カナダ留学・移住を目指す人が知っておきたい英語試験 CELPIP→セルピップと読みます。

「CELPIP(セルピップ)」という名前を目にしたことはありますか?
CELPIPとは、「Canadian English Language Proficiency Index Program」の略で、カナダで開発された英語能力試験です。
特に、カナダの永住権(PR)取得など、カナダへの移住を目指す人にとって重要な英語試験のひとつです。
全世界で通用する英語資格ではないのですが、IELTSの代わりにカナダの大学やカレッジの入学に利用されることもあります。
CELPIPは何のために受けるの?
CELPIPは、IELTSやTOEFLのように英語を母語としない人の英語力を証明するために利用されます。
カナダへの留学を考えている段階では、IELTSなどの試験のほうが馴染みがあるかもしれません。
しかし、留学後にカナダで働き、将来的に永住権の取得を目指すようになると、CELPIPが選択肢として出てくることでしょう。
なので、「カナダ特有」の英語能力を判定するテストと覚えておきましょう。
CELPIP試験形式
CELPIPの試験は、英語の4技能を測る試験です。
- Listening(リスニング)
- Reading(リーディング)
- Writing(ライティング)
- Speaking(スピーキング)
大きな特徴は、これらをコンピューターで受験することです。
Speakingも試験官と対面で会話するのではなく、画面に表示される問題に対してマイクを使って回答します。
また、カナダでの日常生活や仕事をイメージした実践的な英語が多く登場するのもCELPIPの特徴です。
CELPIPの種類
CELPIPには、目的に応じて2種類の試験があります。
1. CELPIP-General(セルピップ・ジェネラル)
CELPIP-Generalは、英語の4技能を測る試験です。
- Listening(リスニング)
- Reading(リーディング)
- Writing(ライティング)
- Speaking(スピーキング)
カナダへの移民・永住権(PR)申請などで英語力を証明する場合に利用されるのが、主にこちらの試験です。
日本人の大半の方がこちらのジェネラルの試験を必要とします。
そのため、将来的にカナダへの移住や永住権取得を考えてCELPIPを受験する方は、まずCELPIP-Generalを確認しましょう。
2. CELPIP-General LS(セルピップ・ジェネラル LS)
CELPIP-General LSでは、次の2技能のみを測定します。
- Listening(リスニング)
- Speaking(スピーキング)
ReadingとWritingはありません。
主にカナダ市民権(Citizenship)の申請に必要な英語力を証明する目的で利用される試験です。
そのため、日本からこれからカナダへ留学する方や、永住権取得を目指している方が最初に受験する試験としては、通常CELPIP-General LSではなく、CELPIP-Generalのほうが関係してきます。
CELPIPとIELTSを比較|どちらが取りやすい?
カナダへの移住や永住権(PR)取得を考え始めると、よく比較されるのが「CELPIP」と「IELTS」です。
どちらも英語力を証明するための試験ですが、試験形式やスコアの付け方、Speakingの受け方などに大きな違いがあります。
特に日本人にとっては、単純に「どちらが簡単か」ではなく、自分がどちらの試験形式に向いているかで選ぶことが重要です。
CELPIPとIELTSの違い早見表
| CELPIP-General | IELTS General Training | |
| 技能 | Listening / Reading / Writing / Speaking | Listening / Reading / Writing / Speaking |
| スコア | 各技能1〜12 | 各技能0〜9.0 |
| 試験方式 | コンピューター | コンピューター |
| Speaking | コンピューターに向かって回答 | 試験官との一対一の面接形式 |
| 英語の傾向 | カナダの日常生活を意識した英語 | 国際的な英語 |
| 試験時間 | 3時間未満 | 約2時間45分 |
| 結果発表 | 通常2〜5営業日 | 通常1〜5日営業日 |
| 日本での受験 | 可能。ただし会場・日程はIELTSより限定的 | 東京会場であれば毎日受験可能 |
スコア比較表
CELPIPは各技能がCELPIP Levelで評価され、カナダ移民で使用されるCLB(Canadian Language Benchmarks)との対応が非常に分かりやすいのが特徴です。
| CLB | CELPIP | IELTS Reading | IELTS Listening | IELTS Writing | IELTS Speaking |
| 12 | 12 | – | – | – | – |
| 11 | 11 | – | – | – | – |
| 10 | 10 | 8.0 | 8.5 | 7.5 | 7.5 |
| 9 | 9 | 7.0 | 8.0 | 7.0 | 7.0 |
| 8 | 8 | 6.5 | 7.5 | 6.5 | 6.5 |
| 7 | 7 | 6.0 | 6.0 | 6.0 | 6.0 |
| 6 | 6 | 5.0 | 5.5 | 5.5 | 5.5 |
| 5 | 5 | 4.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
| 4 | 4 | 3.5 | 4.5 | 4.0 | 4.0 |
| 3 | 3 | 2.5 | 3.5 | 3.0 | 3.0 |
* IELTS(ここではジェネラルスコアと対比)ではReading、Writing、Listening、Speakingによって、同じCLBに到達するために必要なスコアが異なります。
例えばCLB 9を取得する場合、CELPIPでは4技能それぞれ「9」が基準となります。
IELTS General Trainingでは、
Listening:8.0
Reading:7.0
Writing:7.0
Speaking:7.0
がCLB 9に相当します。
そのため、カナダ移民を目的としてスコアを見る場合は、IELTSのOverall Band Scoreだけを見るのではなく、4技能それぞれのスコアとCLBの対応を確認することが重要です。
スコアを取りやすいのは CELIP or IELTS?
「CELPIPのほうが簡単」「IELTSのほうが簡単」と一概には言えません。
試験そのものの難易度というより、試験形式との相性によって体感難易度が大きく変わります。
CELPIPが向いている人
大きな違いはスピーキングです。CELPIPはピーキングも含め、基本的にコンピューターを使って受験します。
そのため、
・人間の試験官を前にすると緊張してしまう
・カナダ英語や北米英語に慣れている
・スペルに自信がない
・ライティングが苦手
・リスニングやスピーキングはある程度できる
という人にはCELPIPが合いやすいでしょう。
特に、スピーキングでは試験官と会話するのではなく、画面に表示される問題に対してマイクに向かって話します。
またリスニング、リーディングともに4択なので(ライティングはどちらもタイプ)スペルに自信がない人はCELPIPの方がよいでしょう。
人との英会話に緊張する人にとってはメリットですが、反対に「相手の反応がない状態で一人で話し続けるのが難しい」という人にはCELPIP Speakingのほうが難しく感じられる場合があります。
リスニングはカナダのナチュラルなスピードでの会話やイディオムが多いため、ある程度の理解がある方には、簡単に感じられます。
スピーキングも時間内に自分の意見を述べるため、ある程度のスピードでスピーチできる方であれば、早い段階でのスコアメイクが可能でしょう。
市販の教材は少ないため、準備するのに困ることもあります。長期で対策を取るのであればIELTSの方が良いでしょう。
IELTSが向いている人
IELTS Speakingでは、試験官と実際に面接形式で会話をします。
そのため、
・人と英語で話すほうが自然に話せる
・会話のキャッチボールが得意
・IELTSの勉強をすでにしている
・日本語で利用できるIELTS教材やスクールを活用したい
・カナダ以外への留学・移住にもスコアを利用したい
・IELTSを通して英語力を向上させたい
という人にはIELTSが向いている可能性があります。
Writingが苦手な人はCELPIP
CELPIPのライティングはタスクが2つあります。タスク1が手紙やE-mail を書く。150-200文字以内で書きます。
タスク2はSuveryに対する自分の意見を述べるタスク。提示された2つの選択肢から1つだけを選び、自分の意見を明確に支持して論じる問題です。
IELTSのジェネラルもタスク1は手紙と同じですが、タスク2が250文字のエッセイとなります。こちらがIELTSでは難易度が高いと言えます。
ですのでライティングで点数がとりやすいのはCELPIPです。
Listeningはどちらが難しい?
CELPIPはカナダでの生活や仕事など、実際の日常生活を意識した内容が多いことが特徴です。
一方、IELTSでは、特にイギリス英語やオーストラリア、ニュージーランドのアクセントの音声が主となります。
そのため、カナダや北米の英語に慣れている人はCELPIPを聞きやすいと感じるでしょう。
ただし、話すスピードなどはCELPIPの方が速く、セクションが進むごとに難しくなり、点数がとるのは難しくなるでしょう。
実際に両方の無料サンプル問題を解いて、自分との相性を確認するのが最も確実ですが、
リスニングはどちらも同等の難しさでしょう。
CELPIP vs IELTS 受験料
受験料は国や試験会場よって変更されます。
CELPIP-Generalはカナダ国内では約$290+ Taxesが目安で、税込み約320ドルぐらいです。日本でのCELPIP(セルピップ)の受験料は、28,000円(税別)です
IELTSについても、国・試験会場によって料金が設定されています。
IELTSはカナダ国内では、$335.40 + tax。日本国内では、約27,500円(税込み)です。
受験料は変動しますので常にチェックが必要です。申し込み時にウェブサイトをチェックしましょう。
受験料だけでなく、自宅から試験会場までの時間や交通費、再受験する可能性まで含めて比較することも大切です。
CELPIP vs IELTS 受験できる頻度・会場
ここがCELPIPとIELTSを選ぶ際の大きなポイントでもあります。
IELTSは世界的に実施されている試験なので、日本国内でも受験会場や日程を見つけやすい傾向があります。
CELPIPも日本で受験できますが、IELTSと比べると試験会場や開催日の選択肢が限られる場合があります。カナダ国内である場合は比較的取りやすくなっています。
「CELPIPのほうが自分には合っている」と思っても、希望する時期に近くの会場で受験できなければ、移民申請や渡航スケジュールに影響する可能性があります。
そのため、試験の難易度だけではなく、いつ・どこで受験できるのかも確認してから選びましょう。
カナダ国内の場合は、週1ペースで近くの会場(語学学校やカレッジで開催)で受験可能です。
日本国内の場合は、東京と大阪の2都市のみで受験可能。頻度は月に1~2回。基本的には土曜日、または日曜日の日中に設定されることが多いです。
CELPIPとIELTS、結局どちらがおすすめ?
カナダ移民を目的としているのであれば、どちらも選択肢に入ると思いますが、試験の特徴や自分の強みや弱点によってどちらがいいかを決めましょう。
CELPIPがおすすめの人
→ リスニングが得意、対面Speakingが苦手、カナダ・北米英語に慣れていて、ある程度のリスニング力がある。ライティングやスペリングは苦手。
IELTSがおすすめの人
→ 人と話すSpeakingのほうが得意、IELTS教材をや学校を活用したい、日本で受験しやすい試験しやすく長期対策が可能なので初心者には良い。カナダ以外でも英語スコアを使う可能性がある人には必須です。
まずCELPIPとIELTSの無料サンプル問題をそれぞれ試してみて、**「どちらなら目標スコアまで伸ばせそうか」**を判断してから本格的な試験対策を始めるのがおすすめです。
→ CELPIP無料サンプルテスト (アカウント登録が必要)
→ IELTS無料サンプルテスト
CELPIPとは まとめ
CELPIPは、カナダへの移住や永住権取得を目指す方にとって、IELTSと同様に、重要かつ有益な選択肢の1つです。
IELTSとは試験形式やスコアの仕組みが異なるため、自分の得意な試験形式や必要なCLBスコアを確認したうえで選ぶことが大切です。
カナダでの将来を考えている方は、CELPIPも大学やカレッジ進学、永住権にも必要な英語力を証明するテストのひとつとして検討してみましょう。


