TOEICパート1 リスニングのコツ

パート1徹底攻略

TOEICは7つのパートに分かれており、Part 1~ Part 4はリスニングセクション、その次に来るセクションがリーディングセクションとなり、リスニングセクションの始めに出てくるのがPart 1です。

TOEICのリーディングセクションは全100問、Part 1では6問が出題されます。

Part 1の問題形式は「写真描写問題」となり、比較的リスニングセクションの中でも簡単なパートと言われ、英語初心者であっても対策が出来れば満点が取れるとも言われています。
問題数も少ないので、確実に押さえておきたいパートとなります。

この記事では、TOEIC Part 1の問題パターンとその解き方のコツなどを紹介していきます。

TOEICのリーディングパートの詳細や概要は、下記の記事にまとめています。

目次

1. Part 1: 1人の人物写真問題
2. Part 1: 2人の人物写真問題
3. Part 1: 3人以上の人物写真問題
4. Part 1: 風景写真問題
5. ポイント①: 抽象的な表現に注意
6. ポイント②: 類似発音に引っかからない
7. ポイント③: 現在進行形の受動態に惑わされない
8. ポイント④: 消去法も忘れずに
9. Part1: 勉強法①②③

① Part 1: 1人の人物写真問題

Part 1の問題形式は4つに分類されていると言われています。
最初に「1人の人物写真問題」の着眼ポイントを紹介します。

人物の動作や状態に着目をする
(稀に)人物以外について問われることもあるので、周囲の物などにも注意を払う


この2点がとても大切になります。写っている人が何をしているのか、その周りの物がどういう状況なのかを瞬時に判断しましょう。早速例題に移ります。

【例題】

TOEIC公式問題集 抜粋

選択肢は聞き取れましたでしょうか?こちらが流れた選択肢です。

(A) She’s opening some lockers.
(B) She’s stacking some chairs.
(C) She’s picking up a wooden box.
(D) She’s adjusting her safety vest.



この例題はstack「~を積み重ねる、~を積み上げる」という単語が利用されている(B)が正解です。

一見すると、複数のlocker「ロッカー」が映っている(A)やsafety vest「安全ベスト」という単語が出ている(D)も正解に見えますが、ロッカーを開けていたり、ベストの調整は行ってないので正解から外れますね。

一瞬で状況判断をしなくてはいけませんが、惑わされないようにしましょう。

② Part 1: 2人の人物写真問題

次に紹介するのは「2人の人物写真問題」です。ここでの着眼ポイントは、

片方の人物の動作や状態に着目する (男性がコップを持っているなど)
両方の人物の共通動作に注目する(机の近くに立っているなど)
1人の人物写真問題と同様、人物以外に関して問われることもある

上記に気を付けて、例題を見てみましょう。

【例題】

TOEIC公式問題集 抜粋

どのようなことが聞かれるか想像できますでしょうか?色々な物が写っていますね。
今回は以下が選択肢です。

(A) They’re looking down at the front page of a newspaper.
(B) They’re setting a package on top of a mailbox.
(C) They’re standing in front of a stoplight.
(D) They’re climbing the stairs to an apartment building.



どの選択肢も正解に聞こえそうですが、正解は(A)ですね。look down at~「~に視線を落とす」、front page「新聞の一面」という意味になります。

③ Part 1: 3人以上の人物写真問題

次は「3人以上の人物写真」問題を見ていきましょう。今までの流れから、着眼ポイントは予測できているとは思いますが、

全ての人物に共通する動作や状態に着目をする
特定の人物の動作や状態にも注意を払う
人物以外の状態も把握する


上記3点に注意して、一緒に以下の例題を見ていきましょう。

【例題】

TOEIC公式問題集 抜粋

人や物がたくさん写っているので色々なことが予測されますね。今回の選択肢は分かりやすい文並んでいたかと思います。

(A) One of the men is buying a ticket.
(B) One of the men is sweeping the floor.
(C) Some people are having a meal.
(D) Some people are seated in a waiting area.



写真を見ると、チケットや食事をしている様子もなくsweep「~を掃く」という単語の意味が分かれば、自然と選択肢が(D)が導かれますね。

④ Part 1: 風景写真問題

人物が写っておらず、建物の中、道、トンネル、乗り物内などが主なパターンになります。
人が写っていないと何に注目していいか分からないことも多いですが、以下に着目しましょう。

問われそうな物(モノ)を事前に予測する
主語をきちんと聞き取る
存在しない物(モノ)やことは選ばない


人が写っていないため、人物写真の時よりも主語に注意を払うことが大切です。
主語に気を付けて例題に取り組みましょう。

【例題】

TOEIC公式問題集 抜粋

楽器や家具などが置かれており、何が聞かれてもおかしくない問題ですね。
色々なことを予測しながら、選択肢を見ていきましょう。

(A) A wooden ladder is leaning against a wall.
(B) A piano is positioned in the center of the room.
(C) An audio speaker is mounted on the ceiling.
(D) Some drums are being put away in cases.


主語になっているものは写真内に写っているので、語彙力とリスニング力が問われます。
(B)のピアノは部屋の隅に置かれているので選択肢から外れ、(C)天井にはオーディオスピーカーではなくランプがつけられているのでこれも除外、ドラムはput away~「~をしまう、~を片付ける」されている状態ではなく、手前に置かれているので(D)も違い、答えは(A)になります。

このように、物(モノ)の状態を表す動詞を知っていることも大切な問題と言えます。

問題の大体の内容が分かった所で、効率良く解くためのポイントを紹介していきます。

ポイント①: 抽象的な表現に注意

Part 1では抽象表現が多く見られます。具体的には、先ほど出題した「風景写真問題」のようなものです。もう一度同じ写真を見てみましょう。

TOEIC公式問題集 抜粋

先の例題では「はしご」「ピアノ」「ドラム」など明確な主語になっていましたが、Part 1では「ピアノ」「ドラム」を総称し、Instrument (楽器)という抽象表現が用いられることが多々見られます。例えば「楽器が部屋の中に置いてある」というような漠然とした描写になったものが回答にくるということです。

Instrumentの他にも、「商品」を示すMerchandiseも頻出単語の一つと言われています。
このような抽象表現にも驚かないよう、日頃から練習をしましょう。

ポイント②: 類似発音に引っかからない

Part 1でよく見られる傾向として、類似発音によるひっかけ問題が出題されます。
例えば女性が歩いている写真が問題として出題されていたとします。歩くは英語で「Walk」ですが、回答の中に「Work」(働く)という単語が紛れ、受験者をひっかけようとすることがあります。

この他にも「Coffee」と「Copy」「Train」と「Rain」「Right」と「Light」など単語の綴りは全く異なっている場合でも、音声で聞くと非常に良く似ているのが厄介なところです。特に「R」と「L」は日本人が難しく感じる部分なので、文脈などから推測して問題を解くことも心がけましょう。

ポイント③: 現在進行形の受動態に惑わされない

基本的なことかもしれませんが、人の動作などを表現する時は、現在進行形を利用します。
現在進行形は「be動詞+~ing」という形ですね。

Part 1でよく表現として聞くのが「現在進行形の受動態」「現在完了形の受動態」です。
これは「be動詞+being+過去分詞」「has/have been ~ed」の形を取るもので、
意味は「~されているところ(最中)だ」「~はされている」と表現されます。例えば窓が開けっぱなしになっている写真が出題された場合、A window is being open.では不正解になります。

理由は、窓は既に開いている状態であり、開けられている最中ではないからです。
現在進行形(または現在完了形)の受動態はTOEICのリスニング問題では回答としては、大体がひっかけになっているので気を付けましょう。

ポイント④: 消去法も忘れずに

リスニング問題では、一回しか音声が流れません。A~Dの選択肢をじっくり聞き、音源を聞きながら、一つ一つ選択肢を吟味していく必要があります。

その時に忘れてはいけないのは「消去法」です。

A = これは絶対に違う
B= これも絶対に違う
C= これは違うかもしれないけど、合っているかも?
D= これは違うかな・・・?

など頭の中で選択肢を絞り、Cを回答としましょう。

Cは違うかもしれない」という不安はあるものの、「これかもしれない」という可能性があればそれは残しておいてください。もしここで「違う」と判断してしまうと、どの選択肢が結局正解なのかが分からなくなってしまいます。他の選択肢と比較をして、答えを導くことも大切です。

最後にポイントが理解できた所で、勉強法を伝授していきます。

勉強法①: 語彙力の強化

このパートで出てくる単語はある程度決まっていると言われています。
写真に写っている物の名前が分からないと、正解が選べません。

どの資格試験でも言えることですが、語彙力は鍛えておきましょう。

勉強法②: 言い換え表現を身に付ける

簡単な単語を、難しい単語に言い換えて出題されることが多いリスニング。
練習問題などを通し、言い換え表現や抽象表現に慣れましょう。

漠然とした描写でも練習を積むことで、本番は落ち着いて取り組むことが出来ます。

勉強法③: 自分で写真を描写してみる

問題集を使って練習問題を解きつつ、自分でも写真を描写してみましょう。
最初は単語単位の描写から始まり、文を作っていく流れで問題ありません。

聞いているだけでは覚えられないことも、自分で発音することでより知識として定着します。

TOEICパート1のコツ まとめ

  • 指示文が読まれている間に、写真などに目を通しましょう。(※Readingセクションを見てしまうと、カンニング扱いになってしまいますので注意)
  • 対策を万全に行うことで、満点が取れるパートですので万全な対策をとりましょう
  • 言い換え表現や出題頻度が高い単語をきちんと覚えましょう
  • 類似発音のひっかけや、受動態に気を付けて惑わされないに気を付けましょう
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