英語学習において大事な要素の一つである直接法と間接法。IELTSやTOEFLのスクールを探す上でも最初に考えないといけない要素です。

どうせ英語を学ぶのだからネイティブから教わった方が一石二鳥かも?



理解力を深めたいからバイリンガル講師の方が効率がいいかも?
学習者のレベルや、目的によってどちらが良いかは異なってきます。
直接法と間接法のメリット・デメリットを把握して、今の自分にはどちらが良いか判断してみましょう!
ダイレクトメソッド: 直接法とは…
📜 1. 歴史的背景
- 19世紀末、翻訳偏重教育への反動からヨーロッパで誕生
- Berlitz(ベルリッツ)メソッドが代表格
- 「文法を教えず、実際に使わせる」ことに重点
日本語を使わず、英語だけで英語を学ぶ方法で、レッスンは日本語を介さず英語で行われます。
教材も英語の教材を使います。「英語オンリー」「オールイングリッシュ」と考えるといいでしょう。英会話スクールが代表的な例ですね。
赤ちゃんが言語を学ぶ過程と同じく、耳で聞いて実際使って習得していきます。
英語を英語で理解することが強いられるので「英語で考える」よい訓練になります。ある段階で全ての英語学者が通るべき道です。
日本語脳が定着していない幼児期から外国語を学ばせると効果的です。ある程度外国語の基礎ができている場合は、大人でも有効的な方法になるでしょう。
直接法は、「理解する、伝わる」ことが重視されるので文法や理解度の精密度などは軽視されがちです。そのため、言語学習に必要不可欠な文法をダイレクトメソッドで教えることは難しいです。
英語のダイレクトメソッドでも文法を学ぶ際は相当な英語理解力が求められることになります。
会話力を最優先したい人や文法や訳に縛られたくない人、海外生活に興味がある人などには良いでしょう。
インダイレクトメソッド: 間接法とは…
📜 1. 歴史的背景
- 日本の英語教育は明治時代の翻訳中心の教育がルーツ
- 「英文解釈」や「文法訳読式(Grammar-Translation Method)」が主流
- 学校教育・受験対策として根強く残っている
第一言語日本語を使って教わる伝統的な方法です。まず第一言語で理解を深めることから始まります。つまり、日本語で理解してから外国語に訳すというプロセスです。
文法中心/和訳・英訳の演習が主となります。そのため、短期間で英語の構造やルールを論理的に理解することができます。
日本の英語教育のほとんどがこの間接法で行われています。
試験対策や読み書きが強くなることができますので、試験対策は主に間接法の方が良いとされています。
また、復習の量も直接法で学習をするよりも少なくすむので、時間がない人でもストレスなく取り組みやすく持続しやすいです。
直接法 vs 間接法の比較表
直接法と間接法で違いを比較。
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英語習得にかかる時間やその他について比較表にまとめてみました。また、目的や自分のスタイルからどちらが良いかも参考にしてみてください。
項目 | 直接法 | 間接法 |
---|---|---|
習得スタイル | 体感型・直感型 | 理解型・分析型 |
向いているスキル | 会話、リスニング | 読解、文法、試験 |
初期ハードル | 高い(とっつきにくい) | 低い(親しみやすい) |
定着度 | かなりの時間を要する | 理論ベースで素早く理解 |
習慣化のしやすさ | 工夫が必要(英語環境づくり) | 日本語で学べるので習慣化しやすい |
モチベーション維持 | 成果が見えると伸びやすい | 試験などの目標が明確なら効果的 |
初期の理解のしやすさ | 低め(慣れるまで難しい) | 非常に高い(日本語の解説あり) |
文法の習熟 | 低〜中(直感頼り) | 高い(分析に強い) |
会話力の向上 | 速いが不安定な場合も | 遅いが確実 |
発音・イントネーション | 実践で自然に習得 | 対応が難しい |
語彙力 | 生活・会話で使う語彙中心 | 文語的な語彙が中心 |
習得後の運用力 | 運用重視、応用しやすい | 理論に偏りがち |
弱点補強 | リーディング・文法の補強 | スピーキング・リスニングの補強 |
目的 | おすすめ |
---|---|
英会話ができるようになりたい | ✅ 直接法 |
IELTSやTOEFLのスコアを上げたい | ✅ 間接法 |
初心者で文法が不安 | ✅ 間接法からスタート |
中級以上で伸び悩んでいる | ✅ 直接法への移行がおすすめ |
理解よりも体感で学ぶのが得意 | ✅ 直接法 |
日本語でじっくり考えたい | ✅ 間接法 |
最終評価:どちらがいいの?
間接法と直接法はそれぞれメリットとデメリットがあります。メリットが多くデメリットが少ない効果的は方法で英語習得できると一番良いですよね。
そのためには、まず自分のレベルによってうまく使い分けるのが最良の選択です。
🎓 レベル&目的を考慮
どちらが「優れているか」ではなく、目的とレベルに応じて使い分けることが最適です。
- 短期的な試験対策や文法理解 → 間接法
- 長期的な英語力・運用力(会話・自然な表現) → 直接法
💡 理想的な流れ
- 初級〜中級: 間接法で土台作り(文法・単語)
- 中級〜上級: 直接法を導入して実践力を養成
- 継続: 目的に応じてバランス調整
👉 ハイブリッド型
間接法と直接法のメリットを多くすることができるのが、どちらにも対応できるバイリンガル講師からの指導です。
バイリンガル講師といえど、「日本語を母国語とする日本人バイリンガル」と「英語を母国語とするバイリンガル」がいらっしゃいます。
初級から中上級の段階では、日本人バイリンガルからの指導は非常に有効です。中上級から上級にかけては英語を母国語とするバイリンガルの指導がその先へ導いてくれることでしょう。
日本人バイリンガルは、自分が日本語を習得してきた経験から、英語と日本語との文法的な違いを的確に説明することができ、日本人が苦手とする点や、外国語を学ぶことの難しさなどを理解しています。
また、自身の経験を踏まえてレッスンを行うので、英語学習者のつまずく箇所を理解してくれたり、モチベーションを上げてくれたり、生徒さんに寄り添いながら親身になってレッスンを行うことができるでしょう。