IELTS リスニング┃リスニングが聞き取れない理由と対処法

リスニングの問題を解こうとしても、「難しくて何を言ってるか全然わからない…」ということはありませんか。

英文を聞き取れない理由は人それぞれ違うため、自分に何が不足しているかを見極めることが重要です。

この記事では、聞き取りができない理由と、効果的な対策方法を紹介していきます。

目次

聞き取れない理由は何?

実際にIELTSのリスニング問題に取り組んでいると、英文がうまく聞き取れず、難しく感じることがあります。

リスニングを難しく感じる場合は、聞き取れない理由を分析し、自分のリスニング学習の課題を明確にしましょう

英文を聞き取れない理由
  1. 単語が分からない
  2. 集中力が続かない
  3. 言い換えられている部分に気が付かない
  4. 単語を間違った発音で覚えている
  5. 部分的な単語しか聞き取れず、文全体の意味が分からない
  6. 英語情報処理能力がついていかない

リスニングができない理由は、主にこの6つが原因と考えられます。

それぞれの課題に対して対策を行い、1つ1つ克服することで、徐々に「聞き取れる」ようになっていきます。

リスニング力の向上には、長期的な対策が必要です。毎日コツコツ英語を聞くことを心がけましょう。

英語が聞き取れる・リスニング力を伸ばす対策

ここでは、リスニングができない6つの原因について、それぞれの対処法を紹介します。

①単語が分からない

単語がわからず聞き取りが行えていない方は、まずは動詞を発音と一緒に覚えることから始めましょう。

動詞が聞き取れないと、文の大きな意味を逃してしまいます。

まずは重要な動詞を覚えて、その動詞に着目して聞く練習を行っていきましょう。

セクションごとの難易度

IETLSのリスニングには4つのセクションがあり、難易度はセクションが変わるごとに上がっていきます

具体的には、音声のスピードが上がるのではなく、内容や文の構造が難しくなり、より語彙が必要とされます。

IELTSのリスニング音声は、ナチュラルなスピードというよりは、むしろ遅い方です。

複雑な文章構造に加え、講義のような内容になると、さらに聞き取りが難しくなっていきます。

語彙の強化

リスニングのセクション1で単語を聞き逃してしまう方は、とにかく語彙を増やしていきましょう。

まずは重要な動詞を覚え、その次に名詞、という順番で学習していきます。

形容詞や副詞は、文章の内容を大きく変えるものではないので、優先順位は下げて学習します。

英単語の覚え方

英単語は、スペルと意味だけではなく、正確な発音と一緒に覚えましょう

発音は、インターネットで「単語 pronounciation」で検索すると、簡単に調べることができます。

また、品詞別や派生語も一緒に覚えるとより効果的です。

achieve (動詞)

achievable (形容詞)

achievement (名詞)

②集中力が続かない

音声を聞いてる途中で集中力が切れてしまい、内容が頭に入らない方は、「ディクテーション」が効果的です。

ディクテーションは、英語の音声を聞きながら、読み上げられている文章を書き取ることです。

演習を重ねることで、集中力がつくだけでなく、リスニング力の向上にも非常に効果があります

リスニング力の向上につながる

ディクテーションは、1つ1つの単語に集中してリスニングを行うため、最初は非常に時間がかかります。

しかし、集中して聞く「精聴」と、何度も聞く「多聴」を積み重ねることで、リスニング力が大幅に向上します。

リスニングは、集中して聴いた分が必ず成果となります。少しずつトレーニングを積み重ねていきましょう。

正しい構文を理解できる

ディクテーションを繰り返すことで、英文の正しい構成を学ぶこともできます。

音声を部分的にしか聞き取れなかった場合でも、前後の単語の組み合わせから推測できるようになります。

この名詞が続いてるということは、ここには in が入る!

アクティブに音声を聞く

エイゴン音声を聞く際は、「ながら聞き」はやめ、アクティプに聞く時間を設けることが重要です。

音楽のようにバックグラウンドで聞いてしまうと、内容の理解がおろそかになってしまいます。

ディクテーションの演習を行う際は、音声を聞くことに専念しましょう。

Point

ディクテーションに使用する音声教材は、「Tedtalks」やアプリを使うと便利です。

まずは自分の聞き取れるレベルから始め、少しづつレベルを上げることが継続のポイントです。

他にも、次のような演習も効果的です。
・歌詞を事前にチェックして好きな英語の曲を聴く
・英語字幕を付けて好きな洋画を見る
・リスニングアプリを活用する

③言い換えられている部分に気付かない

IELTSのリスニングテストでは、特に言い換え表現を見抜いていくことが重要となります。

そのため、普段の学習で同義語や類義語を覚えることが大切ですが、実は同義語を覚えることは難易度が高いです。

同義語をイメージで覚えて言い換える

日本語で「同義語」と言っても、実際には全く同じ意味を持つ単語はほとんど存在しません。

英語でも同様に、各単語にそれぞれ「ニュアンス」や「元々のイメージ」があり、完全な置き換えはできません。

同義語を覚える際には、その違いも把握した上で意味を覚えることが、最も効果的です。

言葉の持つイメージを一緒に覚えることで、ライティングでも使い分けができるようになります。

例1

“appear”と”emerge” 

日本語ではどちらも「現れる」という意味で訳されますが、次のようなニュアンスの違いがあります。

  • appear:突然現れる
  • emerge:徐々に現れる
例2

“get”と”obtain” 

両方とも「得る」という意味ですが、”obtain”には、「苦労して得る」という意味合いがあります。

obtain:To get something that you want, especially through your own effort, skill or work

英英辞書を活用する

単語が持っているニュアンスを学ぶためには、英英辞書が非常に役立ちます。

和英辞書や英和辞書は、あくまで日本語訳という枠に当てはめられたものなので、適切でない場合もあります。

単語が持っているイメージを理解することは、英語の同義語、類義語を学ぶ上で大変重要なことです

英英辞書 おすすめサイト
https://dictionary.cambridge.org/

その他の言い換え表現

IELTSのリスニングで使用される言い換え表現は、単語・同義語レベルだけではありません。

次のように、文単位の言い換えや、単語を文章で言い換える表現などが使われます。

このような応用にも注意して、言い換えを行う練習をすることで、文の内容が理解できるようになります

例1

I can get a whole picture  it is comprehensive

「全体的な」  「包括的な」

例2

Inconclusive  didn’t produce clear result.

「決定的でない」

言い換え表現は、「単語単位」➡「フレーズ単位」➡「文単位」と徐々に難しくなっていきます。

同義語を覚えたら、例文を作成し、記憶に定着させましょう。

書き換えの練習として、能動態を受動態に変える、主語を変える、などの方法が代表的です。

Point

同義語は、その単語が持つイメージと一緒に覚えることがおすすめです。

単語の言い換え、フレーズでの言い換え、文単位での言い換えと、徐々に表現のレベルを上げていきましょう。

④単語を間違った発音で覚えている

単語の発音を誤って覚えていると、読み上げられた単語が判断できず、内容が理解できません。

スペルも意味も知っている単語でも、発音が違くて聞き取れなかった場合は、発音のおさらいをしましょう。

例えば「repertoire」という単語は、日本語では「レパートリー」と読みますが、英語では「レパトワ」と発音します。

発音の重要性

発音を学び直すことは、聞き取れないだけでなく、話すことができない、発音が悪い原因にもなります

聞き取れなかった英語を後で調べた際に、実は知っている単語だった!という経験を、多くの人がしています。

せっかく単語を覚えても、発音を間違えていてスコアが獲得できないのは非常にもったいないです。

英単語の覚え方

英単語を覚える際は、まず耳で覚えてから、スペルを確認しましょう。同時に行うことが最も効果的です。

アメリカ英語とイギリス英語で、発音に若干の違いがある単語もあります。

発音が分かれている場合は、どちらもチェックすると、さらに知識を広げることができます。

Point

発音のおさらいをする際は、特にアクセントの位置を確認しましょう。

発音は、電子辞書やインターネット検索などで、簡単に知ることができます。

⑤単語しか聞き取れず、文の意味が分からない

英語では、主語と動詞が聞き取れないと、文章の大まかな意味を理解することができません。

特に動詞は重要で、主語や目的語などの名詞しか聞き取れないと、文章の内容がわからなくなってしまいます。

このような場合は、まずは英語の文章構造を理解することから始めましょう。

主語と動詞に集中する

リスニングを行う際に、まずは主語と動詞の聞き取りに集中しましょう

目的語の名詞や形容詞、副詞は、主語と動詞が聞き取れるようになってから把握するようにします。

文章が長くなると、どの部分が動詞かわからなくなる場合があるので、その際は文章の構造を理解しましょう。

文法を振り返る

英文は、関係代名詞や分詞などの修飾語が前後の名詞を修飾したり、接続詞がつくことで、長く複雑になります。

文章が長くなっても、基本的な英文法がわかっていると、構造を理解し、内容を把握しやすくなります

まずは基本の5文型を振り返り、英文がどのような文章構造になっているかを理解します。

英語の5文型
  • S+V
  • S+V+O
  • S+V+C
  • S+V+O+O
  • S+V+O+C

文章構造が理解できたら、スクリプトを確認しながら聞き取りを行いましょう。

文章を理解しながら聞き取りを行うことで、すんなりと聞き取れるようになっていきます。

文のパターンを覚える、構文を覚える、ということは、リスニングのみならず、リーディングでも役に立ちます。

Point

まずは英語の複雑な文章構造を理解することから始め、その後はスクリプトを確認しながらリスニングを行いましょう。

⑥英語情報処理の能力がついていかない

リスニングでは、英語を前から処理していく能力が必要とされます。

また、文字をどれだけ速く処理できるかが、リスニングにも大きな影響を与えます。

この能力を鍛えていくためには、リーディングで速読練習を行うことが効果的です。

速読練習

速読練習では、時間を決めて英語の文章を読み、内容を把握していきます。

その後、必ず「精読」を行い、理解できた部分、内容がわからなかった部分を振り返ります。

速読練習を通して情報処理能力を鍛えることで、リスニングでもスムーズに内容を理解できるようになります。

演習教材

演習に使う教材は、難しすぎず、自分に合ったレベルの教材を使用しましょう

リスニング試験と同じぐらいの難易度の教材を、スムーズに読めるようになることが目標です。

慣れてきたら、オンラインニュースなどの速読ができるようになることを目標にしましょう。

Point

リーディングの練習を通して、英文を前から処理する能力を鍛え、リスニングに役立てましょう

リスニングが聞き取れない理由と対処法まとめ

リスニング力の向上には、より多くの英語に触れることが効果的です。
リスニング力は、一朝一夕で向上する能力ではありませんが、短くても、集中して聴いた時間は必ず成果となります。毎日英語を聞く、ディクテーションの練習を取り入れるなど、コツコツ練習しましょう。
練習の効果を上げるために、「多聴」、「清聴」を心がけましょう。Tedtalksなどで短い音声を、スクリプトを見ながら聞くのも良い練習になります。自分の興味が持てるトピックから始めるのもいいでしょう。

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