IELTSスピーキング対策 〔ポイント1〕

IELTSスピーキングとは…

スピーキングの概要

IELTS スピーキングは、試験官と1対1の面接形式で行われる対面式スピーキング。コンピューターのテストでもスピーキングだけは対面形式で行われます。 約14分の間に、パート1、パート2、パート3の3つのパートが実施されます。 

  • パート1は general questions(自己紹介、家族や出身地など)
  • パート2はトピックカードの課題についてのスピーチ
  • パート3はトピック2の課題に関する試験官と対話するディスカッション形式で、突っ込んだ質問が出題されます。

パート1:ジェネラル・クエッション、一般的内容の質問と言われ、自己紹介的なパートです。家族、友達、実家など、あなた自身のことについて聞かれます。
例) Which part of Japan are you from ? / Do you like your hometown? 

パート2:ある特定の話題についてのトピックカードが渡されます。質問事項の他、2,3つのガイドラインが提示され、それについて話すように要求されます。1分間の考える時間が与えられ、トピックについて約2分間のスピーチが求められます。

パート3:パート2に関連した内容の質問が出されます。質問内容は抽象的で、トピックに関するより詳細な内容の回答が求められます。ディスカッション形式(対面討論)で進められますので、トピックに関してより多くの情報を伝えるようにしましょう。

コンピューター版のテストでは会場によっては、「ビデオコール スピーキング」といって個室に通されてオンライン上でのスピーキングが行われますが、一対一の面接形式という面では一緒です。

スピーキングの採点基準

 バンドスコアの評価基準は、スコアごとに決められています。6.0を目指す場合は、以下のような基準が定められています。
IELTSスピーキング採点基準は4つ

①「流暢さと一貫性」
②「語彙力」
③「文法の正確さ」
④「発音」

この中で、流暢さが一番大事な採点基準と言えます。文法の間違えなどはあまり気にせず、試験官との会話を楽しむつもりで臨みましょう。

流暢さと一貫性語彙力文法発音
定義– is willing to speak at length, though may lose coherence at times due to occasional repetition, self-correction or hesitation

– uses a range of connectives and discourse markers but not always appropriately
– has a wide enough vocabulary to discuss topics at length and make meaning clear in spite of inappropriacies

– generally paraphrases successfully
– uses a mix of simple and complex structures, but with limited flexibility

– may make frequent mistakes with complex structures, though these rarely cause comprehension problems
– shows some effective use of features but this is not sustained

– can generally be understood throughout, though mispronunciation of individual words or sounds reduces clarity at times
日本語訳– 一定の長さを持って話すことができるが、繰返しや自己訂正、躊躇によって一貫性が無いことが時々ある

– いろいろな種類の接続詞や挿入句、副詞を使っているが必ずしも正しく使用しているわけではない。
– 一定の長さで話することができる、ある程度の語彙力は持っており、その意味を理解しているが、使い方を間違うことがある。

– ほとんどの場合、言い換え表現を正しく使うことができる。
– 基本的な文法および多少複雑な文法を使うことができるが、応用性に欠け、使い方が限られている。

– 複雑な文章で頻繁に間違うことがあるが、だいたいの意味を正しく伝えることができる。
– 正しく効果的に発音やアクセントを加えることができる時もある。

– 全体的に言いたいことが伝えられているが、たまに間違った発音によりクリアでないことがある。
IELTS Speaking Assessment Criteria band 6.0

下記のIELTS スピーキングフルテスト(part1, 2, 3) サンプルを参照してください。

IELTSスピーキング対策

実はIELTS のスピーキングは、コツを掴めば意外と攻略しやすいという事をご存知ですか。
採点もライティングに比べるとそれほど厳しくはありません。
まずは緊張せず、自然な会話を心がけましょう。

IELTSでは、ライティングでも同じ傾向なのですが、
「同じ表現、語彙を使わない」こと、つまり「言い換え」を覚えることがスコアアップにつながります。
話すスピードはあまり気にしなくても大丈夫。文法の間違えも神経質になる必要はありません。

自分のいつものペースで話しましょう。
ゆっくりペースの方が自信があるように聞こえるので、ペースを落とすぐらいがちょうどいいと思います。

下記はIELTSスピーキングのスコアをアップさせるコツと対策のポイントです。うまく利用してスコアアップに直結させましょう。

【ポイント1】
1-1. フィラー(conversation fillers) をうまく使う
1-2. 日本語のアクセントの有無は気にせず、正しい発音を覚える
1-3. 一貫性のある答えにするには理由を必ず言う
1-4. 分からない場合は「分からない」とはっきり言う

【ポイント2】
2-1. ボディーランゲージを有効に使う
2-2. 文法は気にせずとにかくしゃべる!!
2-3. 印象を上げる努力をしよう!
2-4. パート1で使う単語と、パート2と3で使う表現、単語を分ける

スピーキング対策ポイント1

IELTSスピーキングでスコアアップのコツ順番にご紹介します。

フィラーをうまく使う

IELTSスピーキングテストの時、いきなり突飛な質問をされたら、誰でもすぐには答えられないはず。
そんな時に フィラー(conversation fillers) を活用します。
フィラーとは会話の “filler”「埋めもの」という意味で、会話と会話の間の沈黙を埋め合わせたりするのに役立つ表現です。情報を処理するための時間を稼ぐなどの役割も持ちます。日本語だと、「えーと」に当たります。フィラーを使えば自然で流暢に聞こえますし、時間を稼ぐいいツールになります。

フィラーのフレーズ

  • Er… let me think…
  • Hmm… that’s a good question…
  • Actually… I’ve never really thought about it…
  • Umm… (質問を繰り返す) *
  • I mean,
  • You know,
  • What I want to say is…

*質問の繰り返し方は、
例えば”What do you like to do with your family ?” と聞かれたら、
“Umm, what do I like to do with my family?” と質問を繰り返します。自分に聞かれていることなので主語が “I” となることに注意してください。

その他、質問の意味を明確にするために、聞き返す手段があります。聞き返すこと自体は減点にはならないので、少しでも考える時間が欲しい時にぜひ使ってみましょう。

〔聞き返すフレーズ〕

  • Excuse me, can you repeat the question, please? / I beg your pardon?
  • Sorry, what do you mean by…?
  • Could you say that again, please?
  • Could you be more specific, please?
  • Could you expand on that?

試験官は、もう一度違った表現で質問をリピートしていくれます。
このような効果的な conversation fillers を使う練習も、普段から取り入れておくと役に立ちます。


日本語のアクセントの有無は気にせず、正しい発音を覚える

日本人のアクセントは一般的にそれほど強くないので、英語の正しい発音を覚えてさえいれば、会話の際に誤解されたり、「相手に通じない」ということはないです。
アクセントは、英語を第二言語としている国の人たち皆が持っているものだと思ってください。IELTSスピーキングではアクセントは採点基準ではないです。正しい発音ができているか、が採点の基準ですので、”L” と “R” の発音の違いや和製英語に気を付けてください。単語を覚える時は必ず発音を確認しましょう。

和製英語の例

和製英語英語
コップglass
段ボールcardboard
ノートパソコンlaptop computer
電子レンジmicrowave
アルバイトwork part-time / have a part-time job
パーカーhoodie
ガソリンスタンドgas station 
オートバイmotorcycle 
トイレwashroom
アンケート用紙questionnaire 
マフラーscarf
チャックzipper 

最近はインターネットでも正しい発音が簡単に検索できるようになっているので、ぜひ単語を覚える時は正しい発音も覚えてください。単語、発音と検索すると下記のように出てきます。


 1-3. 一貫性のある答えにするには理由を必ず言う

IELTSスピーキングの質問の答えには、必ず自分の考えや思いを付け加えて、「なぜ自分がそう思うのか」の理由を必ず言いましょう。ライティング同様、自分の意見を提示したら、「なぜそう思うのか?why?」の見解を必ず直後に言う癖をつけます。こうすることで話題に広がりを持たせながら、論理的な結論に導きます。

例えば、”what is your job?”  
解答例として “I am a teacher. I really like my job (自分の意見、考え), because I can help students achieve their goals (その理由). I am so lucky I have the job I wanted. (そのことから導かれる自分の意見)”

ただ単に、質問の答えだけを言うのは絶対にやめましょう。必ず、自分の意見などの詳細を付け足すことで(+αを言う)スコアアップにつなげます。IELTSのスピーキングでは自分が主役です。自分の考えや思いを入れていきましょう。自発的に話すことがスコアアップのコツです。そして「なぜそう思うのか」の理由をいつも用意しておくことです。


 1-4. 分からない場合は「分からない」とはっきり言う

「分からない」と言うことに気が引ける人がいると思います。でも本当に今まで考えたこともなければ、何と答えたらいいのかわからない時があります。特にパート3では、そう思うことも多くなるかもしれません。

例えば、”I do not know really…” の後に, “I have never thought about it ( conversation fillers を使う) …um…. Well, I really cannot recall or think about it.” ➡時間稼ぎする

“but…… I would….. say….. that is not a good thing for sure….” ➡良し悪しなどを言う

つまり、「分からない」とシッカリ言ってから、fillers で時間を稼ぎ、そして最後に簡潔に、良い・悪いなどの一般的なことだけ伝えて、逃げることができます。そうすると試験官からは逆に、自然に言い逃れができると思われ、減点の対象になりません。

日本人の起こしやすい間違いとして、文の最後のイントネーションを上がり気味で終わらせることがありますが、これには注意。文を終わらせる場合は⤵で終わらせること。文末の音が下がると、試験官も終わったと分かるからです。逆に⤴だと、回答がまだ終わっていないと思われ、試験官をむやみに待たせてしまうことになります。

「分からない」と言うことが悪いことではないです。逆にはっきり言うことで、試験官にその事柄に対する知識や経験がないことを伝え、差し引いて聞いてもらうことができます。その代わり、得意な話題には積極的に詳細を述べていくことが大事です。

試験官の出した点数が最終的なスコアになることがほとんどです。他の採点者の介入はほぼありません。

試験官も人間です。
採点基準ではないにせよ、ポジティブな印象はポジティブなスコアにつながります。


スピーキング対策ポイント2に続く

Metropolitan Academy of English

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