい項目

IELTSで減点されやすいのは、以下の項目です。まずは、この項目をしっかり固めておくことがおすすめです。

  • 時制
  • 動詞の役割(一般動詞・be動詞・助動詞など)
  • 文型
  • 受動態
  • 仮定法

これらの項目は、使い方を間違えると、文章の意味自体が変わってしまうので注意しましょう。

減点されにくい項目

一方で、次のような項目は、減点対象にはなりますが、重要度は低いです。

  • 冠詞(the, a)
  • 単数形・複数形

これらは、そこまで文章の意味を変えないため、こだわりすぎる必要はありません。

日本語には同じようなルールがないため、自然に使用できるように、日頃から意識して使用してみましょう。

基礎能力を高める

英語の基礎能力を総合的に高めるために、インプットとアウトプットのバランスを意識して学習しましょう。

インプットアウトプット
リーディング瞬間英作文
リスニング感想文などのライティング

インプットとアウトプットのバランスを保つことで、より記憶に定着します。同時に、自分の弱点を把握して、さらに理解を深めていきましょう。

まとめ

文法は、英語学習においても、なくてはならない存在です。人間の体で表すと骨格に当たり、その骨がぐらぐらしていると、肉付けができません。

IELTSでは、直接的な文法問題はありませんが、全セクションにおいて、間接的に文法の理解力を求めらます。しっかりと文法を学習し、対策しましょう。特に、ライティング及びスピーキングセクションでは、文法を正しく使えているかが評価基準に含まれています。
目標スコアによっては、重複文を使った文法表現を頻繁に使用することで、高得点を得られる可能性がぐっと高まります。

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