TOEIC本番が近づいてくると、「ここまでやってきた勉強の成果をちゃんと出せるだろうか」「緊張して頭が真っ白になったらどうしよう」と、不安やプレッシャーを感じる人も多いのではないでしょうか。
実は、テスト直前の過ごし方次第で、本番でのパフォーマンスは大きく左右されます。せっかく積み上げてきた知識も、直前の準備や心構えが不十分だと、実力を出し切れない結果になり悔しい思いをします。
そこで今回は、「TOEIC直前にやるべきこと」と「避けるべきこと」を紹介します。
前日〜当日にかけて、どんなことに気をつければよいのかをご説明します。
テスト前日の過ごし方
当日のスケジュール・持ち物を再度確認する

まず一つ目は、当日のスケジュールを再度確認する事です。
基本TOEICは、2セクションで分かれておりますが、最寄り駅から会場までどれくらいの距離なのかをキチンと調べましょう。
到着時間も受付のギリギリではなく前もって早く着くように準備をした方が安心します。
気持ちの焦りはミスを増やす要因になったりするので、安心して試験に臨めるよう前もって「心のマップ」を作り、当日の過ごし方を想像できるようにします。
【TOEIC テスト日のスケジュール】
午前実施 | 午後実施 | |
受付 | 9:25~ 9:55 | 14:05~14:35 |
試験の説明・音テスト | 9:55~10:20 | 14:35~15:00 |
試験開始~試験終了 | 10:20~12:20 | 15:00~17:00 |
問題用紙・解答用紙の回収 | 12:20~12:35 | 17:00~17:15 |
解散 | 12:35(予定) | 17:15(予定) |
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide02.html 参考
持ち物の確認も大切です。
買い忘れなどが発生した場合、当日に買いに行くのはバタバタしてしまうので気をつけましょう。
特に、TOEICでは時刻のアナウンスが無く、会場にも時計の配置がありません。その為、自身の時計で各問題の時間配分を計算する必要があります。(スマートウォッチは使用不可)
そのため、TOEIC試験時には、おしゃれなものよりも秒針まで確認出来るシンプルな時計をおすすめします。
また、時間がくるっていないか、事前に確認しておきましょう。
それ以外にも、証明写真が貼られた受験票と身分証明書は先にバックの中に入れておきましょう。
学習に使用した参考書を見直す

試験直前に新しい問題集に手を出すと、かえって不安が増してしまうこともあります。
それよりも、これまで使ってきた参考書やノートをざっと見直すことで、知識の再確認と精神的な安定が得られます。
特にマーカーを引いた箇所や付箋を貼ったページを重点的に見直すのがおすすめです。
逆に、試験前日に新しい参考書や単語帳を使い始めると、これまで触れてこなかった内容や知らない単語に出くわしたりして不安をあおる原因になります。
「こんなに知らない単語が…」「今さら間に合うのか?」という焦りが生まれ、落ち着いて復習するはずの時間が、逆に自信を失う時間になってしまうことも。
テスト直前は、“知識を広げる”よりも“自分の土台を確認する”ことを意識するのが効果的です。
とはいえ、単語の暗記は最後までできるので、単語帳を使って前日まで語彙を広げる努力は効果的です。

最後のチャンスだと思うと、つい「少しでも多く復習しなきゃ」と詰め込みたくなってしまいがちですが、直前に無理をすると、かえって頭が疲れてしまい、試験本番で集中力が落ちる可能性もあります。
特に、当日の朝に詰め込みすぎると、脳がうまく働かず、「思ったように問題が解けない…」「集中できなかった…」ということにもなりかねます。
直前だからこそ、“これまでの努力を信じて、心と頭を落ち着ける” ことが何より大切です。前日に詰め込んだからって大して違いはありません。実力に大きな差がでることもありません。
それよりはまず、実力が発揮できるように体調を整えることです。前日はスマホを早くに閉じ、脳を休めるために早めの就寝を心がけましょう。
テスト当日にできること
TOEICのリスニングを聞く

TOEICのリスニングパートでは、「内容を理解する力」だけでなく、ナレーターの声に慣れているかどうかが大きな差につながったりします。
実際に、公式問題集のPart 3・Part 4を20分ずつ再生しながらサイレントシャドーイング(音声を追って頭の中で復唱)を行うだけでも、「聞こえる感覚」が変わってくるのを実感できるでしょう。
また、ある程度TOEICに慣れている方であれば、音声の再生速度を1.25〜1.5倍にして練習するのもおすすめです。
本番の音声が相対的にゆっくり聞こえるようになり、余裕をもって内容を理解できるようになります。
一方で、「TOEICの音声を聞くと逆に緊張してしまう…」という方は、洋楽や英語のYouTube動画など、気軽に楽しめる英語音声で気分をほぐすのも効果的です。
大切なのは、本番前に“英語の音”を耳に入れておくこと。形式にこだわりすぎず、自分に合った方法でコンディションを整えていきましょう。
TOEICのリーディング問題をざっくり読み直す

試験直前にリーディングの感覚を整えたい人には、Part 6(長文穴埋め問題)の復習が特におすすめです。
ここで大切なのは、先述どおり、新しい問題に取り組むのではなく、以前に解いたことのある問題を使うこと。
すでに内容を把握している分、落ち着いて文章全体を読み直せるため、理解の確認と同時に“読解のリズム”を整えるのに最適です。
また、Part 7には図や表などの情報が含まれる問題もあるため、
「どの箇所の情報をヒントにして答えを選んだか?」を軽く思い出しながら、英文の理解と言うよりはテストの傾向を意識してみてください。
そうすることで、本番でも“注目すべきポイント”をすばやく見極めて解答する力が養われます。
復習で読み慣れた問題を使うからこそ、短時間でもしっかりと得点につながる感覚が身につきます。
自分のペースを心がける

TOEICでは、ひとつの会場で何百人もの受験者が一斉にテストを受けるため、試験前や会場内で他の人の様子がどうしても気になってしまうものです。
中には、「あの人の方がずっと勉強してきたんじゃないか…」「自分はまだまだ足りてないかも」と、周囲と比べて不安になったり、自信をなくしてしまう人も少なくありません。
中には、わざと“勉強してますアピール”をしてくるような人もいます。
実際、私が試験を受けたときには、開始前にNEW YORK TIMESを読んでいる人が居たのを覚えています。とてもプレッシャーを感じました。
でも、TOEICは他人との競争ではなく、自分のスコアを測るテストです。
大学受験のように合格者数が決まっているわけではなく、誰かのできが良かったからといって、自分の点数が下がることは一切ありません。
だからこそ、周囲の雰囲気や他人の行動に左右されず、自分のペースを大切にして試験に集中することが何より重要です。
今までやってきた自分の努力を信じて、落ち着いてテストに臨みましょう。
最後に
今回の記事では、TOEIC前日に「TOEIC直前にやるべきこと」と「避けるべきこと」を紹介しました。
試験本番が近づくと、不安や緊張に飲まれそうになることもありますが、大切なのは「ここまでやってきた自分を信じて、冷静に試験に向き合うこと」です。
落ち着いた心と、整えられたコンディションが、あなたの実力をきちんと引き出してくれます。
これまでの積み重ねの努力を忘れず、自分のベストなパフォーマンスが発揮できるように自信を持って臨みましょう。