なぜ伸びない!TOEFLリーディング
【新形式】TOEFLリーディングで苦戦する方も結構多いのでは….。リーディングは日本人にとって一番点数が取りやすい所であるべき…なのですが、思ったように点数が取れず悩んでいる人も多いと思います。TOEFLのリーディングはなぜ点数が取りにくいのでしょうか?じっくり読みすぎると今度は時間がたりなくなってしまいます。
TOEFLの問題の意味や意図を理解することは非常に大切なことです。意図を理解することで聞かれていることが把握でき、適切な解答を選ぶことができます。
ともあれ、TOEFLのリーディングでは、必ず消去法で解いてく方法をとり、正答率をあげていきましょう。そして下記の学習法を必ず実行してリーディング力を養っていきましょう。
TOEFLiBTリーディングについて
TOEFLのリーディングは新形式になりパッセージは2つで各10問ずつの計20問を35分で解いていきます。1パッセージにつき約12から13分で解きます。段落を読む時間を差し引くと大体一問1分で解くようにしましょう。
アカデミックな内容のリーディングで、地理学、海洋学、歴史、政治など広範囲なトピックをカバーします。しかし知識がなければ解けない問題ではないので、内容理解、コンセプトを把握することがポイントです。
リーディング伸びない理由はこれ!
TOEFLリーディングは、問題の意図を把握し、設問の内容をしっかりとらえることができれば、消去法を使用して正解に導ける確率はぐっーと上がります。この「設問の意味の微妙な違いに気遣いないとついつい引っかかってしまう」、という事態に陥ってしまうため、この2点に気を付けて問題を解く必要があります。
実際に練習問題や長文読解を行っているのになかなか伸びない方は、下記の項目が当てはまる方が多いと思います。リーディングの学習方法が誤っている可能性があるので一つ一つ確認してみてください。
復習や精読をしない
リーディングも復習が最も大事。模擬問題や、長文読解の問題を解いては解きっぱなしの方がいらっしゃいます。これではどんなに問題数をこなしてもスコアアップにはつながりません。模擬問題や長文読解の教材の効果的な使用方法は、一度決められた時間で必ず解き、その後、本文を精読をすることです。精読とは「辞書を使い、知らない単語を調べて一文一文しっかりと意味がとえられているか」確認する作業です。この時点で一回目のざっと読みの時には読み間違えがなかったかどうかを判断します。
丁寧に文章を解析することは大事ですが、一文一文綺麗な日本語に直すのとは意味が違います。英文は前から意味を取っていくので、前から文章の意味を捉える際、文の繋がりが把握することが大事です。
<例文>
Some people who like traveling may think that traveling is worth spending a lot of money more than anything else that they have bought or experienced so far.
→文章を解析すると 主語にあたる部分は関係代名詞でつながっていて、that 節が長いですがthat 節全体が目的語になっています。
主語→ Some people who like traveling
動詞→ may think
目的語→that 節の中が全て目的語です。
目的語の中に主語→taveling, 動詞→ is, 形容詞→worth spending, そのspending の目的語→ a lot of money, 副詞句→more than anything else, anything else は関係代名詞で後ろから修飾されています。
上記のように精読時に文章の構造を理解するように訳していきましょう。
〔訳〕
旅行が好きな人は、旅行は今まで自分が経験したことや買ったものの何よりもお金を使う価値があるものとして思っているかもしれない。
そして忘れてはならないことは、問題も精読すること。TOEFLは設問が長い文章で、読みづらいものも多くあるので「どの設問形式なのか、設問の意図は何か?」を把握してから、設問の違いもしっかりと把握できるようにしましょう。
TOEFLの設問形式は大きく分けて以下の10問、設問の意図を把握して取り組み、精読時に本文の内容の理解ができているか、問題文の内容が理解できているか、設問の内容の違いが把握できるか、を確認しましょう。
- 語彙問題 ➡ 単語の意味を問う問題
- 代名詞(指示語)問題 ➡ 指示代名詞が差すものは何かを問う問題
- 文章挿入問題 ➡ 設問の文章が本文の4つの箇所のどこに挿入すれば適切かを問われる問題
- 段落要約問題 ➡ 選択肢のうち、パッセージの要約としてふさわしいものを3つ選ぶ問題
- 文章言い換え問題 ➡ ハイライトされている文章の意味を問う問題
- 内容一致問題 ➡ パラグラフに書かれている内容と一致する選択肢を選ぶ問題
- 内容不一致問題 ➡ パラグラフに書かれている内容に一致しないものを選ぶ問題
- 推測問題 ➡ 本文の内容から推測できるものを選ぶ問題
- 意図問題 ➡ 筆者が、なぜこのフレーズや文章を使ったのかが問われる問題
- 表の穴埋め問題 ➡ 表のカテゴリーに当てはまるものを選択する問題
正解している問題は飛ばす
リーディングの問題を解いた後、間違ったところだけを確認しあたっている所を飛ばす方がいらっしゃいますが、正解だからと言って見直さないのは間違いです。「たまたま正解だった場合はどうでしょうか?」リーディングの向上のための大切な機会を自分から利用しないのと同じことになってしまいます。正解の根拠を見つけることがステップアップのポイントです。つまり、今回はたまたま正解したけれど、次回は確実に正解に持っていけるか分からないと批判的に考えるようにしましょう。正解している問題も宝の山です。
単語を覚えない
単語帳を持っている方は多くいらっしゃいます。「単語帳があるから、単語はそっちで覚えればいい」という考えは間違いです。リーディングから単語を覚えることが一番効果的です。使われ方、使用されている頻度がはっきりと分かるからです。
一度で覚えきれないのは誰でも同じ。しかし、多読をしている上で、アカデミックで使われる単語は多少なりとも決まってきます。「あっ、またこの単語だ!」「この単語はこういう風にアカデミックの文体では使われるのか!」ということが無意識のうちに分かってくるので、リーディングから単語を拾い、覚えていく努力は常に欠かさないようにしましょう。
一度解いて復習した問題に手を付けない
問題を一度解いて、復習したからと言って二度と手を付けない学習者もいらっしゃいます。しかし、定期的に戻ってみることで自分の学習能力の向上や読解力の向上を見ることができます。教材は覚えるくらいまで使い込みましょう。覚えるくらい使い込んで間違いがないことを確認します。間違いがあればなぜ間違ったのかを確認していきます。
何回も解いていく課題で大事な点は、期間を空けてその問題に取り組むことです。1週間後に再度解き、その後は3週間後に、その後は2月後にという形で取り組んでみましょう。
このように問題を使い込むことによって新しい教材を買う必要もなく、お金のセーブにつながります。
文法をおろそかにする
精読の項目でもお話ししましたが、文章の構造を理解して適切な意味を取ることが最も大事な復習の一部です。文章の構造を理解するということは文法の知識がないと難しい所です。特に読解で必要な文法項目は以下の通り。こちらの項目の理解が不足していると文章を読む速度や文章の解析が非常に難しく感じることになると思います。文法の学び直しをしながらリーディング課題に取り組むか、文法をおさらいしてから、リーディング課題に取り組むようにしましょう。
読解に必要な重要文法項目
①品詞
②文型
③時制
④動名詞と不定詞
⑤関係詞
⑥分詞
⑦接続詞
⑧比較級
⑨仮定法
時間内に解くことを意識しない
リーディングの課題に取り組むにあたり、最初から時間を気にせず解いていく方がいらっしゃいますが、これでは時間のプレッシャーの中で解くことを意識しないため、いくらやっても時間通りに終わらないという問題を抱えてしまいます。まずは終わらなくても時間がないことを意識して取り組むことを忘れないようにしてください。早く読む練習にもなります。最初は時間通りにできなくても、時間通りにできるように努力をすることが速読力を鍛える結果につながります。
また、時間をかけて全問正解であったとしても、時間をかけないとどれぐらいの正答率かを知る必要があります。それが今の実力だからです。リーディングは時間があって精読できれば正答率が上がるのはもちろんです。時間がないからこそ難しいのです。時間を測ってリーディングの課題に取り組むことで自分の弱点を見極めましょう。問題としては以下が挙げられるでしょう。
- 最初から精読してしまって時間がなくなる
- 意味が分からないと何回も同じ個所に戻って読んでしまう
- 単に読むスピードが遅い
- 知らない単語が多すぎる
- 文章やトピックが難しくて内容が頭に残らない
ほとんどの読者がかかえる問題は、レベルの合っていない課題を選んでいることにあります。自分が無理なく読めるレベルの教材を選んで取り組み、レベルを少しづつ上げていくようにしましょう。
TOEFLの問題だけで対策をしている
TOEFLのテストなのでTOEFLのリーディング問題をやるのは当然のことですが、読解力を養うのはTOEFLの問題だけを解くことだけでないことも理解しておきましょう。
筆者の経験からですが、リーディングに必要な想像力や語彙力は英語の小説や興味あるニュースなどを読んでいたことが一番貢献したと思っています。TOEFLのアカデミックな教材ばかりだと勉強意識が強く、どうしても自主的に取り組めないこともあると思います。しかし、自分の好きなジャンルの小説、雑誌、ニュースなどが息抜きにもなるでしょうし、プレッシャーもないので読むことの楽しさを学べるいい機会になります。
TOEFLの課題をやるのは傾向や形式に慣れる意味で行うものです。基本的なリーディング能力を養うには、いかなる英語のリーディングでも可能です。ですのでTOEFLの勉強だからTOEFLの課題のみをやるのではなく、リーディングに必要な想像力や時事問題に強くなれるようにニュースや雑誌、小説などを読むことも普段の生活に取り入れるようにしましょう。
TOEFLリーディング伸びない理由を徹底解析 まとめ
TOEFLのリーディングは本文のみならず、問題と設問の意味をしっかり捉えることができないと正解に導けない問題が多々あります。リーディングは復習をして精読を繰り返しましょう。その中で文章の解析を行い、知らない単語を覚えていけばおのずとリーディング力がついてきます。問題だけを解くことが大事ではないので、自分の学習法を今一度見直し、上記の7つの成長を阻む理由をなくしていきましょう。
TOEFLリーディング力を激上げ