IELTS 5.5のレベル┃5.5の難易度と対策

IELTS バンドスコア5.5ってどれぐらい難しいの…

IELTS スコア 5.5 のレベル (アカデミック)はヨーロッパ(フランス、スイスなど)フィリピンやマレーシアなどアジアや英語圏以外の大学留学で必要とされるレベルです。5.5を目指す方も多くいらっしゃると思います。

カナダなどの英語圏の教育機関では、ほとんどの場合は6.0が必要ですが、5.5 で入学できるカレッジもあります。IELTSのスコア 5.5 は、バンドスコア 5.0 の条件は満たしているが、バンド 6.0 に満たないスコアとなります。

IELTSのバンドスコアごとの英語力の基準は以下のようになっています。

スクロールできます
band スコア 6.0-6.5有能なユーザー不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらか見られるものの、概して効果的に英語を駆使する能力がある。特に、慣れ親しんだ状況下では、かなり複雑な言語を使いこなすことができる。
band スコア 5.0-5.5  中程度のユーザー部分的に英語を駆使する能力があり、ほとんどの状況で全体的な意味をつかむことができる。ただし、多くの間違いもある。自身の精通した分野においては、基本的なコミュニケーションを行うことができる。
band スコア 4.0-4.5限定的ユーザー慣れ親しんだ状況においてのみ、基本的能力を発揮することができるが、理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言語は使用できない。
band スコア 3.5非常に限定的なユーザーこれが実際に使用される最低スコアと考えてよいかと思います。

また、日本人のIELTSの平均スコアは5.9ですので、日本人の平均とほぼ同じくらいと考えましょう。

他の英語資格試験と単純に比較はできませんが、IELTS5.5のレベルは「英検2級」「TOEFL iBT 46-59」「TOEIC L&R 600-740点」と言われています。
TOEIC L&Rでは、ライティングとスピーキングの試験がなく、またテストの形式上単純に比較できるものではないので、大体の目安として捉えてください。 

IELTSTOEIC英検TOEFLibt
 5.5 600~740点英検2級以上~46~59
5.5のレベル換算

あくまでも目安ですが、他の英語試験と比較しても、IELTSで5.5を取ることはそれほど難しいわけではありません。
試験対策をして、設問形式や傾向対策をすれば短期で達成できるスコアと言えます。
元々の英語力にもよるため、一概には言えませんが、高校レベルの英語がしっかりとできていれば、短期間の試験対策で達成できるスコアです。しかし、英語の初心者がゼロから取得するには難しいスコアと言えます。

IELTS未受験で今の自分の英語のレベルが分からない方は、IELTSリスニングとリーディングのレベルチェック (約30分)を無料で実施しています。まず自分がどの位置にいるかを把握することは大事です。

IELTSというテストがどういうものかを理解することはとても大事です。まずはIELTSのテストについて詳しく知りたい方は下記のブログからIELTSについて学びましょう。


それでは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングのセクション別にIELTSスコア5.5の難易度を見てみましょう。

IELTS セクション別スコア 5.5 の難易度

IELTSリスニング 5.5 の難易度

リスニングで5.5を取得するには、40問中20問程度、つまり問題の半分は正解する必要があります。

バンドスコア6.05.55.0
 スコア/4023-2518-2216-17

IELTSリーディング 5.5 の難易度

アカデミックモジュールの場合、リスニングと同様40問中20問程度正解する必要があります。

バンドスコア6.05.55.0
 スコア/4023-2619-2215-18

IELTSライティング5.5 の難易度

ライティングで5.5を獲得するには、自分の意見がしっかりと述べられていることが重要です。
タスク達成度や論理性に欠けていても、高度なアカデミック用語を使用しなくても、しっかりとした構成、論理的な展開を心がければ手に入れられるスコアです。
文法のミス、スペルミス等は極力減らしていきましょう。

以下は、ライティング スコア5.0と6.0の評価基準です。採点基準は4つ

①トピック完成度
②首尾一貫性
③語彙
④文法と文法の複雑さ

5.5は、5.0の基準は満たしているが、6.0の基準は満たしていない場合の点数です。

トピック完成度首尾一貫性単語文法
定義– addresses the task only partially; the format may be inappropriate in places

– expresses a position but the development is not always clear and there may be no conclusions drawn

– presents some main ideas but these are limited and not sufficiently developed; there may be irrelevant detail
– presents information with some organisation but there may be a lack of overall progression

– makes inadequate, inaccurate or over use of cohesive devices

– may be repetitive because of lack of referencing and substitution

– may not write in paragraphs, or paragraphing may be inadequate
-uses a limited range of vocabulary, but this is minimally adequate for the task

– may make noticeable errors in spelling and/or word formation that may cause some difficulty for the reader
– uses only a limited range of structures
attempts complex sentences but these tend to be less accurate than simple sentences

– may make frequent grammatical errors and punctuation may be faulty; errors can cause some difficulty for the reader
日本語訳– 課題に部分的にしか答えておらず、形式はところどころ不適切である。立場を明確にしているが、議論の展開は不明瞭な部分あり、結論が導かれていない場合もある。

– 主な考えを提示するが、限られており、あまり十分に展開されていない。

– 関係のない細かい点について述べられている。
– ある程度体系的に情報を提示しているが、
全体的な議論の展開に欠ける場合がある。

– 指示語や接続詞の使い方が、不適切、不正
確、過剰である。

– 指示語を使ったり、表現を言い換えたりせず、繰り返しが多い。

– パラグラフを使って書いていない。あるい
は、パラグラフの書き方が不適切である。
– 語彙の種類が限られているが、課
題に答えるための最小限の語彙は
使っている。

– 綴りや単語、文の構造に間違いが目立ち、それらが読み手の理解に支障をきたす可能性がある。
– 限られた種類の文構造しか使っていない。複文を使おうと試みているが、単文に比べ間違いが目立つ。

– 文法の間違いが多く、句読点の誤用がる。これらの間違いが読み手の理解に
支障をきたす可能性がある。
IELTS Writing Assessment Criteria band 5.0

IELTSスピーキング 5.5 の難易度

IELTSのスピーキングで5.5を取るには、それなりに練習が必要です。
黙ってしまったり、内容を肉付けせず質問への簡単な答えだけを話した場合は、スコアが4.5に落ちてしまいがちですので、自発的に話し、沈黙を避けるよう心がけましょう。
特に、パート1の日常の身近な話題についてはしっかりとアウトプットできるようにしましょう。
スピーキングの採点基準は

①流暢さと一貫性
②語彙力
③文法
④発音

以下は、スピーキングの5.5のサンプルアンサーですので参考にしてください。

IELTS のスピーキング 5.0~5.5 フルテストサンプル

スピーキングで5.5を取るには下記の5.0の基準を満たしていなければなりません。

流暢さと一貫性語彙力文法発音
定義– usually maintains flow of speech but uses repetition, self correction and/or slow speech to keep going

– may over-use certain connectives and discourse markers

– produces simple speech fluently, but more complex communication causes fluency problems
– manages to talk about familiar and unfamiliar topics but uses vocabulary with limited flexibility

– attempts to use paraphrase but with mixed success
– produces basic sentence forms with reasonable accuracy

– uses a limited range of more complex structures, but these usually contain errors and may cause some comprehension problems
– shows all the positive features of Band 4 and some, but not all, of the positive features of Band 6
日本語訳– 概ね途切れなく話すが、繰り返しや言い直しがあり、また/あるいは、話を続けるためにゆっくり話すことがある。

– ある接続詞や副詞、リンキングワードを、使いすぎる傾向がある。

-単純なスピーチであれば淀みなく話すが、複雑なスピーチになると流暢さに欠ける。
– よく知っている事柄と、知らない事柄の両方について何とか話すことができるが、語彙の使い方が限られている。

-言い換えを試みるが失敗することがある。
– 単純な文をほぼ正確に組み立てて話すことができる。

– さらに複雑な構造を持った文の使用が限られており、間違いが多く、正確に伝わらないことがある。
– バンドスコア 4 で要求される基準を全て満たしているが、バンドスコア 6 で要求される基準は満たすことができない。
IELTS Speaking Assessment Criteria band 5.0

IELTS 5.5 を取るためのセクション別対策と勉強法

IELTSスコア 5.5を取るためには、英語初心者であれば基礎的な英語能力を身に付ける必要があります。
リスニングとリーディングで 5.5を取るには、逆に言えば40問中の約半分も間違えることができます。そのため、取れるところで点数を稼ぐことが大事。捨てる問題と拾う問題を見極めましょう。

アウトプットのライティングとスピーキングが弱い方は、インプットのリスニングとリーディングで 6.0を取り、アウトプットを 5.0に持っていけば総合スコアが 5.5になります。5.5をいち早く達成するには、インプットで捨てる問題は捨てて、ケアレスミスをなくすことが確実にスコアを取れる手段です。リスニング、リーディングのインプットに焦点を当てた勉強法が最も効果的です。

下記の各セクションごとの対策を講じて、いち早く目標スコア5.5を達成しましょう。

IELTS5.5で求められる語彙力

IELTSで5.5を取得するために必要な単語数は、おおよそ4,500語から5,000語程度とされています。
日本では、中学で1,500から2,000語、高校1~2年生で3,000語程度の英単語を学ぶので、高校卒業レベルの単語力だと考えればいいでしょう。学校で勉強してきた単語のおさらいに加え、IELTSのリスニングとリーディングで出てきた分からない単語を随時覚えておけば大丈夫です。

IELTS5.5を取るためのリスニング対策

IELTSのリスニングで5.5を取るためには、40問中18から22問正解する必要があります。
つまり、問題の約半分の正解が必要です。リスニング力を養うのも大事ですが、試験で点数を落とさないための対策も重要になります。

5.5を取るための戦略としては、一番簡単なパート1の穴埋めでなるべく多くの点数を稼ぎましょう。
3択の場合もありますが、ほぼ空欄の穴埋め問題が多いため、スペルミスには気をつけましょう。大文字か、小文字か、名詞の単数・複数形か、などにも注意を払いましょう。ケアレスミスをなくすだけでスコアが0.5から1は上がります。パート1でミスをしなければ、8から10点を取ることができます。
単語の覚え方でも紹介している通り、単語を覚える際には何度か書いて覚えましょう。

また、リスニングの問題の中でも、自分の得意分野を作ることをお勧めします。
例えばマップを得意にする。または、穴埋め問題は他の部分から予想しやすく解きやすいから穴埋め問題を徹底的に鍛えるなど、得意なパートがあるとスコア 5.5 は非常に取りやすくなります。

リスニング力はディクテーション(英語を聞いて書き取る)とシャドーイングやリテンション(英語の音声をかたまりに区切って反復する)の練習を繰りかえし、リスニング力を養うことも日々の練習に取り入れましょう。
シャドーイングの教材を使って、リスニング力を高めつつ、同時に試験のスキルも磨いていきましょう。最近ではアプリも充実しており、すき間時間にリスニング力を鍛えることも簡単にできるようになりました。

リスイング力強化のためのおすすめアプリ・TEDICT

料金:$4.99 (お試し用の無料版と通常の有料版)
登録:メールアドレス・パスワードの設定が必要
iOS: TEDICT
Android:TEDICT

こちらのアプリはその名の通り、ディクテーション用のアプリです。有料ですが、良心的なお値段で利用できます。コンテンツは豊富なので、最初は自分の興味のあるものから始めましょう。スロー再生機能もついているので学習には最適です。

IELTS 5.5を取るためのリーディング対策

IELTSのアカデミックリーディングで5.5を取るためには、リスニングと同様、40問中19から22問正解する必要があります。
60分という時間の中で長文3つに取り組むため、時間との闘いとなります。単純に計算すると、パッセージごとにかける時間は20分ですが、パッセージ1が難易度が一番低いため、ここでなるべく点数を稼ぎましょう。
パッセージ1で点数が取れると、スコア5.5はぐっと近づきます。

アカデミックリーディングの場合、パッセージごとの問題数は12問から13問です。
IELTSのリーディングの設問形式は決まっています。
IELTS特有の問題形式「TRUE/FALSE/NOT GIVEN」や、各段落にタイトルを付ける問題は苦手意識を持つ方も多いかもしれません。リーディングでは、比較的解きやすい穴埋め問題で点数を稼ぐようにしましょう。

穴埋め問題は、問題文で言及されている部分が探しやすいため、他の問題よりも解きやすいと言われています。
問題文の中のどれかの用語が本文のどこかに使用されているのでキーワードを探していく、書き換え表現を覚えることで点数を稼ぐことができるようになります。

リーディングは時間との闘いなので、時間がかかりすぎる場合、その問題は捨てて次の問題に取り組みましょう。
確実に答えられるものに時間をかけ、そこで正解率を上げましょう。またすべてのパッセージに全力を尽くすのではなく2つのパッセージに着目しましょう。パッセージは一番やさしいと言われているので外せません。パッセージ2か3のタイトルを読んでどちらが自分にとって取り組みやすい課題かを決めてそちらに集中して解きましょう。

読解力の向上のために日頃からできることは、自分のレベルにあったリーディング教材を選び、多読、精読を繰りかえすことです。読解力が向上すると、読むスピードも自然につきます。
リーディングの教材は、IELTS問題集のリーディングを使用するだけでなく、英語の新聞や雑誌なども日頃から読む習慣を付けましょう。

無理にIELTSの過去問を解くのではなく、リーディングはまず自分のレベルにあったものを使用することが最も重要です。難しすぎると思ったら、少し難易度を落としたリーディング教材から始め、そちらが難なくこなせるようになったらレベルを上げていきましょう。

IELTS 5.5を取るためのライティング対策

IELTSのライティングで5.5を取ることは、IELTSのライティングのエッセイの書き方を理解していれば難しくはありません。
特にタスク2では、エッセイの構成(イントロ、ボディー1、ボディー2、結論の4段落)を抑えておきましょう。文法のミスも、ある程度まで許されますが、文法に加え、スペルミスも多くあり、コミュニケーションに障害が出るほどの場合は 4.5 から 5.0 と判断されてしまうため注意しましょう。

IELTSのライティングでは、時間内に2つのタスクを終えることが5.5を目指している方には非常に重要です。

特にタスク2のエッセイでは、ボディーが中途半端でも必ず結論は書きましょう。
エッセイを書くことに慣れていない場合、自分の意見を主張する簡単な問題から始めても構わいません。
それでも、必ず4つの段落に分けて書くことを練習しましょう。

①イントロ (問題文の言い換えをする)
②ボディー1 (理由1つ目)
③ボディー2(理由2つ目)
④ 結論 (自分の主張とボディー1と2のまとめ)


タスク2は、社会問題に少なからず精通することがエッセイのアイディアを出す手助けになります。ですので、社会問題や一般的な考え方に精通するために、日頃からニュースをチェックするようにしましょう。
また、英語でインターネットの新聞記事や、雑誌などのリーディングで知識を多く取り入れ、表現や語彙を増やすことも、ライティング対策の大切なプロセスのひとつです。

IELTS5.5を取るためのスピーキング対策

IELTSのスピーキングで5.5をとるためには、戸惑ってもいいので自分の意見を言い切りましょう。
単語のみ返答するのではなく、英語を文にして、しっかりアウトプットしましょう。
名詞だけを並べても、スピーキングで5.5は取れません。

多少の文法ミスは会話では気にしなくても大丈夫です。しかし、文を組み立てることは大切です。
返答が名詞だけになってしまったり、文を途中で終わらせたりしないよう心がけます。

また、言い換えや反復が多くなりすぎないようにも注意しましょう。
スピーキングの練習には、まずはアウトプットから。必ず声に出して回答しましょう。黙ってしまったり、考える時間が長い場合、スピーキングで5.5を取ることは難しくなります。
間違いを恐れず、英語を口に出し、その中で簡単でもいいので、自分の意見、その理由を必ずつけて回答するようにしましょう。

英語を話すアウトプットの練習は、できれば頻繁に行い、英語を話すことに慣れるようにします。
IELTSで出題されるトピック別の問題(教育、環境など)をたくさんこなし、よく聞かれることに対してはある程度の考えを用意しておきましょう。例えば、好きな本は?と聞かれたらAさんが書いたBを答える、と決めておくと、解答を考える時間を費やさなくていいのでとても効果的です。
ただし、解答を暗記することは避けましょう。逆効果になりかねません。覚えたことが試験官の前で思い出せなくなったら答えることができなくなります。一文一文書いて暗記するのではなく、大体の内容を頭に入れておき、話す練習をします。

IELTS5.5の難易度と対策 まとめ

IELTS5.5は日本人の平均点に近いスコアです。
高校レベルの英文法・英単語が理解できていれば、さほど難しいスコアではありません。
英語初心者の方・学校で習う英語に不安がある場合は、まずは基礎からインプット特化の対策を取る必要があります。

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Metropolitan Academy of English

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