問題プールとは..
あらかじめストックした問題をそのまま、もしくは修正して繰り返し出題する問題パターンのことです。IELTSのスピーキングでも問題プールというものがあり、4か月ごとに更新されています。
IELTSのスピーキングの問題プールは年に3回更新され、1~4月、5~8月、9~12月のそれぞれの期間で同じ問題が使われるため、同じ期間で何度も本試験を受けると、見たことがある問題に出会うこともあります。
質問等を予め入手し、回答となるアイデアを用意しておくこともできますが、多くの場合、どうしても隅々まで念入りに回答を覚えてしまい、覚えたフレーズであることが試験官にばれると、自動的で機械的なスピーキングと判断されてしまい、点数は5.5以下となります。なぜならこれはカンニングに値するからです。
ここでは、スピーキングの問題プールを決して覚えてはいけない理由をご説明します。
理由1:臨機応変に対応できない
どの受験者でもIELTS試験本番では緊張します。
その際、事前に暗記してきた回答をふと忘れてしまったり、頭が真っ白になることも少なくありません。用意してきた回答に頼ってしまった挙句、試験中に記憶が飛んでしまった場合、そもそもIELTSスピーキング元々の対策をしてなかったため、即座に反応する「英語で話す力、問題の考え方」が十分に身に付いていないので、臨機応変に対応できなくなります。
理由2:メカニカル(機械的で暗記した)スピーキングと判定される
一語一語覚えて練習してきた回答をスラスラと話してしまうと、試験官に逆に不自然に思われ「メカニカルスピーキング」と判断されます。
質問にもよりますが、ネイティブでも即座に回答するのは難しいです。多くの方だと試験官から質問されて数秒間、間をおいて話し出すでしょう。
そして、IELTSスピーキング受験者が最も知っておくべき点は、試験官によってメカニカルスピーキングと判断された場合、5.5以下の点数を付けられる可能性が高くなります。
文全体を丸ごと暗記するのではなく、このトピックが来たらこれについて話そう!というように回答用のネタを集める程度でよいでしょう。練習ではさまざまな言い換えを用いて、いつも表現を変えて練習すればよいでしょう。
メカニカルスピーキングがいけない理由について詳しく別ブログでご説明しています
理由3:ある意味カンニング
問題プールを丸暗記してしまうと考えようによっては、カンニングになってしまいます。
問題プールに頼り回答を暗記するようでは、本来目的とするスピーキング力を上げることから逸れてしまい本末転倒になるでしょう。
自然な英語を身に付けることで、どのような問題にも柔軟に対応できることが、正真正銘スピーキング力が高いと言えるのではないのでしょうか。 また、スピーキング試験官側がプールが出回っていることを知っており、問題文を言い換えて質問してくることも多く、受験者にとっては柔軟性が必要となります。
理由4:留学する本来の目的から逸れる
IELTSを受験される方は、留学や進学を目的とする方が一般的です。
IELTSを必要とする大学は、受験者が現地の大学でやっていける英語力があるのか、を判断する材料にもなるので、問題プールを使い高得点が取れたとしても、実際留学した時に自身の英語力の低さに直面するでしょう。
つまり、英語力を身に付けるために留学する本来の目的もなくなります。いい点数をとれて留学しても実際に現地のレッスンについていけない、発言力が乏しいなどの問題を抱えることになりかねません。
理由5:スピーキングの練習を怠る
IELTSスピーキングには問題プールがあるからといって安心し、スピーキングセクションの対策や練習を怠り、リスニング、リーディングといった他のセクションに力を入れることになれば、スピーキング力は確実に上がりません。
スピーキングはアウトプットの積み重ねを大事とする技能であることを覚えておきましょう。
“Rome was not built in a day.”
(ローマは一日にして成らず)
という言葉どおり、スピーキングも実践、積み重ねが非常に大事です。スピーキング力は筋トレのように鍛えない衰えると思ってください。
理由6:問題の言い換えがあった時に慌ててしまう
事前に把握しているからといって油断はできません。
問題プールが出回っていることをIELTS側は熟知していると言われています。そのため試験官もあの手この手で問題の言い換えをしてきます。その事実を知らず問題プールの傾向、問題を丸暗記している受験者は、試験官が質問することを理解できず慌ててしまうでしょう。
「予想していた問題が外れた!」「違った表現で質問されたのでとっさに回答できなかった」などとならないように、IELTSスピーキングの対策は考えだけを頭に入れておいて、さまざまな言いかえ表現を覚えて対応できるようにしましょう。
スピーキング「問題プール」を効果的に使う方法はある!
だからといって、「問題プール」の課題もしくは、最新の予想問題が掲載されているサイトを利用してはいけないということではありません。
その課題を自分の練習に取り入れて考え方を持っているようにしておくことは大事です。
頻出問題をカバーするのと同様にさまざまな課題に対する自分の意見を持ち、それに対するアプトプットの練習は重要なスコアアップのプロセスです。
特にパート3は試験官が受験者の答えに応じて質問を変えてくるディスカッション形式ですので何か聞かれるのかの予測はできるもののこれっという質問は決まっていません。✅練習を怠らず地道にスピーキングの練習は行いましょう!
別ブログページでスピーキングの効果的な練習方法を公開しております。
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まとめ
IELTSスピーキング問題プールに頼ってはいけない理由がお分かりでしょうか。問題プールを知っておくことで安心される方も多いはず。一方で、問題プールに頼っても自身のスピーキング力には繋がらない、そして、IELTSスピーキング試験の対策にはならないという事を心に留めておきましょう。
問題プールや頻出課題をうまく利用することはできます。さまざまな質問に対する考え方を持ち、応用が利くように言い換え表現を覚えていくように練習は日々行うことです。
注意点はスピーキングの回答は暗記せず、たくさんの頻出課題をカバーして「自分の意見を正確に発言できる力を育てる」学習を怠ってはいけません。
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