IELTSの勉強をしていても、伸びないのはなぜ?
IELTSのスコアが伸びない方と、着実に伸びていく方の学習の特徴を見比べてみると、スコアが伸び悩む理由がはっきりと見えてきます。
英語の上達において、大切なポイントは7つあります。
以下の項目について、自分自身に問いかけてみましょう。
1. 復習はしていますか?
2. 語彙力を軽視していませんか?
3. 英語基礎能力(文法の理解)を高める学習を取り入れていますか?
4. たくさんの参考書に手を出して、中途半端になっていませんか?
5. 自分のやり方や概念に囚われて、講師のアドバイスを無視したり、効率的な勉強法を考えず、むやみに時間を費やしていませんか?
6. 勉強法は自分に合っていますか?
7. IELTSの間違った情報を信じていませんか?
スコアアップにはどのような勉強法が効果的かご存じでしょうか。
Fact① 復習が十分でない
仕事や学校の勉強に追われて時間がなく、とりあえず問題を解いて答え合わせはしたけれど、復習する時間がないという方がいらっしゃいます。
IELTSに関わらず、何を勉強するにおいても、必ず復習をしましょう。復習をしないと、同じ間違いを繰り返してしまいます。過去問題をひたすら解いても、同じ所で間違えてしまい、英語力の向上につながりません。
独学でIELTSの勉強をしていて、過去問をたくさん買って、たくさん解いているのに点数が上がらず、限界を感じる・・・そういった場合は、復習が不十分の可能性があります。復習する時は、自分がなぜ間違ったのか?と、間違った理由を自分に問いかけてみることはもちろん、正解したところも、なんとなく答えて正解ではないか、必ず確認するようにしましょう。時間は実は自分で作るものです。
英語の問題を解いたときの、主な間違いの理由を確認してみましょう。
- 単語を知らなかった
- 問題文を理解していなかった(訳せない)
- なんとなく選んだ
- 他の選択肢を見ずこれだ!と思ったものをすぐに選んでしまった(直感で答えた)
単語がわからなかった時は、その単語の意味を覚えればいいのです。
問題文や本文を訳せない場合、文法的に解析します。
英文の主語・動詞・目的語、そして修飾語なのかが分かると読めない文はありません。
解答をなんとなく選んだり、直感で選んだりすることは避けましょう。
選択肢の問題は、消去法でなぜ違うのかを徹底的に理解しましょう。
リーディングの復習
- どこから問題の解答を引き出したか線を引いて確かめる
- 精読してもう一度解いてみる
- 問題になっていない箇所でも本文の中で文法的に訳せない文を構造解析してみる
- 本文に出てくる知らない単語や表現を覚える(専門用語は除く)
リスニングの復習
- スクリプトを見ながら聞いてみる
- スクリプトを見ないでもう一度聞いて、内容が理解できているか確かめる
- シャドーイング、リテンション、ディクテーションのショートオーディオを使用してリスニング力を鍛える
ライティングの復習
- 講師に添削してもらったものを清書してみる(添削サービスなどの講座をとっている場合)
- 課題のテーマに沿ったニュース記事を見て考え方、トピックス関連用語をピックアップして覚える
- オンラインで検索できる他の生徒様のサンプル等は見ないようにしましょう。参考になるものばかりではありません。
- 考えを一つか二つピックアップして、覚えたトピック関連用語を使用してもう一度エッセイを書いてみる
(時間通りに書けない場合、2度目は時間を気にしながら書きましょう)
スピーキングの復習
- サンプルアンサーを参照してみる
- 一度練習したテーマをもう一度鏡の前でしっかり言えるか試してみる
- ボイスレコーダー・ボイスメモを使って自分の解答を録音して聞き直す
- 納得のいくまで練習する
復習は非常に重要です。
復習ができて初めてステップアップができます。
レッスンを受講する場合も、予習よりも復習重視で勉強をしましょう。
Fact② 語彙力不足
IELTSでなかなかスコアが伸びない方と、IELTSの高得点保持者の違いは、語彙力の違いです。
高得点を取る人は、圧倒的に使いこなせる語彙が多いです。英単語だけではなく、フレーズ、構文、熟語は、リーディングだけでなく、ライティングやスピーキングといったアウトプットの科目でも非常に有利になります。語彙は、覚えればいいのです。
しかし、なかなか強制されないとできない方、後回しにする方もいらっしゃると思いますが、語彙力を軽視してはいけません。語彙を強化しただけで、一気に英語を読めるようになる場合もあります。
ただ、単語を間違えて覚えてしまうことに注意しましょう。
読む、聞く、話す、書く(その単語を使って文を作る)ことができなければ、覚えたことにはなりません。特に発音を知らずに文字だけで単語を覚えても、聞いても分からない、声に出して言えないと意味がありません。覚えるときは正しい発音と一緒に覚えます。また、類義語、派生語も一緒に覚えて、語彙を増やしましょう。
根を詰めて覚えるのではなく、1度に10回ほど書いて発音して、また後日、数日後に同じことを繰り返すのが単語を覚える秘訣です。
「自分なりの単語帳」を作るのも大事です。IELTSではスペルが聞かれるので、必ずノートに書きだして、品詞、派生語と例文を書き出しましょう。単語アプリを利用するのも一つの手ですが、手間をかけた分脳に定着するため単語帳を作る努力をしてみましょう。
Fact③ 文法知識が不十分
IELTSでは、文法を直接聞く問題はありませんが、文法の理解は必須です。
特に、アカデミックなリーディングは、文の構造が分からないと問題文すら理解できません。
IELTSのリーディングでは、高校レベルの英文法の知識が必要です。
5文型、関係代名詞、現在完了などの時制をはじめ、分詞、分詞構文などを使えるようになるまで理解するためには、文法ルールを何度もおさらいする必要があります。
文法書を一度読んで、机の奥深くにしまってある・・・ということはないようにしましょう。
文法書とは友達にならなければなりません。
常にとりだせるようにしておいて、わからない文法がある度にこまめに調べることで記憶に定着します。
文法はルールです。語彙と同様、しっかりと覚えましょう。
たくさんのルールを1回で覚えきれる方はいらっしゃいません。
何度も繰り返し英語のルールをおさらいすることで覚えられ、理解が深まります。
英語の文を「なんとなく分かっている」から「完全に理解して訳せる」ようにしましょう。
文法書は個人のレベルによりますが、まずは自分のレベルにあった文法書を選びましょう。初級者用から中級者用へレベルアップしていきましょう。そして高校レベルの文法までしっかりとできていればよいでしょう。
Fact④ 参考書は一冊で十分
参考書や問題集をたくさん買って満足していませんか?
勉強の基本ですが、参考書や問題集を買っただけでまだ手を付けていない物が多い方は要注意。買っただけでは無意味です。また、あれやこれやと買ってもどれから始めていいのか?分からなかったしませんか。参考書は、信頼できるものを厳選して買いましょう。
そして、問題集は一度だけではなく、2回、3回と繰り返し使います。「教材の使い捨て」は時間とお金の無駄です。
IELTSの参考書はたくさんありますが、その中でも模擬テストなどの問題が入っている参考書を必ず選ぶようにしましょう。もしくは、問題集と参考書を別々に買って、問題の傾向、対策を理解した上で模擬問題(問題集)を解きましょう。IELTS対策におすすめの参考書は以下のリンクでご紹介しています。
Fact⑤ 効率的な勉強法を取り入れよう!
自分の勉強法を見直してみることも大切です。この勉強法が正しい、と思い込んでいることはありませんか。
時間は無制限にあるわけではないので、効率的に学ぶことはできないかと考えてみましょう。
たとえば、目標を明確にして、試験日を決め、それまでの道のりと勉強時間を把握し、毎日やることを整理してみましょう。それだけでもモチベーションになるはずです。
なかなか勉強のペースを掴めない方は、定期的にレッスンを受講するのが効果的です。勉強を習慣化させるのに役立ちます。講師は勉強のエキスパートです。教わったことを素直に受け止め、アドバイスや勉強法を試してみましょう。
そもそも勉強方法を知らない方や、自分の勉強法に自信が持てず、ギブアップしてしまう方もたくさんいらっしゃいます。そういう方は自分のペースや効果的な勉強法を知るためにも、一度レッスンを受講して、独学のコツをつかむとよいでしょう。
レッスンを受講する際のポイント!
- 講師の言うことをメモする
- わからないことを放置せず、その場で質問する
- 出された課題は必ずやる
- 予習・復習を必ず行う
Fact⑥ 勉強の仕方を間違っていませんか?
自分が正しいと思って取り組んでいても、勉強法が間違っている場合があります。
例1:「英単語の暗記」・・・覚え方自体を間違っている場合があります。
当校では、語彙力の強化のため、単語テストを実施しています。
しかし、生徒様の中には、その単語自体を覚えているというよりは、順番やイメージでなんとなくで覚えていて、テストされた時は全くできない方がいらっしゃいます。これでは覚えたとは言えません。
使える英語を身につけるためには、覚えたい単語や文法を使って、自分で英文を作ってみましょう。
例2:数日前に学んだ文法ルールがわかない・・・もう一度論理的に理解するよう心がけましょう。
英語のルールは、例外はあるものの、厳密に決められているので必ず答えがあります。
どうしてこうなるのか?をしっかり理解しながら、少しずつ文法書のレベルを上げていくことが上達への近道です。
何度も同じことを反復しなければならないため、モチベーションが下がったり、英語の理解を諦める方も多いですが、上級者はこの段階を乗り越えてきた方です。つまり、反復学習は誰でも通らなければならない道です。
英語の勉強を始めたばかりの人は、最初に1日3時間以上、と根を詰めて勉強する方が多いですが、それは間違いです。
時間は短くても構わないので、英語の勉強の時間を決めて毎日勉強する、など、英語学習を習慣化させることが長続きの秘訣です。つまり短くても日々コツコツ続けることが成果をもたらします。
また、模擬問題をやっていれば点数が取れるわけではありません。模擬問題を3冊も4冊もやっても点数が変わらない方もいらっしゃいます。一度やって使い捨て、解き終わった事に満足してしまってはいけません。教材は一度やって終わりでなく、精読する、何度も聞くなど、覚えるぐらいまで使いこなしましょう。一冊の問題集をきちんと学ぶことで高得点を取れる方もいらっしゃるので、試験の演習問題の量が大切なのではなく、その教材からどれだけ知識を吸収できるかにフォーカスしましょう。
Fact⑦ IELTSの間違った情報を信じていませんか
最近急激にIELTSのテストがポピュラーになり、たくさんのブログサイトや情報にあふれています。IELTSの学校ですら、IELTSを教えられるレベルの講師が不足している状態だと耳にします。ブログサイトの中には間違った情報を投稿していたり、古い情報であったりする場合もあるので参考にするサイトは厳選しましょう。IELTSを学ぶ上では正しい知識が何よりも大事です。間違った情報は逆にとても危険です。
おすすめサイトは
①当校のブログサイト(高得点への道を歩んだ当校の代表が管理しているブログサイトなので正しい情報のみを投稿しています)
②IELTS Liz (IELTS専門講師、IELTS対策本の著者)
③IELTS Simon (元試験官のサイト)
IELTSのスコアアップに必要な勉強法
リスニング・リーディングのインプット重視の勉強と語彙力を上げましょう
IELTSのスコアアップの一番の近道は、リスニング・リーディングのインプット科目に重点を置くことと、語彙力の強化です。
リスニング力をあげるには「ディクテーション」と「リテンション」が効果的です。
「リテンション」は、シャードイングより難しい勉強法ですが、英語の文や塊を頭にいれてアウトプットするためショートメモリーを鍛えて右から左に英語が流れてしまうのを防ぎます。
「ディクテーション」とは、英語の音声を聞いて英語を書き取る練習です。
一語一語を聞き逃さず、なんとなくではなく、アクティブにリスニングをすることができるようになります。
リテンションのやり方と、効果は以下の動画で紹介しています。
まとめ
IELTSの過去問を解いても点数が伸び悩んでいる人は、以下の8つを見直しましょう。
- 復習をする
- 語彙力を強化する
- 文法をおさらいする
- 参考書は信頼できるものに絞る
- 効率的に勉強する (塾に通うのもよし)
- 勉強を習慣化させる
- 勉強法を見直す
- IELTSの正しい情報を得る
そして、IELTSの問題が難しすぎると感じる場合、IELTSの問題集を使わず、英語の基礎能力を高める勉強にスイッチすることが最終的には一番の近道です。難しすぎるのを解いていても勉強が辛い… 嫌になるだけです。自分のレベルよりもちょっと上ぐらいの教材を選んで、少しずつレベルを上げていきましょう。
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