IELTSリーディングの学習を行う上で、何から手を付けていいかわからない方も少なくないと思います。
この記事では、リーディング力を上達させる方法を紹介していきます。
IELTSリーディングの上達のプロセス
IELTSリーディングを上達させるために重要なのことは、精読と多読を繰り返すことです。
これは、アカデミック、ジェネラル問わず共通で、どのような記事、問題集を使っても効果があります。
読む力を鍛える
精読と多読は、読解力を鍛えるために非常に有効で、読解力を鍛えることで読むスピードも速くなります。
読解力を向上させることが、スコアを上げることにも直結します。

設問形式やパターンに慣れることも大事ですが、読解力を上げた後の最終的な段階として行えば十分です。
読解力を向上させるステップは次の通りです。まずはコツコツと読む練習を進めていきましょう。
①問題集などを使い、自分のレベルをしっかりと把握する
②目標スコアに向け、学習プランを立てる
③文法構造を把握する
④自分のレベルよりも少し上のレベルの教材でリーディング演習を行う
⑤リーディング問題から単語を覚え、訳せない文をなくす
⑥ある程度の読解力がついたら、IELTSの実践問題を解く
① 今の自分の実力をしっかりと見極める
初心者、上級者を問わず、多くの受験生が自分のレベルを実力より上に見積もってしまいます。
しかし、自分の実力を正確に把握することで、適格な学習プランや目標達成時期を設定することができます。
自分の実力を把握するために、IELTSリーディングの模擬テスト等を受けてみることもおすすめです。


IELTSリーディングのスコア換算表
IELTSリーディングは正答率によってバンドスコアが算出されます。
ジェネラル、アカデミックのスコア換算表は次の通りです。
Band Score | 9 | 8.5 | 8 | 7.5 | 7 | 6.5 | 6 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4 | 3.5 | 3 | 2.5 |
Score / 40 | 40 | 39 | 37-38 | 36 | 34-35 | 32-33 | 30-31 | 27-29 | 23-26 | 19-22 | 15-18 | 12-14 | 9-11 | 6-8 |
IELTS アカデミック リーディング
Band Score | 9 | 8.5 | 8 | 7.5 | 7 | 6.5 | 6 | 5.5 | 5 | 4.5 | 4 | 3.5 | 3 | 2.5 |
Score / 40 | 39-40 | 37-38 | 35-36 | 33-34 | 30-32 | 27-29 | 23-26 | 19-22 | 15-18 | 13-14 | 10-12 | 8-9 | 6-7 | 4-5 |
スコアごとの英語力の評価
9 | エキスパート ユーザー | 英語を自由自在に使いこなす能力を有する。適切、正確、流暢、完全な理解力もある。 |
8 | 非常に優秀な ユーザー | 不正確さや不適切さが見らえるが、英語を自由自在に使いこなす能力を有している。慣れない状況下では誤解が生ずる可能性もある。込み入った議論にも対応できる。 |
7 | 優秀なユーザー | 不適切さや不正確さがみられ、また状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を使いこなす能力を有する。複雑な言葉遣いにも概ね対応でき、詳細な論理を理解できる。 |
6 | 有能なユーザー | 不正確さ、不適切さ、誤解も見られるが、概ね効果的に英語を使いこなす能力を有する。特に、慣れた状況では、かなり複雑な言葉使いの使用と理解ができる。 |
5 | 中程度のユーザー | 不完全だが英語を使う能力を有しており、ほとんどの状況でおおまかな意味を把握することができる。ただし、間違いを犯すことも多い。自分の専門分野では、基本的なコミュニケーションを取ることが可能。 |
4 | 限定的なユーザー | 慣れた状況においてのみ、基本的な能力を発揮できる。理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言葉遣いはできない。 |
3 | 非常に限定的な ユーザー | 非常に慣れた状況において、一般的な意味のみを伝え、理解することができる。コミュニケーションの断絶が頻発する。 |
2 | 散発的ユーザー | 慣れた状況下で、その場の必要性に対処するため、きわめて基本的な情報を片言で伝える以外、現実的なコミュニケーションを取ることは不可能。英語の会話や文章を理解することは困難である。 |
1 | 非ユーザー | 単語の羅列のみで基本的に英語を使用する能力を有していない。 |
② 学習プランを立てる
目標スコアは、自分の行きたい大学の要件など、何のために試験を受けるかによって左右されます。
目標を持つことで、試験までの期間が明確になり、モチベーションの向上にもつながります。
ここで大事なことが、目標にあった現実的な学習プランを立てることです。
学習プランを立てる上での注意点
実力に対して目標が高すぎてしまうと、学習プランも無理なものになり、挫折の原因になってしまいます。
目標、学習プランを立てる上では、次のポイントに注意して、達成可能な現実的なプランになるよう意識しましょう。
習慣化する
目標を達成する上で1番大切で効果的なことは、英語の勉強を習慣化させることです。
無理な学習プランを立ててしまうと、継続が難しくなり習慣化の妨げとなってしまいます。
毎日コツコツ、1時間半から2時間でも十分なので、無理のない学習時間をしっかりと確保し、継続しましょう。



特に、リーディングは全てのセクションの要となるので、毎日ひとつ記事や英文を読むことをおすすめします。
③ 文法教材をおさらいして、英文を文法的に解釈する
文法を理解することで、読めない文章がなくなり、英語がどんどんクリアになっていきます。
文法は全ての基礎になるので、訳せない文章がある度におさらいし、しっかりと構造を理解しましょう。
ただし、レベルに合っていない参考書を選んでしまうと難しいので、ステップバイステップで進めましょう。
おすすめの文法書
④ 自分のレベルよりも少し上の教材でリーディング演習をする
参考書を選ぶ際に、特にリーディングは自分のレベルに合った教材を選ぶことが大切です。
難易度が高いと全く理解できないだけでなく、リーディングが嫌いになる、苦手意識を持つなどの要因となります。
教材は、自分のレベルより少し上の教材を選び、内容がすんなり理解できるものが最適です。
おすすめの参考書
ここでは、レベル別に参考書を選ぶことのできる英語長文速読トレーニングをおすすめします。
学習に使う記事や教材は、IELTSの教材にこだわる必要はないので、使いやすいものを選んでみましょう。










⑤ リーディングから単語を覚え、訳せない文をなくす
単語帳がなくても、わざわざ買いそろえる必要はなく、実際の問題から単語を学習する方法もおすすめです。
本文や設問で使われていた、知らない単語や表現を抜き出し、自分なりの単語帳を作りましょう。
この時、必ず、品詞、派生語、例文を入れ書いて覚え、発音も一緒に覚えることが重要です。


⑥ ある程度の読解力がついたら、IELTSの実践問題を解く
英語の記事やニュース、リーディング教材のレベル5まで読める段階になったら、IELTSの実践問題を解きましょう。
最初は解説付きのものを選び、解答の根拠を確認しながら学習するのがおすすめです。
日本で販売されている参考書は、解説付きが多いので、まずはそちらを使用しましょう。



ケンブリッジナンバーシリーズは解説がついていないため、ある程度慣れてから使用すした方がより効果的です。






読解力以外の能力
読解力だけでなく、IELTSリーディングでは設問の先読みも必要になるので、次のような能力も必要とされます。
- 速読力
- 理解力
- 情報を素早く探す能力
まずは焦らず、ステップバイステップで文法力、語彙力を総合的に上げていきましょう。
最終的にIELTSアカデミックの課題が時間内で読めるようになれば、高得点も目指せるようになるでしょう。
IELTSリーディング勉強法のまとめ
読解力の向上へのプロセスは、まずは自分のレベルをしっかり把握することから始まります。
その後、目標スコア達成のプランを立て、リーディングは過去問題から入らず、一般のリーディング教材で補い、英語基礎力を養いましょう。英語の基礎力がないと、スコア6.0以上を達成することが難しくなります。
しかし、多読、精読を日々行うことで、バンドスコア5.5から7.0へのリーディングの目標はぐっと近くなります。正しい勉強法で無駄を省き、効率的にリーディング力を養いましょう。
リーディングで行き詰ったら