TOEFL公式団体、ETSからTOEFL iBTのテストが来年2026年の1月21日から新しく生まれ変わるわることが発表されました。
4つの技能のすべてが大幅に変更する予定です。基本、リスニングとリーディングはアダプティブ方式を導入して、形式の変更、スコアシステムの変更、設問タイプの変更、実用的な英語力を重視する方法にアップデート予定です。
この記事では、新TOEFL iBTアップデート版の概要、現行のTOEFLの試験との違い、スコア換算の変更、出題内容の違い、セクション別構成の違い、試験時間の違いと、気になる今後の対策(セクション別)と難易度の違いについて述べていきます。
2026年 TOEFLiBT アップデート版の概要
TOEFLは今の教育上の必要性の変化に順応に対応し、初心者から上級者までのすべてのレベルの学習者向けにもっとパーソナライズな試験に生まれ変わります。
今回の改訂で最も大きな特徴は、リーディングとリスニングに導入される「マルチステージ・アダプティブ形式」です。これは受験者の解答の正確さに応じて問題の難易度が変化する仕組みで、より短時間で受験者の英語力を的確に測定できるようになります。
そのため試験全体の所要時間はこれまでより短縮されます。そして難易度は受験者ごとに異なります。
出題内容についても従来の学術的・伝統的な題材から刷新され、より現代的で日常的なテーマが扱われるようになります。
内容も大幅に変更される予定で、実生活や学術場面に即した出題により、英語を「学ぶ力」から「使う力」へと重点が移り、世界で求められるコミュニケーション能力をより適切に測定する試験へと進化する予定です。
現行版との違いハイライト
試験形式:固定形式 → 2ステージ アダプティブ形式(R/L)
スコア:0〜120のみ → 1〜6スケール+0〜120(2028年まで併用)
出題題材:古典的・学術的 → 現代的・日常的・実践的
ライティング:エッセイ中心 → 文構築・Eメール・学術ディスカッション
スピーキング:統合型課題 → 繰り返し・バーチャル面接形式
試験時間:固定で約2時間 → 短縮( 約67分〜85分)、個人差あり
📝現行版との試験形式の違い
現行のTOEFL iBTは、全受験者が同じ問題を解きます。
これに対し、2026年版ではリーディングとリスニングに「マルチステージ・アダプティブ形式」が導入され、受験者の解答状況に応じて問題の難易度が変化します。
これにより、より短時間で正確に英語力を測定できるようになると言われています。
その他の違い
- スコア換算の違い
- 出題内容の違い
- セクション別構成の違い
- 試験時間の違い
📊 スコア換算の違い
従来のスコアは0〜120点ですが、2026年からは新たに1〜6のスケール(0.5刻み)が導入されます。
この新スコアは、CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)ヨーロッパ言語共通参照枠の略称)、外国語の運用能力を同一の基準で評価する国際的な指標に対応しています。
そのため、国際的に理解されやすい指標となります。ただし移行期間として、2028年までは従来スコアと新スコアが併用表示されるため、混乱を避けつつ移行できるようになる予定です。
📚 出題内容の違い
現行のTOEFL iBTでは、伝統的な学術題材(歴史や神話など)が中心ですが、2026年版では現代的で日常的なシーンが題材となります。
大学キャンパスでの会話やグループ活動、日常生活に関連する学術的なやりとりが多くなり、実際に英語を使う場面を想定した出題に変わります。
✍️ セクション別構成の違い
リスニング&リーディング
「マルチステージ・アダプティブ形式」 になります。
これは2段階で問題が構成される方式で、以下のように進みます。
- ステージ1(基準問題)
o まず全員が同じ「標準レベル」の問題を解く
o この段階の正答率によって、次に出題される問題の難易度が決定 - ステージ2(適応問題)
o ステージ1で高い正答率を出した受験者には、より難易度の高い問題が出題される
o ステージ1で低い正答率を出した受験者には、逆に難易度の低い問題が出題される
ライティング
現行のライティングではタスクは2つ。タスク1は「統合型エッセイ」が出題されていて、タスク2はアカデミックディスカッション形式です。
2026年版では「文構築問題」「Eメール作成」「学術的ディスカッション(現行のアカデミックディスカッションと同じ)」といった、より実践的な課題に変更されます。
スピーキング
スピーキングも同様に、従来の4つのタスクがすべて変更します。
「聞いて繰り返す」や「バーチャル面接形式」など新しい形式に移行し、短く的確な応答力を試す内容に変わります。
⏱ 試験時間の違い
現行の試験時間はおよそ2時間から2時間半ですが、新形式ではアダプティブ形式の導入により全体の試験時間は短縮されます。合計で 約67分〜85分 ほどの試験時間となる見込みです
従来通り、受験者によって出題の進み方が多少異なるため、所要時間には若干の個人差が生じます。
今後の対策のポイント
2026年1月21日以降にTOEFLを取る予定の方は、現行のテスト対策を引き続き行っても英語力の向上につながるため、何の問題もありません。
アップデート版の傾向を知るためにTOEFLのETS側ではサイトで無料でできるプラクティステストが2つ設けられています。
試験の傾向上、TOEICや英検問題に近くなり、またDUOLINGOという試験にも近くなります。

そのため、今のTOEFL対策にプラスしてTOEICや英検の教材を使ったりリスニング、リーディング問題に取り組みましょう。
ライティング対策として文構造の問題や、単語を推定する穴埋め問題があるため、文法のおさらいと語彙力強化は欠かせません。 その他、DUOLINGOテストの練習問題を行ったりするのが効果的です。
現行のアカデミックディスカッションは名称変更をして学術ディスカッション(Academic Discussion)となりますが、今まで通りなので、現行のを使って練習可能です。
スピーキングは、短い文やフレーズを正確にリピートしたり、短い応答タスクで質問に答えることが求められるため、
音読練習やDUOLINGOスピーキングテストの対策やIELTSのスピーキングテストの対策が有効です。
その他、キャンパス関連の質問も出るので、キャンパス関連の質問にも備えておきましょう。
難易度の違いについて
いままでのTOEFLiBTの試験は、初心者には非常にチャレンジングはテストでリスニングの重点が高い試験でしたが、アダプティブ形式になったことで、初心者にとっては易しく感じることでしょう。しかし、上級者にとっては難しく感じるかもしれません。
試験そのものが簡単になる」わけではありません。出題形式は実用的になり、題材は親しみやすくなりますが、反射的に答える力、短時間で要点を掴む力、正確な文法と表現力がより強く求められます。
つまり、難易度は下がるのではなく「性質が変わる」と考えましょう!
新TOEFLアップデート版のまとめ
TOEFLが全く新しいく生まれ変わることは、受験者にとっては非常に困惑することになりますが、しっかりした対策が必要なのはあくまで変わりません。
2026年1月21日以前にTOEFLテストでできるだけ高い点数を目指していれば、変更後の新アップデート版でも傾向に慣れれば、それなりの点数が望めると思います。
学習者は、来年のことはあまり気にせず、今できる現行対策に専念するのが一番の対策と言えます。