「文法構造上の倒置」
倒置構文では、感嘆文にはじまり、否定的な要素、場所や運動、程度、補語、目的語が文頭にくる、「強調のための倒置」の用法の他、文法的な構造上の倒置というものもあります。
まず倒置とは、主語と動詞が入れ替わることを指します。文は「主語(S)+動詞(V)」という構成が基本となります。しかし、いくつかの理由で「動詞(V)+主語(S)」と語順が変わった構文を倒置構文と呼びます。
では、「文法構造上の倒置」とはどういう時に起こるのでしょうか。
so, neither, norで始まる文と節の場合
同意を表す典型的な形ですが、Me too.よりもSo do I のほうが「僕も僕も!」というニュアンスが出るパターンです。so, neither, nor はよく耳にしたり、利用したりするかと思います。まずは具体例をあげましょう。
では逆に否定的な形はどのように表すのでしょうか?
このように so, neither, nor が文頭に置かれると、主語(S)と動詞(V)の倒置が起こります。
soは肯定、neitherとnorは否定の文脈で使われることも併せて覚えておきましょう。
as や than などの接続詞の節の場合
「強調による倒置」 の場合の「位置や場所が文頭にくる場合」と同様、リズムの関係で倒置が起こる場合があります。
as や than 構文を目にする機会は多いので、きちんと把握しておきましょう。
仮定の条件を示すif-節の if が省略された場合
最大のハードルとも言われる仮定法。苦手意識を持たれている方も多いのではないでしょうか。
仮定を表す条件節において、ifが省略されると、倒置が起こります。
例題】
上記のように、条件節内にshould、had、wereが含まれる場合、ifを省略することができ、倒置が起こります。一番最後の例文を、ifを復活させ書き直すこともできます。
この場合shouldが省略されることも多いですが、Shouldを入れることにより、もし万が一(そういうことはまずないと思いますが…)の意味を強く出すことできます。倒置を起こして「Should you have any questions…」で始まる文の方がよく見かけますのでしっかりと頭に入れておきましょう。
まとめ
倒置は読解する上で大事な構文となります。今までわからなかった文法構造がわかるようになれば意味を正確にとらえることができるようになります。倒置構文はIELTSやTOEFLのアカデミックなリーディングでよく見かけられます。
- 文法構造上の倒置は、so, neither, norで始まる文と節で起こる
- asやthanなどの接続詞の節で起こる
- 仮定の条件を示すifが省略された場合に起こる
正しい知識を学ぶ!