Almost とMost、どちらも「ほとんど」「もう少しで」「ほぼ」「大半」という同じような意味で使われるけど、違いは一体何でしょうか?
実は、Almost の品詞は副詞(Adverb)です。一方、Most の品詞は限定詞 (Determiners)と呼ばれるものです。
品詞が違えば、もちろん文法上で使われ方が異なってきます。
Almostは副詞 → 通常は名詞を直接修飾(名詞の前において名詞に意味を付け加えること)することができません。
その一方で、
Mostは限定詞 → 限定詞や形容詞は名詞の前に置いて名詞を直接修飾することができます。
【例 】
● Most students passed the exam.
(→ ほとんどの学生が試験に合格した。)
● Almost all students passed the exam.
(→ ほぼ全員の学生が試験に合格した。)
- Most:名詞 students の前に直接置ける。
- Almost:副詞なので students を直接限定できず、all などの限定詞、または形容詞を修飾する。
❌ 「Almost students」はできません。
注意すべき点:
“most” は文脈によって「限定詞」の他に、「代名詞」「副詞」の3つの品詞に変化する非常に多機能な単語なため、Almostと同じく副詞としての役目を果たすこともあることに注意しましょう。その場合は「意味」と「どちらが最も一般的に使われている表現か」を学習しましょう!
【例】
〇 Most important →一般的に使用され、最上級の「もっとも重要な」の意味になる
✖ Almolst important →不自然な表現
では、それぞれ副詞の働きと限定詞の働きについておさらいしてみましょう。
副詞の主な働きは、動詞、形容詞、文章全体を修飾します。
【例文】
■ I walk quickly. → quicklyという副詞がwalkという動詞を修飾しています
■ I went to the libary yesterday. → yesterday という副詞が文章全体を修飾しています
ほかに、***名詞句や代名詞(everyone, all, anything, no one など)を修飾する(限定的な使われ方)***こともあります。(下記の例を参照)
副詞は、名詞句や代名詞を修飾する場合があるため(限定的)、限定詞Mostや形容詞と混同しやすくなります。
▶***副詞が名詞句や代名詞(everyone, all, anything, no one など)を修飾する例***
- Almost everyone passed the exam.
→ almost という副詞が everyone という代名詞を修飾し、「ほとんど全員」という意味を表します。 - Nearly all of the students passed the exam.
→ nearly という副詞が all という代名詞( all of xxxで使用される場合はall は代名詞扱い) を修飾し、「ほぼ全員」という意味を表します。 - Only three students passed the exam.
→ only という副詞が three students という名詞句を修飾し、「たった3人の生徒」という意味を表します。 - Exactly ten people attended the meeting.
→ exactly という副詞が ten people という名詞句を修飾し、「ちょうど10人」という意味を表します。
限定詞は、名詞の前に置かれ、その名詞が「どれを・誰の・どのくらいの数や量」を指すのかを限定する働きをします。
【例文】
■ I have three apples. → three という限定詞が apples という名詞を修飾し、リンゴの数を表しています。
■ I borrowed some books. → some という限定詞が books という名詞を修飾し、「何冊かの本」であることを表しています。
そのほか、下記の「a, the, my, this, most, some」 は、現代英文法では限定詞として分類されます。
- a book(1冊の本)
- the book(その本)
- my book(私の本)
- this book(この本)
- most students(ほとんどの学生)
- some students(何人かの学生)
では、限定詞は形容詞と何が違う?
| 限定詞 | 形容詞 | |
|---|---|---|
| 役割 | 名詞の範囲・数量などを示す | 名詞の性質・特徴を説明する |
| 例 | most, some, this | beautiful, tall, difficult |
| 使い方 | most students | intelligent students |
Mostは限定詞で形容詞ではないの?
従来の学校英文法や一部の辞書では、most を「形容詞」と分類することもあります。
一方、現代英文法では、most students の most は一般に**限定詞(Determiner)として扱われます。
つまり、どちらの説明を見かけても、必ずしも間違いではありません。文法の分類方法が違うと覚えておきましょう。
つまり、名詞の前に置けるから自動的に形容詞ではありません。限定詞も名詞の前に置けます。
✅ Most の正しい使い方
多機能なMostは使われ方によって品詞が変わると先述いたしました。①と②は限定詞としての働きをしています。③は代名詞としての役割、④は副詞としての役割をしています。
① Most students → ほとんどの学生(大多数の学生)
→ Most という限定詞が students という名詞を修飾しています
② Most people → ほとんどの人々
→ Most という限定詞が people という名詞を修飾しています
③Most of them → 彼らのほとんど
→ Most は代名詞の役割を果たし、of them という前置詞句によって、その対象が示されています。
④ Most important → 最も重要な
→ Most は副詞の役割を果たし、important という形容詞を修飾し、最上級を作っています。
※ここでは、同じ副詞であるからといる理由でAlmostを代わりに使用することはできません。Almost important とは不自然な表現です。
✅ Almost の正しい使い方
- Almost all students → ほぼすべての学生
→ Almostという副詞がAll(限定詞)を修飾しています - Almost everyone → ほぼ全員
→ Almostという副詞が everyone(代名詞)を修飾しています - Almost finished → ほぼ終わった
→Almost という副詞が finished(動詞 finish の過去分詞・形容詞とも言えます) を修飾しています - Almost impossible → ほぼ不可能
→ almost という副詞が impossible という形容詞を修飾しています - Almost 100 people → 約100人(100人近く)
→ almost という副詞が 100人の人 という名詞句を修飾しています
(副詞が名詞句を修飾する限定的な使い方です)
❌ よくある間違い
① Almost people like music.
→Almostという副詞が直接、people という名詞を修飾することはできません。
正しく書き換える場合は、
Most people like music. → Mostを使って直接名詞を修飾できるようにする
Almost all people like music. → all を人々の前に置いて限定詞を修飾する形にする
②Most of people like music.
→ Most of の後ろに、特定できない一般的な複数名詞 people (不特定多数という)をそのまま置くことは通常できません。特定多数に変更することで使用できるようになります。
→ the people や the students、のようにtheをつけて特定する。もしくは、特定できる代名詞 them, us を続けるなど
正しく書き換える場合は、
Most people like music. → Most を限定詞として使い、people という名詞を直接修飾する
Most of the people like music. → Mostは代名詞としての役割を果たし、後ろの名詞を特定するためにthe を加える
③ Most everyone likes music.
→ Most everyone はアメリカ英語の口語で使われることもありますが、標準的・フォーマルな英語では避けるべき表現です。
正しく書き換える場合は、
Almost everyone likes music. → Almost という副詞が everyone という代名詞を修飾する
Most people like music. → Most という限定詞が people という名詞を直接修飾する
④ I have most finished my homework.
→ Most を使って「ほぼ終わった」という意味を表すことはできません。Most はこの場合、finished という過去分詞を「ほぼ」という意味で修飾できません。
正しく書き換える場合は、
I have almost finished my homework. → Almost という副詞が finished という過去分詞を修飾し、「ほぼ終わった」という意味
I have finished most of my homework. → Most が代名詞として使われ、of my homework によって「宿題の大部分」を表す
⑤ Most 100 people attended the event.
→ Most を数字の 100 の前に置いて、「約100人」「100人近く」という意味を表すことはできません。
正しく書き換える場合は、
Almost 100 people attended the event. → Almost という副詞が 100 students という名詞句を修飾
Most of the 100 people attended the event. → Most が代名詞として使われ、of the 100 people によって「100人のうちの大部分」を表す
覚えたい違い
おさらいになりますが、Almostは副詞、Mostは名詞の前に直接置ける限定詞として使えるという違いが重要ポイントです。
| 品詞 | 使い方 | |
|---|---|---|
| Most | 限定詞・代名詞・副詞 | Most students |
| Almost | 副詞 | Almost all students |
💡 Most + 名詞
💡 Almost + all / every / 数量表現など
限定詞が人称代名詞を修飾する場合の使い方
基本的には、Most・All・Some・Many などの数量を表す限定詞は、名詞を直接修飾することは学習しましたね。
しかし、人称代名詞(them・us・you など)と結びつく場合、of を使った前置詞句が後ろに来て、限定詞は代名詞として使われます。
※すべての限定詞に of が必要というわけではありませんので注意!
【例】
① Most of them → 彼らのほとんど
→ Most は代名詞として使われ、of them という前置詞句によって対象が示されています。
❌ Most them
② Some of us → 私たちの何人か
→ Some は代名詞として使われ、of us という前置詞句によって対象が示されています。
❌ Some us
③ Many of you → あなたたちの多く
→ Many は代名詞として使われ、of you という前置詞句によって対象が示されています。
❌ Many you
④ All of them → 彼ら全員
→ All は代名詞として使われ、of them という前置詞句によって対象が示されています。
まとめ
似たような意味を表すAlmostとMost。品詞が違うため、使われ方は違いがあります。使い方を覚えて正確にアウトプットできるようにしましょう。
| Almost | Most | |
|---|---|---|
| 品詞 | 副詞 | 限定詞・代名詞・副詞 |
| 基本的な意味 | ほぼ・もう少しで | 大部分の・最も |
| 名詞を直接修飾 | ❌ Almost people | ✅ Most people |
| 限定詞を修飾 | ✅ Almost all students | ❌Most all students |
| 代名詞を修飾 | ✅ Almost everyone | ❌Most everyone |
| 過去分詞を修飾 | ✅ Almost finished | ❌ Most finished |
| 形容詞を修飾 | ✅ Almost impossible | ✅ Most important(最上級) |
| 数量を修飾 | ✅ Almost 100 people | ❌ Most 100 people |
| of を使う | ❌ Almost of them | ✅ Most of them |


