IELTSもしくは、TOEFLの試験対策では目標スコアに向けて、継続的な自主学習は必須となります。
その中でAIを上手に英語学習に取り入れて高速化を図ることは可能です。
特に、ライティングやスピーキングといったアウトプットのスキルでは、プロからの客観的なフィードバックを受けられないまま練習を重ねても、成長が実感しづらいというのが現実です。
英語学習者に人気の「ChatGPT」と「Grammarly」どちらが役立つツールなのか比較しました。
ここではどちらも「有料版」を比較しているので有料版にアップグレードを考えている人にの有益な情報です。
AIを英語学習に取り入れる方法
ChatGPTでもGrammarlyをどのように英語学習に活用できるのでしょうか。
テキストベースであるとすると、どちらも英作やライティングの添削に最も効果を発揮することができます。
Grammarlyは、特にライティングアシスタントツールなので、ライティング学習のみのサポートとなります。
ChatGPTの方が幅広く、ライティング添削のみならず、リスニングセクション(音声を生成することができないため)を除いた演習問題の作成、リーディングの日本語訳、文法の解説、同義語の提案、今の自分に合った教材やサイトの提案などなど、幅広く活用できます。
また、ChatGPTの場合は、自分が音声で質問などを話しかけて、「会話の相手をしてください!」もしくは、「IELTSの試験官を装って試験の予想課題を出してください」もしてくれます。
「Dictate」のボタン
を押すと、音声をテキスト化することもできるので、自分の発音が正しいかをチェックできます。つまりChatGPTだとリスニング、リーディング、ライティング、スピーキング、どのセクションの学習にも取り込むことができます。
- ライティングの添削 (Grammarly・ChatGPT)
- 文法や適切な表現の学習(Grammarly・ChatGPT)
- リーディングやスピーキングの演習課題を作成してもらう(ChatGPT)
- スピーキングの練習(ChatGPT)
- 発音の確認(ChatGPT)
- 質問を理解するリスニングの練習 (ChatGPT)-Pro版だと特にネイティブの自然な音声で話してくれる)
ChatGPTとは…

ChatGPTとは、OpenAI が開発した高度な言語モデルです。プロンプトと呼ばれる指示文を入力し、それをChatGPTが
インターネット上の膨大な情報をベースに要約、文章作成、情報提供を行います。
基本は、登録すれば無料で使用が可能ですが、2023年から有料版(月20ドル)が正式に開始されて、多くのユーザーが有料版へと移行を始めました。
別記事でも、ChatGPTを使用した具体的な勉強方法を紹介していますので参照してください

有料版は無料版と違って何ができる?メリットは?
実は機能面では、無料版と有料版で大きな差はありません。
しかし、有料版はピーク時の優先アクセス、応答速度の向上、最新のAIモデルの使用回数無制限のメリットがあります。
現在の最新モデルでは、画像生成や画像添付付きの質問が可能なので、IELTSのライティングのタスク1などでの図表をもとにしたライティングの添削も可能です。
Grammarlyとは…

Grammarly は 2009年に設立された米国企業 Grammarly Inc. が提供する、AIを活用したライティングアシスタントツール です。
主に英語の文法、スペル、句読点、語調、スタイル などを自動でチェックし、リアルタイムで修正・提案が可能です。
また、Grammarlyでは、ユーザーの文章を解析もしくはユーザーの要望スタイル(アカデミックエッセイやビジネス文章など)をベースに、文脈やスタイルの提案を生成します。
有料版は無料版と違って何ができる?メリットは?
無料版と有料版でも、できることは文法・スペルチェックです。
有料版ではもっと複雑な文法やスペリングミスのチェックが可能です。
また、ユーザーの文章のトーン(口調)を分析し、読者にどう伝わるのか、希望のトーンに近づけるには
どのような表現を行えばいいのかの提案をしてくれます。
つまりベターな表現を提案してくれるので、適切な表現の仕方や表現の幅を広げることができます。
学習者には必要ないかもしれませんが、Grammarlyで最近開発された機能はインターネット上の文章と照合し、盗用の可能性をチェック&盗用防止として参照、引用のテンプレートを自動作成もしてくれますよ。
「有料版ChatGPT」vs「有料版Grammarly」
ChatGPTとGrammarlyの徹底的な違いは何でしょうか?
今回は以下三つの観点から二つのツールを比較してみました。
- 使用頻度
- 使用場面
- コスト
①使用頻度
まずは、使用頻度について比較していきたいと思います。
「どれぐらいの頻度でツールを使用する
比較内容を記載していきたいと思います。
ChatGPT
ChatGPTは、スマホ、PCどのデバイスにも対応していますが、使用する際には専用のサイトやアプリにアクセスしないといけません。
そのため、英語学習者としては、英作文やエッセイの添削、英文法に対する質問、スピーキング練習など、集中して使う「セッション型」の利用になりやすい傾向になるかもしれません。
Grammarly
一方、Grammarlyは、そもそもライティングアシスタントツールなので、Gmail、Whatapp、LINE、Slackなどのメッセンジャーは勿論の事、Words、パワーポイント、エクセルでの資料作成など、文章を打つたび自動で動作、添削を行ってくれます。
その為、日々の英語作業の「補助ツール」として高頻度で使用される可能性があります。
②使用場面
次に、使用場面についてお話していきます。
それぞれのツールが英語学習でどのように役立つのかを軸に比較しました。
特に今回は、IELTSの自主学習を想定し、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの各スキルでどれほど活用できるかを具体的に考えていきます。
ChatGPT
リーディング:
リスニング :
スピーキング:
ライティング:
ChatGPTでは、英作文やエッセイ添削、文法の解説、IELTS/TOEFL/TOEICの演習問題の生成が可能なので、リーディングとスピーキング、ライティングのセクションで使えます。
ただ、Chatpgtは文章の読み上げ機能や音声を生成できないので、がっちりとしたリスニングの対策には無理があります。
Chatpgtの音声アシスタントでスピーキングの練習問題や英会話を通してリスニング力を鍛える事は可能です。
【ChatGPTによるライティングの添削例】


Grammarly
Grammarlyはライティングアシスタントツールなので、ライティングのサポートは可能ですが、それ以外のセクション対策には不向きです。
リーディング:
リスニング :
スピーキング:
ライティング:
【Grammarlyによるライティングの添削例】

③コスト
長期的に使用するツールであれば、気になるのは料金の部分。今回紹介した有料版のChatpgt・Grammarlyの料金を
ここでお伝えしたいと思います。
ChatGPT
ChatGPT Plusでは、基本的には月額20ドル(日本円で約3000円)ぐらい。高いと思うか、思わないかは個人差がありそうです。
Grammarly
Grammarlyは様々な料金プランが存在しており、年間契約の場合は15200円(2025年6月時点)です。ですので、これを12分割すると約1200円程度になると思います。
(月額プランもありますが、月額だと約30ドルとかなり割高になりますよ)
比較結果からどっちがいいの?
総合的な対策を取りたい英語学習者には「ChatGPT Plus」を絶対的におすすめします。
上記でもお話したように、ChatGPTではIELTSやTOEFL対策の各セクションがカバーできるのと、分からないの英文法や表現の深堀りが出来るのでより学習の効率化が可能だと思います。
料金は、Grammarlyより千円近く高いですが、その分、英語学習以外にも業務・課題の作業速度を上げてくれると思います。
ChatGPT無料版は、プロセスする時間が遅かったり、アクセス制限があったり、会話がロボティックだったりするので、軽めに使いたい方にはいいかもしません。
一方、Grammarlyは、無料であれ、有料であれ、ライティングのみに特化したツール。有料版だと文章のトーンを選んで添削し、もっとよい表現の提案もしてくれるので表現力が向上できるでしょう。
また、日常業務などで「ミスのない正確な英文やメール」を作りたい人にも向いています。
最後に
GrammarlyとChatGPTはどちらも人気のツール。英語学習に取り入れて学習の効率化をはかりましょう。
Grammarlyはライティングに特化したツール、それと比較してChatGPTは各セクションの対策が可能な総合型。
どちらのツールも、無料版が存在しており、ある程度の機能を使用する事が可能なところです。
まずは、無料版で使う頻度や、英語学習にどのように取り入れたいかを見極めてから有料版の購入を考えましょう。