たくさんの英語学習者の方が勉強の悩みを持っていることでしょう。その中でも英語の勉強が続かない、面倒くさくってさぼり癖がついてしまう、などの悩みをよく耳にします。特に試験対策などの結果を伴う英語の勉強は、やる気はあるのだけれど、モチベーションが続かない方も多いはず。では、どうして勉強が続かないのか?そしてどうしたら続けることができるのか?についてちょっとしたアドバイスをご紹介します。
英語勉強が続かない理由
目的が定まらない
なんとなーく「英語を勉強しておこう、将来必要になるかもしれないから、続けておこう」など、というあいまいな理由で英語勉強を続けているのであれば、いっそうやらない期間を作ってみるのも対策の一つです。目的なしで勉強をするのは誰にとってもしんどいはず。もっとはっきりとした目標を持つことが意欲につながり、継続できるポイントとなるはずです。勉強をしなくてもいいのであれば、しなくてもいい時間をもっと楽しみましょう。ふっとした時に自分の目的を見つけることができるかもしれません。
自分の将来を考えた時に、英語の勉強が自分を成長させるものでもなく、キャリアの幅を広げるものでもなければ勉強をする必要はありません。しかし、海外で暮らしてみたい、映画を字幕なしで理解したい、などの目的を持って取り組むことで、英語勉強が優先順位の上位になり、自ら時間を割いて取り組む姿勢につながるのです。
勉強の仕方が間違っている
①自分のレベル判定を間違っている
②教材選びを間違っている
③基礎のインプットをおろそかにしてアウトプットから始めてしまっている
④単語習得方法を間違っている
⑤復習をしっかりと行っていない
①英語学習者の中で一番大きな問題となるのが、学習の方法です。勉強をしたつもりになっていたり、問題集を解けばいい、という考えがあったりとさまざまですが、自分の英語レベルの判定から間違っている場合もあります。試験対策を行っている方は模擬テストなどを行うとテスト結果で分かりやすいかと思いますが、試験を目的としていない場合はどのように自分の英語力を判定できるでしょうか。
まずは英検など教材をやってみると良いでしょう。特にリーディングで文章がすんなりと読めるかを目安にレベルを判別しましょう。それから、英語の基礎ができているかを確認しましょう。文法を正しく学んだつもりでも使っていないと忘れがちです。文法を再度おさらいしながら、英文読解と英作などをやってみましょう。リスニングはオンラインなどで英語の音声を聞いて、内容が分かる範囲のレベルから始めましょう。
②大切なのは自分のレベルに合った教材を使用することです。 文法書もたくさんのものがあります。初級から中級、中級から上級、上級英文法に分かれています。大は小を兼ねるわけではなく、英語初心者が中上級文法書を買っても理解に及ばないことが多いので、まずはステップアップを心がけましょう。まずは中学、高校英文法から始めれば間違いないでしょう。
レベルに合った教材で英語基礎能力の強化から英語を勉強することが非常に大事なポイントです。しんどくならないようにあまり難しいレベルに手を出すことはお勧めしません。
③また、「英会話をやりたいから」という理由で英会話だけをやる方がいらっしゃいますが、これも英語勉強での大きな間違いです。英語初心者が英会話をやってもインプットが少なすぎて同じ表現の繰り返し、行き詰るなどの問題にぶち当たります。「英語はまずは基礎から」積み重ねることが上達への近道となります。
④初心者と上級者の最大の違いは語彙数であると言っても過言ではありません。英語の基礎単語集を抜かして上級英単語から入る人がいらっしゃいますがこれも間違いです。基礎的な単語はすべて把握してから上級英単語に移りましょう。英語の勉強をおろそかにしていた方は、中学もしくは高校英単語から入れば問題ないでしょう。単語の習得方法は、まず発音を確認して、その単語が使用されている英文から覚えましょう。基礎動詞の習得を優先して、使い方と正しい英作を学べば一石二鳥です。ついでに派生語(品詞の変化)も覚えましょう。単語の使い方が何個かある場合は例文を書き出して使い方を覚えましょう。
例〕Encourage (動詞)Encourgamen
単語(品詞) | 意味 | 派生語 | 例文 |
invest (動) | 投資する | investment (名) | many people do not have enough money to invest in stocks. |
satisfy (動) | ~を満足させる | satisfaction (名) dissatisfy (反) | ①The test results satisfied me. ②I was satisfied with the test result. |
⑤復習は非常に大事な学習プロセスです。例えば参考書を何冊も買って満足してしまう方がいらっしゃいますが、参考書は終わらせなければ意味がありません。手元に置いておくだけでは何もならないので、まずは何冊も参考書を買うことをやめましょう。今は本屋さんに行かなくても amazon などオンラインで本が買える時代でありますが、本屋に行って中身を確認しましょう。そしてフィーリングを掴みましょう。本は安いものではありません。本屋に行く楽しみ、自分に合った本を見つけた時の喜びを大事にしましょう。そして一冊をやりこみ、そして再度同じ本をからいちから読みなおして抜けている所がないかを確認します。「一度やったらそれっきり」それが一番無駄な勉強法です。
勉強が捗らない
勉強がはかどらない理由は、上達度が見えないから。先述のように、レベル違いの教材を使っているから捗らないのかもしれません。まず、自分にとって易しすぎる教材は学びがない、難しすぎると、ちんぷんかんぷんで多大な時間を費やす割に伸びがない、などの結果になります。そのほか、自分の認識と期待度の問題であると思われます。まず単語をひとつ覚えることは、上達の一つです。そして疑問だったことを解決した、これも上達の一つです。ですので、英語は学んだ分だけステップアップしていると認識するべきです。しかし、文法などのルールを覚えることや単語の習得は地道な作業で上達度が分かりずらいのが問題です。上達していないのでなくて、見えないだけと解釈しましょう。
また、Learning curves(学習曲線)は人それぞれ違います。最初はつまずいてばかりでのろのろしていても、グーンと急ピッチで伸びる時が来ます。また最初はグーンと伸びたけど、中級ぐらいでつまずきそれっきりっという学習曲線もあります。地道な努力はやっても無駄なのでなく、それを乗り越えて初めて上達の道が開けます。分かるようになると英語勉強がどんどん楽しくなります。分からないことを分からないままにしておくのは一番いけないことですので、一つひとつ疑問を持ったら解決するように努めましょう。
〔Learning Curves 例〕
勉強の環境が悪い
最適な勉強環境を作るのは、継続にはとても大事な要素です。いつも勉強をしたくなる机、心地よい椅子などに気を使いましょう。家族と共有する場所で勉強するのではなく、静かで落ち着く場所づくりから始めてください。散らかっている場所も勉強をしたくなくなる言い訳になるので、最適な環境づくりは大事なポイントです。
またモチベーションが上がらない時などは環境を変えるのも一つの手段です。机の位置を変える、観葉植物を机の上に置く、カフェに行って勉強する、など、工夫してみましょう。
勉強時間を決めない
勉強の時間を決めず、空いた時間にやるというのはフレキシブルでよいと考えがちですが、勉強を習慣化させることが難しくなるため、勉強する時間を決めましょう。たとえば月曜日から木曜日の朝の6時半から7時半、夜は8時から10時までと決めておく。無理なスケジュールを組むと逆効果。絶対に続かないので、無理なくできるスケジュールと自分の好きなことをやる時間もしっかりと取りましょう。土曜日と日曜日は3時間午前中にやったらその後は一切勉強のことは考えない!と決めてやるほうが長続きします。最近ではオンライン自習室というサービスもあり、家にいながら他の学習者と一緒に勉強することができる便利なサービスもありますね。
報酬制度(リワードシステム)がない
自分で勉強を頑張ったと思ったら、自分への報酬も大切です。たとえば、勉強の後は必ず好きなものを食べる、勉強が終わったら好きな映画を見る、など少しでもいいので何か楽しいことを勉強の後にするようにしましょう。勉強の前にしてしまうと報酬の意味がないので、いつも好きなことは勉強が終わった後にやると決めてください。
リワードシステムがもっと効果的なのは、リワードが何かしら英語の勉強に役立つような趣味を取りいれることです。例えば字幕がある映画をみたり、英語の本を読んだりすることです。それを勉強の一環として考えるのではなく、息抜きや趣味として考えられると、相乗効果で英語力の向上に貢献します。
このままで大丈夫か不安になる
このままやっていても英語が身についているか、この方法でいいのか、とふっと不安になることがあるでしょう。特に上達が見えないと自分を疑いがちになりますが、そのような時は定期的に英語力を図るテストしてみたり、他の学習者と交流をしてみましょう。独学を基礎としている方にとっては他の学習者と交流する場は確かに少ないですが、一定期間の間、英語のクラスに通ってみるのもよい刺激となります。学習仲間との交流で情報交換の場が作られ、モチベーションにもつながるでしょう。英語を勉強している中で多少の投資が必要になってくることもありますが、自分の未来を創る良いインベストメントとなるので、必要に応じて取り入れましょう。
英語の勉強が続かない理由と続かせるコツ まとめ
英語学習者が持つ悩み、勉強が続かない理由とその対策についてまとめてみました。たくさんの学習者を見てきた経験から学習者の悩みが良く分かるようになり、そのための対策として自分が取り入れてきた効果的な対策です。ぜひお試しください。リワードシステムはその中でも長期で取り組む勉強の場合は重要で、自分の生活のレベルを保ちながらコツコツ続けることにつながります。
当校MAEでもオンライン自習室やGroup Learning を取り入れて英語学習者がつまずくことなくゴールまでたどり着ける支援を実施しております。無料でカウンセリングも受け付けているのでぜひご興味があればお問合せください。