IELTSライティング|具体例を入れるべきか

IELTSライティングのタスク2では、具体例を述べることを求められることがあります。

このような問題で、実際にどのような例を挙げればいいかわからず、悩んでしまう受験者の方が多いです。

この記事では、具体例を記述する上でどのように考えていけばよいかを紹介します。

目次

*IELTS ライティングのエッセイの謎*

IELTSライティングのタスク2のエッセイで、次のように具体例を挙げる問題が出題されることがあります。

Give reasons for your answer and include any relevant examples from your own knowledge or experience

このように問題に書いてあると、こんな風に思う方も多いのではないでしょうか。

アカデミックエッセイで自分の経験を書いてもいいの?

必ず各段落に例を挙げなくてはいけない!

これが、IELTSのライティングで、真実と思われているが事実ではない話(myth)です。

また、例示は段落に必ず1つ入れる必要はなく、詳細が書かれていれば、具体例が必要ないことも多いです。

では、客観的な例であれば、具体例は嘘でも何でもいいでしょうか?いいえ、それも違います!
明らかに嘘と思われる統計や、不確実な事柄についての例を挙げてはいけません

*具体例で自分の経験を述べていいのか*

結論を言うと、IELTSのようなアカデミックエッセイでは、個人の経験は記載しないことが推奨されます

IELTSライティングのエッセイ課題は、最近の先進国での社会問題について問われることが多く、自分の考えを論理的に、説得力のある理由でバックアップすることで高得点を狙えます

採点基準には明記されていない

しかしながら、採点基準に「個人の意見を述べてはいけない」という記載はされていませんので、自分の経験に基づいた例を挙げても、問題はありません。

しかし、スコア6.5以上を目指す方は、客観的な具体例が求められますので注意しましょう。

informal なエッセイ

自分の経験ばかりをエッセイで述べてしまうと、説得力の欠けた「informal なエッセイ」になってしまいます。

自分の周りのこと、つまり、友人の例や自分の経験、身の回りの出来事ばかりを記述すると、その個人にしか当てはまらず、主観性が強くなりすぎてしまい、説得力に欠けたエッセイになってしまいます

一般的な例を挙げる

スコア6.5以上の高得点を目指す方はできるだけ、一般的な事実、見解でバックアップするよう意識しましょう。

大学の論文を書く際も、一般的な論点や、事実、専門書物から意見をバックアップする必要があるのと同様です。

アカデミックエッセイのルールに、「”I”という一人称の主語を使うな!」というものがあります。このルールからも、個人の経験はなるべく避けて解答した方が良いということがわかります。

一般的な事実に置き換えた例

客観性を示すためには、次のように個人的な内容をいかに一般化して表現するかが重要です。

自分の経験1:For example, I like to exercise in the mornings before work 【 = Personal】
一般的な例1:For example, many people like to exercise in the mornings before work 【 = General】

自分の経験2:For example, last month I had to take a week off of work to look after my sick son. 【 = Personal】
一般的な例2:For example,  many parents have to take time off work to look after their children when they are sick. 【 = General】

Point

視野を広げて客観的にものごとを捉え、主語には “many people”, “many children”, “many countries”, などを使うように心がけましょう。

※リサーチペーパーやクリエイティブ・ライティングなど、アカデミックエッセイではないライティングの場合は、このルールは適用されませんのでご注意ください!

パーソナルな具体例を出した例とスコア

スコア4.5

From my own experience, I was trying to make three school projects, which my teachers asked me to do, and despite my hard work and because I was stressed about the projects I had to do, I finally failed because I had made a lot of mistakes.

スコア5.5

I have known about how to make the patients feel better and some cases of the patients in the hospital, the doctors will use music for them.

スコア5.5

One more example, I have friend and he is the foreigner. He is around 25 years old. He likes to go anywhere with me and he likes to listen Thai song, especially song for life. He tries to practice to sing Thai song and he can do it and now he can sing many Thai songs. 

このように、パーソナルな具体例を出してしまうとスコアが向上しないことがわかります。

高得点が目指せる客観的な具体例

パーソナルでない客観的な具体例を述べることで、高得点を取得することができます

For example, to poor people, who can maybe afford to few loads of bread per day, increased price of bread can put them into poverty or go hungry. 

According to some research, sleep deprivation affects workers’ performance significantly and many cannot complete their assigned tasks in allocated time in which those who have enough sleep can do. 

*自分で作ってしまった具体例*

生徒様の中には、自分で例を作ってしまう、いわゆる嘘の事実を並べてしまう方もいらっしゃいます。

多少の数字のズレはいいですが、明らかに間違っている事実を述べることはお勧めしません

試験官は、内容が納得できない場合、例が適切でないと判断します。

嘘だとばれる例や、まるっきりの嘘は、大きな減点につながることもあるので、絶対に書かないようにしましょう

自分で作ってしまった例1】  In a recent study, 70% of people who ate fast food at MacDonald’s at least twice a week reported losing more than 10kg over the course of a year. 
(最近の研究では、マクドナルドで最低週2回ファーストフードを食している人の70%が、1年を通して10キロ以上やせたと報告している)

客観的な例1】In recent study, the majority of people who ate fast food at MacDonald’s at least twice a week reported gaining weight over the course of a year.
(最近の研究では、マクドナルドで最低週2回ファーストフードを食している大半の人々が、1年を通して体重が増えたと報告している)

自分で作ってしまった例2】For instance, recent research by the University of Cambridge shows that 90% of construction work is done by men.
(例えば、ケンブリッジ大学によって行われた研究によると、90%の建設工事は男性によって行われている)

客観的な例2】For instance, it is well known that THE MAJORITY of construction work is done by men.
(例えば、大半の建設工事は男性によってい行われているとよく知られている)

※アカデミックエッセイでは、他人の考えを引用する場合は、必ず参照元を明かさなければなりません。自分で統計や不確実な事実、嘘を記載することは禁止されています。大学に入ってからライティングを行う際の大事なルールとなります。

*その他の注意点*

具体例を挙げる際に、例で段落を終えてしまうのは良くないと言われています

具体例をあげたら、その後に必ず1~2文を足して、段落の主題につながるよう結論を記述していきましょう。

 例】In recent study, the majority of people who ate fast food at MacDonald’s at least twice a week reported gaining weight over the course of a year. Therefore, it is vital that everybody avoid easing fast food. 

まとめ

具体例は、自分の意見をバックアップするために必要な部分です。
IELTSの「Myth」とも言われている個人的な具体例ですが、決して挙げてはならないというものではありません。採点基準には、個人的な例を出してはいけないという記載はありません。しかし、自分の意見をより、客観的かつ説得力があるようにバックアップするためには、どうしても一般的な論理を書く必要性があります。そのため、6.0以上を目指す方には個人的な経験は避けた方がよいと当校ではアドバイスしています。

1. 具体例は必ずしも挙げる必要はない
2. 個人的な具体例は挙げない
3. 明かな嘘の具体例は挙げない
4. 具体例で段落を終わらせない

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