リスニング力を伸ばすのに欠かせない!
英語書き取り演習
「聞いた英文を書き取る勉強法」として知られ、効果的にリスニング力を高めると言われているディクテーション。今まで学校や自主学習などを通してディクテーションに取り組んできた方も多いことでしょう。しかし、続けていても「効果がない」、「リスニング力につながっているのか分からない」っと挫折しかけたり、嘆いている方も中にはいるのではないでしょうか?
そのような方は、効果的な取り組み方法、つまり、ディクテーションのやり方を間違っている方がほとんどです。
ディクテーションはきちんとしたやり方でやらない限り効果なし。
ディクテーションで練習効果が実感できる適切な勉強法を紹介します。
ディクテーションで得られる効果とは
効果その1:リスニングの力が飛躍的に伸びる
ディクテーションは聞こえてきた音を一言一句書き取るトレーニングなので、英語の音や音の繋がりを正しく理解することに繋がります。
その結果、リスニング出来る音の種類が格段に増えるので、「リスニング力が伸びる」と言われています。また、なんとな~く聞くのではなく、アクティブに聞く練習になります。
効果その2:自分の苦手(弱点)部分を発見できる
「英語が聞き取れない」原因を究明できるのも、ディクテーションの良い所。英語が聞き取れない原因は、音の繋がりや単語(リンキング)、熟語、発音が分からなかったりなど人により様々です。原因が分かることで、自分の弱点にそった勉強法に切り替えることが出来るので、遠回りせずに効率よく勉強を進めることができるようになります。
効果その3:文法や単語・リーディングの勉強にもつながる
ディクテーションは文法や単語、リーディング力アップの効果も得られると言われています。
実は多くの弱点は、ディクテーションの練習をすることで大抵は克服することができます。
例えば、ディクテーションで書き取った英文で分からない単語を調べ、何回も復習すれば「単語力」が、またその英文を理解する「リーディング力」も身に付きます。
ディクテーションの効果的なやり方
ステップ1:自分のレベルにあった教材を使う
まず大切なことは、自分のレベルにあった教材を使って練習することです。
「この位なら聞き取れるだろう」という内容の方が適切であり、難易度が高いと全く聞き取ることができず、十分な効果が得ることが出来ません。
簡単な内容でもいざディクテーションをすると、発音や単語が分からず思った以上に聞き取れないこともしばしあります。まずは難易度が低い教材を選び、徐々にステップアップしていきましょう。
レベルにあった教材もしくは少しチャレンジングな教材を選定し、一日一個と決めて、地道にこなしていきましょう。何回も聞きなおしてもいいですが、正確に書き取れるように心がけましょう。
ステップ2:繰り返し何度も聞く
教材と紙、ペンや鉛筆などが用意できたら、いざディクテーションを開始!
大切なことは、一度教材は通しで聞いて、内容をある程度分かった上で、1フレーズずつや、10秒や15秒ごとに音声を止めながら、聞こえた英文を書き取っていくことです。先述の通り、ディクテーションは英語の音や音の繋がりを正しく理解する力を身に付けるものでもあるので、くれぐれも一言一句音声を止めたりするようなことがないようにしましょう。
初めは全く聞き取れないこともあるかもしれませんが、諦めずに何度も同じ文章を聞き取ることが上達の近道です。5回、10回でもとにかく同じ文章で、自分の限界まで聞き取れるように繰り返すことが重要です。数回聞いていくうちに、文章全体像がはっきりし「この単語が入るのでは?」「ここには三単現のsが付くはず!」など予測することもできるようになります。”もう限界・・・”という段階がくるまで根気強く聞き直しましょう。
ステップ3:答え合わせをする
「もうこれ以上聞き取れない・・・」という限界まできたら、次は聞いた英文のスクリプトを見て、自分が書き取ったディクテーションと照らし合わせながら、答え合わせをしていきます。間違った所や分からなかった部分は、きちんとメモをしておきましょう。そしてなんで間違ったのかを追求しましょう。
✔発音が聞き取れませんでしたか?
✔単語を知りませんでしたか?リンキングが問題でしたか?
✔熟語や構文を知りませんでしたか?
自分の弱点が必ず見えるでしょう。
ステップ4:理解したこと・学んだことをメモする
(答え合わせで)修正した文章の日本語訳、読んで分からない単語や文法は、このタイミングで調べます。
調べたことや理解したことをメモすることで、次に復習する時にとても役立ちます。
ステップ5:もう一度音声を聞く
修正した文章の内容、単語や文法など分からない部分などを理解した後は、再度音声を聞いてみましょう。
答え合わせをして内容などを理解した後なので、格段に英文が聞き取れるようになっているはずです。
もし聞き取れなくても復習をしていくうちに、「聞き取れるようになった!」という効果が出てくるでしょう。挫けずに続けることが大切です。
ステップ6:三回は復習をする
人間は覚えたことを忘れる生物であり、3回の復習することで、記憶率が高まるというデータが出ています。復習はどのスキルにおいてもとても重要で、学習効果を最大化するために必要です。
「最低3回の復習」と言われているので、1日後、1週間後、1か月後の3回に分けて復習することをお勧めします。復習することでディクテーションで覚えた表現を脳に定着させ、ミスを無くし、効果が倍増します。
まとめ
ディクテーションは自分の弱点を発見するのに役立ち、リスニング力、リーディング力、単語力など様々な力も底上げできる勉強法です。せっかくディクテーションの練習をしても効果が表れなければ、やる気が低下したり、遠回りした勉強の仕方になってしまいます。リスニング力を効果的に養うには、今回紹介した6つのステップを踏んで、最低3回の復習を忘れないように練習を続けていきましょう。一日で効果は見られませんが、1か月後、2か月後の自分の能力は必ず変わっています。
基礎力と試験スキルを同時に磨く