IELTSスピーキング┃パート3で差をつける攻略法

IELTSスピーキングのパート3は、スピーキングの中で、最もハードルが高いパートと言われています。この記事では、パート3の詳細と、他の受験者と差をつける攻略法について紹介します。

目次

IELTSスピーキングのパート3

パート3は、試験官とのディスカッション形式で、時間は4~5分です。

パート2のトピックについて、さらに詳細に、自分の意見、提案、解決策、将来のことなどを問われます。

語彙力のアピールができる

パート3では、質問の内容が複雑になり、論理的な解答を求められるため、専門性の高い単語やイディオムを使い、語彙量のアピールをすることが可能です

語彙力は、高得点につながる要素なので、意識的に使う練習をしましょう。

採点の比重

パートは、難易度が最も高いパートですが、採点の比重が高いわけではありません。IELTSでは、すべてのパートが平等に評価されます。

パート3で思うように話せなくても、他のパートで補うことができます。反対に、パート3での巻き返しも狙えます。

IELTSスピーキングでは、一点集中ではなく、各パートの学習をバランスよく行うことが重要です

解答のポイント

パート3の解答のポイントは、例を挙げて、なるべく詳細に説明をすることです。

踏み込んだ質問や、一般論などを問われることが多いので、質問の解答だけでなく、例を挙げたり、2つの意見を対立させたりして、具体的かつ、総括的な内容に仕上げていきましょう

質問が複雑で、理解できなかった時は、試験官に聞き返し、理解してから解答しましょう。聞き返すことで、減点につながることはありません。

フルアンサーに導くスピーキングテンプレート

フルアンサーとは、自分の言いたいことを、全て具体的に述べることです。

以下の、4つもしくは5つのステップに解答を落とし込み、自分の意見を総括的に述べられるよう、練習しましょう。

フルアンサーに導くステップ
  • 問題に対する自分の意見を、試験官の質問を引用して答える
  • その理由1
  • 詳しい説明や具体例、比較や対比
  • その理由2(オプショナル)
  • 締めの言葉、もしくは自分の願望や将来の予想

フルアンサーに導く、テンプレートに沿った解答例を紹介しています。

テンプレートに沿った解答例

【例題1】トピック:Clothes

Can clothes tell you much about a person?

解答例1

Yes, clothes can tell us a lot about a person.(自分の意見)

Because clothing choice can represent not only one’s favorite colors and designs but also profession and ambition.(理由)

For example my friend likes to wear simple, classic outfits. She wants to project professional image, particularly at work. I can say she is self-conscious and confident. So I can guess something about  people from their appearance.具体例)

However, we cannot tell anything about people who do not care about what to wear at all.(比較

Having said that, mostly, I think clothing can tell their personality.(締め

解答例2

No, clothes cannot tell us anything about a person.(自分の意見)

because appearance is just appearance, and as you know, we cannot judge a book by its cover.(理由)

For example in Japan, people wear suits at work. Everyone looks the same and tends to wear the latest fashion with similar designs and colors. In private, people like to wear Jeans, or whatever they feel comfortable. There are fashion trends and many people follow them.具体例)

So,it is difficult to find out about people from the choice of their wardrobe. (締め

解答例3

Yes and No, it depends on the person.(自分の意見)

It depends on the person. Some do not care about what to wear, while others are self-conscious in fashion.(理由)

What if someone buys clothes for you? Many children do not buy their own clothes, and some wives pick up clothes for her husband. In those cases, clothes cannot represent their preference at all.(詳しい説明

On the other hand, some people like to express their ideas by their outfits. For instance, message T-shirts can express what they think, agree or disagree.  Their simple outfits may tell their minimalistic ideas.対比

So it really depends on the person.(締め

日本語で見る文章構造

【例題2】トピック:traffic jam(交通渋滞)

交通渋滞はどうしたら解消できるか?

たくさんの会社が都市の中心ではなく、郊外に分散すれば、都市中心型の渋滞やラッシュアワーがなくなると思う。(自分の意見)

例えばトロントでは、大手のケーブル会社のロジャースは郊外にコールセンターを置いている。ビジネスとしては郊外の方が土地代もかからず、従業員のためのパーキングも確保でき、地元の経済を支えることもできて、いいことづくめ。具体例)

その他、都市への高速料金を引き上げることも効果的だと思う。(自分の意見2)

将来は交通渋滞がどんどん緩和されるようになるといいと思う。(将来の予想)

IELTSスピーキングのパート3で差をつける表現

パート3で高得点につなげるコツは、多角的に意見を述べることです。自分の意見だけでなく、その対比となるような意見も取り上げることで、高得点につながります。

以下の表現は、対比を行う上で便利な表現です。うまく活用しましょう。

対比を行う表現
  • on the other hand
  • although
  • having said that

さらに高得点を目指す方は、アカデミック用語を使用して、様々な憶測をめぐらしてみましょう。

自分の意見が正しいとは限らない、という、批判的は思考を働かせて、多角的かつ論理的な意見を述べることで、高得点につながります。

スピーチの締め

スピーチの締めは、自分の意見、または将来の予想や願望でまとめると高得点につながります。

自分の意見を再度提起することで、回答が長くなった際も、自分の意見をまとめられ、言い終えたことが試験官にも伝わります。

将来の予想や願望で終わると、スピーチを締めやすいだけでなく、解答がフルアンサーであることをアピールでき、高得点につながります。

解答例

【例題2】トピック:traffic jam

What can we do to resolve traffic jam in the city? 

There are several things we can do to reduce the traffic.(1つではないことを言及)

However, I think one of the plausible solutions is relocating factories and companies to rural areas as well as their employees.(自分の意見)

For large manufactureres, they have huge land to build their companies  or rent space at an affordable price. For their employees, they can avoid traffic congestion, and commuting to work will become easier and simpler.(詳しい説明)

Besides, businesses can offer work-from home option to their employees, so they do not have to commute at all.  (別の方法)

All in all, traffic jam is a serious issue today, however, there are things that we can do to mitigate an increasing number of traffic and I would like to see that happening sooner rather than later.(締め・願望や将来の予想)

パート3の例題と解答例について、以下の記事でも紹介しているので、参考にしてください。

スピーキングの聞き返しに便利な表現

パート3で、試験官の質問が理解できない場合は、必ず聞き返し、質問を理解してから解答に移りましょう

聞き返すことで、減点されることはありませんので、理解できるまで聞き返しましょう。反対に、質問にそぐわない解答をしてしまうと、減点につながります。

聞き返しを行う上で、質問の内容を詳しく説明してもらえる、便利な表現を紹介します。

便利な聞き返し表現
  • Could you repeat the question, please?
  • Could you explain that, please?
  • What do you mean by that?
  • Could (Would) you expand on that? 
  • (Could you) Run that by me again, (please)?
  • I’m sorry, I don’t get that. 
  • I’m’ sorry, I didn’t quite catch that.

まとめ

IELTSスピーキングパート3の対策として、解答をフルアンサーにするよう意識しましょう。「例を入れる、対比させる、比較する」を行うことで、スコアアップにつながります。
複雑な質問に対応するためにも、一般的な社会問題に対する意見や、考えを日頃から持っておくようにすると、試験でも役に立ちます。
多くの問題を事前に把握して起き、解答例を参考に、高得点につながる解答方法を習得していきましょう。

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