【新形式】TOEFLライティングの問題形式と対策法について紹介します。
【新形式】TOEFL ライティングのパート1&2について
新形式のTOEFL ライティングセクションの概要を確認しておきましょう。
TOEFLのライティング問題は、2つのタスクで構成されています。
ライティングの試験時間は合計30分で、
今回新しく導入されるAcademic Discussion タスクは10分で書きます。
問題形式 | 解答時間 | 文字数 | 概要 | |
---|---|---|---|---|
タスク1 | Integrated task | 20分 | 150 to 225文字 | 読んで聞いた内容を要約する(リポート形式) |
タスク2 | Academic Discussion Task | 10分 | 100文字以上 | 設問に対する自分の意見を述べる |
「Integrated タスク」とは、リーディング・リスニングとの統合問題です。
ライティングの力だけではなく、読解力・リスニング力も必要となるため、Academic Discussion よりも難しいと言えます。
一方今回導入される「Academic Discussion タスク」は、Instruction、教授の質問、それに対する他の生徒の回答を読んだ後に、自分の意見を回答する問題となります。近年ではオンライン上で「他の生徒の意見を参考に自分の意見を述べる」というディスカッションのシチュエーションが増えた背景もあり、変更が生じたとも言われています。
コンピューターによるテストなので、標準の英語キーボード(QWERTY配列)を用いてタイプ入力をします。文字数もカウントしていくれますが、スペルミスや大文字、小文字を直してくれませんので気をつけましょう。
【新形式】TOEFL 採点基準
IELTSライティングセクションは2つ。統合問題とAcademic Writing Discussion。どちらのライティングも採点は、AIと人間の両方で行われます。採点基準は以下の通り。AIと採点官のスコアが統合されて0-30スケールに換算されます。しかし換算方式は公開されておりません。
- リーディングパッセージとリスニングの関連性が正確に示されている
- 一貫性のある内容でまとまりがある
- 具体例がある
- 文法的間違いがなく、語彙の選択が適切である
採点は、0-5段階で評価されます。
<タスク1/ part 1 統合問題 の採点基準>
0 | 全く書けていない トピックをすべて書き写している トピックと関連のないことについて書いている |
1 | レクチャーとは全く関係のないことについて書いている 英文のレベルが初歩的である |
2 | レクチャーに関連した情報がいくらか書かれていても、表現・文法においてあちこちで問題があったり、リスニングとリーディングの重要なポイントがかなり抜けていたり、間違っていたりする |
3 | レクチャーの重要な情報がいくらか含まれており、リーディングとの関連をある程度伝えているが、曖昧で不明瞭な点、重要なポイントが欠けていたり、レクチャーとリーディングの関連性の間違っていたりする |
4 | レクチャーの重要な情報が含まれており、リーディングとの関連性においても正確に描写している。不正確、不明瞭、文法のミスや省略されている箇所が時々見受けられる |
5 | レクチャの重要なポイントがすべて正確に述べられており、リーディングとの関連性も正確である。全体的にまとまりがあり、小さなミスがあったとしても全体の主旨を変えるものではない |
<タスク2/ part 2 Academic Discussion の採点基準>
0 | 全く書けていない トピックをすべて書き写している トピックと関連のないことについて書いている |
1 | オンラインディスカッションに効果的に貢献していない 言語運用能力に制限があるので自分の主張を正確に表現できていない ・内容にまとまりがなく課題に答えていない ・文章の統語構造や語彙に非常に乏しい ・重要な文法ミスが多い ・リーディングから語彙や表現をコピペしている |
2 | 言語運用能力に制限があるので主張を理解するのが難しい ・課題に関係のない内容であったり、具体的な説明に欠けている ・文章の統語構造や語彙に乏しい ・文法的なミスがしばしばある |
3 | ほぼトピックに関連したことについて書かれており、ディスカッションに貢献している ある一定の言語能力を保持している ・具体的な説明や例、詳細に欠けている部分がある ・ある程度の文章の統語構造や語彙の広さがある ・顕著な文法的ミスがいくつか見受けられる |
4 | トピックに関連した回答になっており、言語運用能力があり、主張を理解することが容易にできる ・適切な説明や例、詳細が書かれている ・文章の統語構造と言葉の選択が適切である ・文法のミスは数えるほどしかない |
5 | トピックに関連した回答で、明確にディスカッションに貢献しており、安定した言語運用能力を保持している ・適切かつ詳細な説明や例が書かれている ・効果的に統語構造を使用しており、正確なイディオム表現や言葉の選択がされている ・ほとんど文法のミスがない |
0-5つの素点の評価が1-30までの点数に換算されます。
Rubric mean (素点) | Scaled score(1-30点) |
---|---|
5.00 | 30 |
4.75 | 29 |
4.50 | 28 |
4.25 | 27 |
4.00 | 25 |
3.75 | 24 |
3.50 | 22 |
3.25 | 21 |
3.00 | 20 |
2.75 | 18 |
2.50 | 17 |
2.25 | 15 |
2.00 | 14 |
1.75 | 12 |
1.50 | 11 |
1.25 | 10 |
1.00 | 8 |
– | 7 |
– | 5 |
– | 4 |
– | 0 |
【新形式】TOEFL ライティング問題形式別対策
パート1:Integrated task (統合問題)
Summarize the points made in the lecture you just heard, explaining how they cast doubt on the points made in the reading.
TOEFL Writing Part 1 問題例
Integrated Taskでは、アカデミックなトピックについての文章を読んだ後、同じ話題についての講義を聞いて、それらの要点が対立しているか、サポートしているかなど、講義に関するポイントと関連性をまとめます。
ちなみに、リーディング・リスニングの要点は対立しているケースの方が多いです。
ライティング中、リーディングパートは画面の左側に、文字数と時間は画面の右上に表示されます。
リスニングはメモを詳しく取る必要があります。
制限時間は20分です。
文字数は 150~225 words と指定されていますが、TOEFLのライティングは文量を多く書く方が有利なので、250文字以上を目指しましょう。
制限時間20分の使い方は、リーディングに3分、リスニング約2分程度、残りの時間をライティングに使います。
統合問題においての時間の使い方
解答時間 | やること |
約3分 | メモを元にパッセージとレクチャーのポイントを対比させる 構成を立てる |
約15分 | 構成を元に書く |
約1-2分 | ケアレスミスの見直し |
リスニングとリーディングのポイントを下記のように合わせましょう。
リーディング | リスニング |
1. rewards improve productivity 2. it is proved by book 3. people need external motivating force 4. if structured well, reward system bring result | 1. people did not like it: they want to be given respect for working extra hard. 2. no controlled study prove that rewards increase productivity; studies show that rewards are conter-productive 3. rewards punish. people do not want to be manipulated. 4. rewards worsen the relationships with supervisor |
Integrated Taskの採点基準
- リーディングパッセージとリスニングの関連性が正確に示されている
- 一貫性のある内容でまとまりがある
- 具体例がある
- 文法的間違いがなく、語彙の選択が適切である
Integrated task の構成
TOEFLのライティングは、イントロ ➡ メイン1 ➡ メイン2 ➡ メイン3 ➡ 結論の5段落構成にします。
- イントロ:
リーディングのメインポイント(概要)を述べます。
リーディングの内容と、リスニングの lecturer との関連性(反対/賛成しているか)も述べます。 - メイン1:
リーディングの第1ポイントが、リスニングのレクチャーで反論(支持)されている内容 - メイン2:
リーディングの第2ポイントが、リスニングのレクチャーで反論(支持)されている内容 - メイン3:
リーディングの第3ポイントが、リスニングのレクチャーで反論(支持)されている内容 - 結論:
1~2行を使い、リスニングの中で反論もしくは賛成している内容を再び述べます。
Integrated Taskのポイント
- リーディングのフレーズをそのまま使わず、言い換えましょう(パラフレーズ)。
そのまま使うと、減点対象となります。 - 字数を稼ぐための、意味のない長いフレーズは避けましょう。
- リーディングの内容と、リスニングの内容を照らし合わせて構成を立てます。
- 最後に、文法ミスやスペルミスを確認する時間を作りましょう。
- メモを有効活用しましょう。
Integrated Taskで使える便利なフレーズ
【イントロで使えるフレーズ】
- According to the passage, …
- Based on the reading, …
- The passage states/believes/describes that …
- In the reading, …
- The author of the passage explains/states/posits that …
- The author of the passage state with this idea/belief. Instead, he/she believes that …
【メイン1・2・3で使えるフレーズ】
メイン1・2・3では、各段落でリーディングとリスニングとの関係性について指摘します。
各段落の中の構成を以下のようにし、便利なフレーズを用いると書きやすくなります。メインボディーではリスニングのレクチャーが反論(指示)しているポイントが、リーディングではどのように書かれているかを述べます。
メイン1,2,3の書き出しは…
- First, the reading explains that ………….,
- First of all, the passage suggests/proposes that …
- First and foremost, the writer states that …
- Second, the writer argues/contends/asserts that …
- Next, the passage suggests/proposes that …
- Another key point the writer makes is that …
- Third, the writer explains/states that …
- Finally, the writing introduces the idea that …
- Lastly(Last but not least), the passage goes on to say that …
リスニングでの反論(支持)の書き始めは…
- In other words, the lecturer is suggesting/proposing that …
- The speaker, however, agrees/disagrees with this idea/belief, suggesting/proposing that …
- Similarly, the lecturer argues/contends/asserts that …
段落最後の閉めの部分は…
- What this difference/similarity means is that …
- This difference/similarity in thinking tells us that …
- Evidently, the lecturer thinks/believes that … , whereas the author thinks/believes that …
【結論で使えるフレーズ】
- To conclude, this is how the listening passage casts doubt on the points made in the reading passage.
- For the points discussed above, the listening passage successfully challenges the points in the reading passage.
パート2:Academic Discussion Task
Academic Discussion Taskでは、「公共の場での喫煙は禁じられるべきである。賛成か否か。」など、与えられたトピックに賛成か反対か、自分の意見とその理由を述べる問題です。
Integrated Taskでは、読んだり聞いたりした情報を「まとめる力」が必要とされます。一方Academic Discussion Taskでは、教授や他の生徒の回答を読んだ上で自分の意見を述べる形式なので、自分がどちらの立場かを選び、その理由を簡潔に述べる力が求められます。
制限時間は10分です。
文字数は最低でも 100 words とありますが、TOEFLのライティングは文量を多く書く方が有利なので、150 words を目指しましょう。
Academic Discussion Taskにおいての時間の使い方
解答時間(10分) | やること |
約1分 | 質問の内容と生徒の意見を読む |
約1分 | 自分の立場と裏付け内容の決定 構成を立てる |
約7-8分 | 構成を元に書く |
約1分 | ケアレスミスの見直し |
Academic Discussion Taskの採点基準
- 問題に適切に答えているかどうか
- 2人の生徒の意見とは違った理由もしくは発展させた理由が述べられている
- 説得力のある根拠とロジカルな展開
- 詳細な説明や具体例で自分の論点がサポートされているか
- 適切かつ詳細にディスカッションに貢献している
- 他の生徒の意見(投稿)をコピペしていない
- 2人の生徒の意見がきちんと反映されている
- 文法・語彙・ライティングの基本ルール(スペル・文法・大文字・小文字等)を含んだ英語の表現力があるかどうか
Academic Discussion Taskの構成
採点基準のポイントを抑えるためには、しっかりした構成(ストラクチャー)が重要です。ストラクチャーを理解し、使いこなし、本番までにある程度のストラクチャーを暗記しておくことが必要です。
Academic Discussion Taskの構成 【1段落構成】
・教授の質問に対する自分の意見: 2人の生徒の意見のどちらに賛成かを決める
・1人の生徒に賛成している理由: 賛成している理由を再確認
・独自の理由: 自分独自の意見を1~2つを述べる
・反対側意見の良い所: 反対している生徒の意見の良い点を指摘 (オプション)
・反対側意見の悪い所: 反対している生徒の意見の悪い点を指摘 (オプション)
・結論:自分の意見を最後にきちんと述べる
Academic Discussion Taskのポイント
- 生徒の意見を反映している
- 自分の独自の意見を述べてディスカッションに貢献している
- 明確なアイディアが具体的に述べられている
Academic Discussion Taskで使える便利なフレーズ
- Personally, I believe A
- I am of the opinion that A
- I feel this way for two reasons; A and B / I feel this way for two reasons, which I will explore in the following essay
- The professor says
- This is because A and B
- On the other hand, / In contrast
- To be specific,
- 〇〇 raised a relevant point that
- I would add
- Second / Secondly
- Ifを使った節
- Therefore/Hence/Overall
TOEFLライティングのパート1とパート2の解答例を参考にしてください
【新形式】TOEFL ライティングの問題形式と対策法 まとめ
- ライティングの試験だが、リーディング・リスニングのスキルも求められる。
- メモをうまく取れるように日頃から練習しておくべき。
- 書き始める前に、必ず構成をきめておくこと。
- 設問タイプごとの構成と、便利なフレーズを暗記しておく。
- ライティングは、指定されている語数よりも長めに書く。