IELTS再採点について
IELTS再採点とは…
IELTSのテスト結果を受け取り、スコアに疑問がある場合、再採点を申請することができます。再採点について知っている方も多くいらっしゃると思いますが、使用したことがない、という方がほとんどではないでしょうか。
IELTSの再採点は、正式には Enquiry on Results(EOR)と呼ばれます。IELTSを受験して、スピーキングかライティングで自分が思ったスコアよりも低く採点された場合、再採点を申請される方も多くいらっしゃいます。リスニングとリーディングは、問題の正解率でスコアが換算されるので、再採点を申請してもスコアは変わらない可能性の方が高いと言えます。逆に下がることがあるか?質問が多く寄せられますが、
「再採点(リマーク)でスコアが下がることはありません。」
再採点の採点方法
もし、自分のスコアが過少評価されていると思い、再採点を申請する際には、どのような方法で再採点が行われるのでしょうか。再採点を担当する試験官はご自分の試験結果を採点した試験官とは違う別の試験官が担当します。もちろん担当した試験官よりも上の地位の方が採点します。その試験官はもともとの受験者の試験結果を知らされておらず、採点基準に沿った公平な試験結果を出すように努めていると言えます。
”highly skilled people who are not aware of the original marks awarded for each of the components”
本当にテストスコアは変わるの?
当校の生徒様で、再採点を申請してスコアが上がった方は、残念ながらいらっしゃいません。当校では再採点をすることをおすすめしておらず、その時間やお金の浪費を考えると、その間に対策をして受けなおす方がもっと良い選択となることが多いからです。再採点はお金と時間がかかります。その手間を考えると、次の試験を予約し、1.0以上のスコアの改善を目指した方が賢明だと言えるでしょう。
また、トレーニングを受けた試験官がミスを犯す可能性が少ないと言えるでしょう。特に、ライティングとスピーキングの採点基準は公表されており、その採点基準に沿って採点するように試験官は努めています。
試験官の主観が多く入ってしまうスピーキングは点数が上がることもあるかとは思います。しかし、再採点の結果、スコアが変わったとしても、大抵は0.5ポイントしか上がらないと言われています。
そのほか、アイエルツのバンドスコアが2.0違う場合には(ライティングで5.0を受け、スピーキングで7.0を受けた場合)再採点を申請しても変わらないと言われています。というのはセクション別のスコアの違いが2.0以上もある場合は、試験官の再チェックが入ると言われています。そのため、このような場合は再採点してもスコアが変わりません。
再採点を申請するのに適切なセクション
申請の際に、どの技能について再採点を希望するかを選ぶことができます。しかし、1技能を選んだ場合にも4技能すべてを選んでも料金は変わりません。ですが、チェックする技能が多いほどリマークする時間がかかります。リーディングやリスニングを再採点しても点数の配点は変わらないので、これらのセクションで再採点するのは避けましょう。主観が加わりやすいスピーキングもしくは、ライティングで再採点の申請を行うことが最善と言えます。
IELTS再採点の申請方法
再採点はIELTSを受験した方であれば誰でも申請できます。再採点をご希望の方は、試験結果が出てから最低でも6週間以内に申請する必要があります。
申請は、オンラインのフォームから行えます。ご自身のアカウントにアクセスしましょう。IDPで受験した場合は、My tests>Past tests> 「Request re-mark」をクリックします。あと手順に従い必要情報を記入して申請してください。再採点の申請が完了しましたら、通知メールが届きます。
英検(ブリティシュカウンシル共同)で受験した場合は、各テストセンターへメールで問い合わせをして、申請用紙をもらいます。記入した申請用紙を、申請料の振り込みの控えと一緒に郵送します。筆記テストの場合、受験日より39日以内必着です。
IELTS公式 東京テストセンター: jp500ielts@eiken.or.jp
IELTS公式 大阪テストセンター: jp512ielts@eiken.or.jp
https://www.eiken.or.jp/ielts/result/
【カナダのIELTS再採点申請フォーム】
IELTS再採点にかかる費用
再採点にかかる費用は、カナダでは$165で、支払い方法はクレジットカードかデビットカードで行います。
日本の場合、再採点には、手数料として15,000円の費用がかかります。
再採点によってスコアが上がった場合は、手数料は返金されますが、スコアが上がらなかった場合は返金されません。また、お話しいたしました通りスコアが下がることはありません。
また、再採点の期間中はIELTSのスコアが無効となりますので気を付けましょう。つまり、再採点中は、その試験でのスコアを教育機関等に提出することはできません。
IELTS再採点にかかる時間
再採点の結果が出るまでは約3週間程度必要になりますが、28日以上かかることはありません。再採点の結果を28日以上待つ場合は、必ずテストセンターに問い合わせしましょう。実際は再採点結果を受領するのが10日前後になる場合もあるそうです。なお、セクション再採点が多ければ多いほど時間がかかるでしょう。
IELTS 再採点 まとめ
IELTSの再採点には3週間程度の時間を費やすことや、スコアが上がらなかった場合の返金がないことなどのデメリットを考えると、スピーキング・ライティングの点数が絶対におかしい!という確証がある時にのみ最後の切り札として使うことにしましょう。
試験官もミスをすることは考えられますし、特にスピーキングは試験官の主観が入りやすいので、点数が低すぎると感じたら再採点を申請することも良いかと思います。
しかし再採点にかかる労力を考えると、試験をもう一度受ける方がスコアアップの可能性が高く、試験結果も早く知ることができます。再採点の注意点を考慮して、再採点を申請するか決めましょう。
再採点よりも確実にスコアアップを狙う