IELTS 7.0のレベル ┃バンドスコア7.0 の難易度と対策

IELTS7.0ってどれくらい難しいの?

IELTS 7.0(アカデミックモジュール)が必要な人も多いと思います。バンドスコア7.0は、英語圏の大学院留学や MBA留学で大体の大学が求めるIELTSのスコアです。つまり、大学の講義を理解するのに必要なスコアと考えておきましょう。

“A score of IELTS 7.0 or 7.5 is evidence that your English is good enough to join any university course, even at elite Oxbridge and Ivy League institutions“

MBAや大学院入学では、平均して7.0から7.5を必要とされますが、大学院によっては、IELTSのスコアが6.5でも出願可能なところもあります。
ただ、セクションごとの最低点も決められているところがほとんどで、全てのセクションで6.0以上、総合スコアで7.0が求められます。そのため、全セクションをカバーする総合的な対策が必須となるでしょう。

他の英語資格試験と単純に比較はできませんが、IELTS7.0のレベルは「英検1級」「TOEFL iBT 95-101」「TOEIC L&R 900点以上」と言われています。

TOEIC L&Rでは、ライティングとスピーキングの試験がなく、またテストの形式上単純に比較できるものではないので、大体の目安として捉えてください。

IELTSTOEFL iBTTOEIC英検
7.5102~109970~990
7.095~101870~9701級
6.579~94820~870
IELTS7.0のレベル

上記の表からも分かるように、IELTS 7.0 は他の英語技能検定試験のスコアに換算すると、英検®1級・TOEIC®L&Rテスト900点以上・TOEFL iBT®テスト95~100点に相当することになり、取得にはハイレベルな英語力が求められます。

IELTS スコア 7.0が必要とされる場合

IELTS 7.0 が要求される場合は上記でお話したように主に大学院留学に必要となるでしょう。学部によっては6.5でも可能な場合もありますが、逆に7.5が必要な場合もあります。いわゆる7.0は海外のGraduate Degree(修士号)の入り口となる点数です。

【海外の有名大学・大学院への進学例】
・トロント大学の大学院
Minimum required score: 7.0 (Academic) with at least 6.5 for each component.
(各セクション6.5以上で総合スコア7.0)

ランク大学IELTSスコア(学士号)IELTSスコア (修士号)
1University of Oxford7.07.5
2University of Cambridge7.07.0
6Harvard University 7.07.0
16Colombia University 7.07.0

IELTS 7.0 を取得していると、上記の一流大学はビジネススクールへの進学の夢がぐっと近くなります。MBAを目指されている方も7.0のスコアを要求されるでしょう。ビジネススクールなどでも幅広く利用することができ、留学を有利に進められます。IELTSのスコアが高ければ高いほど有利になることは確かです。

IELTS スコア 7.0 の勉強時間と期間

ELTS7.0への対策を行う場合、まずの自分のレベルを正確に把握することから始まります。英語初心者の場合は、まず目標スコアを6.0に定め、一つひとつレベルをクリアしてから7.0を目指します。その場合は毎日2時間程の勉強を重ねて3年ほどかかるかもしれません。すでにIELTS6.0を保持している方でも、1.0の壁は高く、8か月から1年かかる方もいらっしゃいます。 6.5を取得している場合は、3~8ヶ月の期間が必要です。すべて日々2~3時間の勉強時間を想定しています。つまり長期的な対策が必要となります。

IELTS スコア 7.0 の戦略

大学院留学などに必要な7.0のレベルでは、最低点数が決められていることがほとんどです。すべてのセクションで6.0以下は受け付けないという規定があります。比較的点数の取りやすいリーディングとリスニングで7.5を目指しましょう。つまり、計算式は、
1) 7.5(L)+7.5(R)+6.5(W)+6.5(S)=28÷4=7(OA) 
もしくは、ライティングかスピーキングのどちらかが6.0であっても
2) 7.5(L)+7.5(R)+6.0(W)+6.5(S)=27.5÷4=6.875 < 7.0(OA)
四捨五入されて総合スコア7.0になります。

IELTS セクション別スコア 7.0 の難易度

リスニングとリーディングは全部で40問です。40問中の正答率によりスコアが換算できます。7.0の場合は、10問のミスが許されると考えると、さほどプレッシャーを感じる必要ないでしょう。一生懸命頑張れば必ずとれるスコアと言えます。

IELTSリスニングの難易度

バンドスコア8.07.57.0 6.5
 スコア/4035~3632-3430-3126-29
IELTSリスニングスコア換算

IELTSリーディング難易度

バンドスコア8.07.57.0 6.5
 スコア/4035~3633-3430-3227-29
IELTSリーディングスコア換算

IELTS7のライティング難易度

ライティングは他のセクションの中でも一番評価基準が高く、7.0を獲得するには多大なる努力が必要です。
ネイティブでも対策なしでは取れない点数と思って過言ではありません。

以下は、ライティング スコア7.0の評価基準です。

①トピック完成度
②首尾一貫性
③語彙
④文法の正確性と複雑さ

構成、論理的な展開、適切なアカデミック用語と複雑な文法(関係代名詞、分詞)の使用などが求められます。

トピック完成度首尾一貫性単語文法
定義– addresses all parts of the task

– presents presents a clear position
throughout the response

– presents, extends and supports main ideas,
but there may be a tendency to overgeneralise
and/or supporting ideas may lack focus
– logically organises information and ideas; there is clear progression throughout

– uses a range of cohesive devices appropriately although there may be some under-/over-use

– presents a clear central topic within each paragraph
– uses a sufficient range of vocabulary to allow some flexibility and precision

– uses less common lexical items with some awareness of style and collocation

– may produce occasional errors in word choice, spelling and/or word formation
– uses a variety of complex
structures


– produces frequent error-free sentences

– has good control of grammar and punctuation but may make a few errors
日本語訳– すべてのポイントがカバーされている

– トピックに関した自分の意見が明確に示されている

– トピックのメインアイデアが提示されており、
理由がしっかりと裏付けされている が、自分の
考えを一般的な意見にあてはめ過ぎている、
もしくは自分の考えを十分に支持しきれていない部分がある
– 情報や考察を一貫して述べることができ、論理的かつ明確なトピックの発展がある

– さまざまな文章を繋げる表現を適切に使っているが、使われ過ぎ、もしくは不足していることがある

– 各段落には明確な主旨が述べられている
– 適切かつ柔軟に様々な語彙が使われている

– アカデミック用語や表現、熟語を適切に使用している

– 単語の使用法やスペル、語形成(造語法)において時々間違いがみられる
– 複雑な文法(複文、複合文)を使用している

– 文法ミスのない文が頻繁にある

– 文法と句読点を適切に使用しているが、少々の間違いが見受けられる
IELTS Writing Assessment Criteria band 7

IELTS7のスピーキング難易度

IELTSの4つのセクションの中ではスピーキングで7.0を取ることが難しいと思う方もいらっしゃいますが、さほど難しくない理由は、比較的スピーキングの採点が甘いことがあげられます。採点基準は以下の通りですが文法や発音等はあまり日本人の方は気を付けなくてもよい点かもしれません。しかし、語彙の広さは大事ですのである程度の語彙、慣用表現を覚えて使えるようにしておきましょう。

①流暢さと一貫性 
②語彙力 
③文法
④発音

以下は、スピーキング スコア7.0の評価基準です。7.0に求められることは、自分の意見をしっかりとアウトプットする必要はあります。

流暢さと一貫性語彙力文法発音
定義– speaks at length without noticeable effort or loss of coherence

– may demonstrate
language-related hesitation at times, or some repetition and/or self- correction

– uses a range of connectives and discourse markers with some flexibility
– uses vocabulary resource flexibly to discuss a variety of topics

– uses some less common and idiomatic vocabulary and shows some awareness of style and collocation, with some inappropriate choices

– uses paraphrase effectively
– uses a range of complex structures with some flexibility

– frequently produces error-free sentences,
though some grammatical mistakes persist
– shows all the positive features of Band 6 and some, but not all, of the positive features of Band 8
日本語訳– 長い文章を、苦にすることなく、一貫性を保って話すことができる

– 言語能力に起因する言い淀み、繰り返しや、また/あるいは言い直しがみられる

– ある程度の接続詞と談話標識を、柔軟性をもって使うことができる
– 豊富な語彙を柔軟に使用して、様々なテーマについて議論をすることができる

– あまり一般的でない語(アカデミック用語)や、慣用表現、コロケーションを適切に使用しており、誤用はまれである

– 言い換えを効果的に行うことができる
– ある程度の柔軟性をもって、複文、重複文を使うことができる

– 文法的間違いはある程度みられるが、誤りのない文が多い
– バンドスコア6で要求される基準は満たしているが、バンドスコア8で要求されるʼ基準はみたすことができない
IELTS Speaking Assessment Criteria band 7

IELTSスピーキングのフルテストサンプルを参考にしてみてください。実際にIELTSのスピーキングスコア7.0を取得した生徒様によるサンプルアンサーです。

スピーキング スコア 7.0-7.5 のサンプル

IELTS 7.0 を取るための対策と勉強法

IELTS7.0で求められる語彙力

IELTSで7.0を取得するために必要な単語数は、同義語・類義語も含め、おおよそ6,000語から12,000語程度とされています。単語を覚えればスコアが伸びるわけでありませんが、リスニングとリーディングのインプット科目、特にリーディングでは単語力が非常に重要です。また読解力がなくてもある程度の単語を知っていれば読んでいけることにもつながります。逆に知らない単語が多すぎると内容理解が難しくなります。

IELTS7.0を取るためのリスニング対策

リスニングでは40問中30から31問正解する必要があります。
日本人にとっては高得点が難しいライティング・スピーキングのことを考慮すると、リスニングセクションなどインプット科目で点数をより高く持っていきたいところです。リスニングの教材はいろいろあると思いますが、毎日「英語を聞く」ようにしましょう。バックグラウンドで通勤中に聞くなどもいいですが、アクティブに聞く時間を作りましょう。

7.0を目指す段階に方は、IELTSのリスニングでは、最低でも問題集の音声の内容がしっかりと聞き取れることが重要です。リスニング力は問題を解くだけで身に付くものではないので、必要な方は普段からディクテーションやシャドーイング、リテンションの練習を繰り返しましょう。「TEDTalks」やシャドーイングの教材を使って基礎力を養うことに加えて、試験のテクニックを磨いていきましょう。題材は短いものでも構いませんが、アカデミック内容の方がいいでしょう。その中から分からない単語、表現、言い回しがあれば覚えていくことが重要です。

模擬問題集を使って学習する場合は、必ずスクリプトを見ながら聞くことを忘れないようにしましょう。スクリプトを見て確認できない発音や表現がないかをチェックして、あればその都度覚えていきます。英語学習では復習はすべてにおいて大事です。

IELTS7.0を取るためのリーディング対策

IELTSのリーディングで7.0を取るには、リスニングと同様30問から32問の正解が必要です。

IELTSのリーディングは、60分という試験時間の中で長文3つに取り組むため、時間との闘いとなります。
単純に考えると、1つのパッセージにかける時間は20分ですが、パッセージ1の難易度が一番低いので、ここを15分から18分で切り上げ、パッセージ2と3にその文の時間を費やしましょう。7.0ですと、かなりの割合で正解を求められるため、本文を読まないで解答を探していくのは危険です。重要な内容を落とす可能性があるからです。かならず最初に本文をざーと読む必要があり、どこに何が書いてあるかを把握する必要があります。それから大体の話の発展が理解できたら、問題文に取り掛かります。設問で聞かれれている内容の段落に素早く戻って解答を探すことになるため本文を最初に読む必要があるのです。いかに早く解答に辿りつけるかがポイントになりますので、コツを掴めるように日ごろから読む練習は欠かさないようにしましょう。

リーディングで高得点を取るには、多読、精読を繰りかえし、読解力を養うことしか方法はありません。
読解力が向上すると、読むスピードも自然に上がっていきます。
リーディングの教材は、IELTS問題集のリーディングを使用するだけでなく、英語の新聞や雑誌なども日頃から読む習慣を付けましょう。リーディングは自分のレベルにあったものを使用することが大切です。難しすぎると思ったら、少し難易度を落としたリーディング教材から始め、そちらが難なくこなせるようになってから難しい教材にチャレンジしましょう。 

問題集を使用する場合は、必ず一度模擬テストのように時間内に解答し、答え合わせをしてください。本文の内容は100%理解しているかを分析するために分からない文章はないか、をしっかり確かめながら復習を行ってください。かなりやり込むことが大事で、いろんな参考書に手を付けるのはやめましょう。時間がたったらその問題を再度解いてみて正答率が上がっていることを確認しましょう。

IELTS7.0を取るためのライティング対策

ライティングで7.0を取ることは、非常に難しいです。
実際に、当校の講師でも、6.5止まりで悩んだり、7.0の壁を超えるのに時間を費やした経験があります。総合バンドスコアが7.0の場合、ライティングで7.0でなくてもいいように、リスニング、リーディングで7.5以上をとりましょう。

ライティングで7.0を目指す場合、まずは基本となる文法のミステイクはしないようにします。

最低基準の4つのうち7.0の場合は首尾一貫性は非常に大事です。

①トピック完成度 
②首尾一貫性 
③単語 
④文法 

IELTSのライティングでは、論理的なバックアップが必要です。
つまり、一般的な知識が必要ですので、ワールドニュースや最近話題の社会問題について、たくさんのニュース記事を英語で読むようにしましょう。
その記事の中から、分野別に単語を覚え、インプットと一般論の知識を増やしていきます。
また、7.0を目指す段階では文法の大きなミスは許されません。文法的に複雑な文を使用してエッセイを書くことが7.0への近道になります。

記事を読んで知識をつける対策と並行して、ライティングの添削をしてもらうことをおすすめします。
自分のライティングを批判的に、そして客観的に見ることはとても難しいため、添削サービスなど第三者の力を借りて進めていくことが一番効率的です。Grammarのミス等であれば、グラマーチェッカーなどを利用しても構いません。

ライティング7.0の壁は非常に高いのと、ライティングの上達には時間がかかることを認識して早めの対策が必要です。

IELTS7.0を取るためのスピーキング対策

IELTSの4つのセクションの中では、スピーキングで7.0を取ることが難易度が比較的低いと言えます。だからと言って簡単にとれる点数ではないです。しっかりとした対策が必要です。
IELTSのスピーキングでは、日常会話における質問を超え、非常に抽象的な質問まで網羅する必要があります。
ただし、抽象的な話題や、社会問題でも、アカデミック用語をたくさん使う必要はなく、カジュアルな会話でも十分にスコア7.0に到達します。

採点基準にあるようにイディオムや慣用句を使用する必要があり、反復などは最低限に減らしていきましょう。途中で悩んだり少し詰まっても、自然な会話のテンポで、自分の言いたいことをしっかりと言えるようにアウトプットの練習をしていけば必ずとれるスコアです。
IELTSスピーキングの頻出トピックは絶対に抑えておく必要があります。レコーダーを使い自分のアンサーを録音して、聞きやすさ、論理的な展開などを分析しましょう。最近ではスピーキングアプリもあり、アウトプットの練習の機会はたくさん増えました。

しかし、自然な表現などはなかなか自分で把握できないものです。レッスンの受講を考えることも時間を無駄にしない効果的な勉強の一つとなります。

IELTS7.0の難易度と対策 まとめ

IELTS7.0は大学院レベルの非常に高い点数です。7.0を取得すれば、いわゆる英語上級者だと言えるでしょう。
MBA や大学院留学を目指して、7.0+を目標にしている人は、しっかりとした対策を早めに取る必要があります。


IELTS7.0+を目指すなら

Metropolitan Academy of English

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